「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

BPDは遺伝するのか

2011年09月11日 21時59分03秒 | 「BPDサバイバル・ガイド」より
 
 この記事からしばらく、 BPDの原因について 連載していきます。

 原因の全てが はっきりしているわけではありませんが、

 遺伝子, 生物学, パーソナリティ特性や ストレスが組み合わさって、

 BPDが引き起こされるとされています。

 まず、 親から遺伝するのかどうかです。

 一卵性双生児が両方とも BPDになる確率は35%で、

 二卵性双生児の場合は 7%と低い数字になります。

 遺伝子が全く同じ 一卵性双生児で確率が高く、

 少なくとも部分的には BPDは遺伝する可能性がある、 ということになります。

 また、 BPDの人の一親等血縁者が 10~20%の確率で、

 BPDを持つという 結果が出ています。

 一般人口でのBPDの出現率が 1.6%とすると、

 一親等では その12倍になります。

 遺伝子については、 現在明確な答はありません。

 あなたの遺伝子が あなたの行動に影響を及ぼし、

 あなたの行動が 環境に影響を及ぼします。

 そして、 環境によって 遺伝子の活動が 影響を受けるという事実が、

 話を非常に複雑にしています。

 最近では、 ある遺伝子の組み合わせによっては、

 周りからのストレスに 敏感になると考えられています。

 単一の遺伝子が BPDの主因になることはありませんが、

 多くの異なった遺伝子が 組み合わさって、 BPDに発展することがあります。

 近い将来、 BPDに関連した 特定の遺伝子について 分かってくるでしょう。

〔 「境界性パーソナリティ障害  サバイバル・ガイド」 (星和書店) より 〕

(次の記事に続く)
 


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