「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

「スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ」

2007年10月13日 20時23分41秒 | 映画
 
 時代劇と西部劇を 合体させたような、ユニークな映画でした。

 日本人の、日本人による、日本人のための (?) 西部劇。

 イタリアの西部劇が マカロニ・ウエスタンなのに対して、

こちらは 「スキヤキ・ウエスタン」。

 「着信アリ」 「妖怪大戦争」 などの 三池崇史監督はじめ、

出演者は皆 日本人 (クエンティン・タランティーノを除く)、

そして セリフは全編英語です。

(ただ 3つほどある日本語のセリフが、絶妙の笑いを誘います。)

 舞台は 壇の浦の闘いから 数百年後、どこの国か分からない 山奥の寒村で、

源氏ギャングと 平家ギャングが 埋蔵金を巡って対立。

 そこに現れた 凄腕ガンマン (伊藤英明) というシチュエーションで、

物語は始まります。

 家屋は日米の折衷、服装は西部劇を基本に 独特なデザインを施しています。

 武器はガンですが、クールな源義経 (伊勢谷友介) は

日本刀の使い手でもあります。

 映像は 特殊な処理をして、毒々しささえ感じるものです。

 平清盛 (佐藤浩市) は、子分を盾にして 自分は隠れる 卑怯な奴ですが、

平家物語やシェークスピアを愛読する 文学男でもある。

 平家に付きながら 源氏に行きたがっている 保安官 (香川照之) は、

自分の中の 相反する人格の 言い争いに煩われ、

「ロード・オブ・ザ・リング」 の ゴラムを思わせます。

 弁慶 (石橋貴明) は 考えるより先に、ガトリング銃や ダイナマイトをぶっ放す。

 荒くれ男たちの中で、紅二点の 木村佳乃と桃井かおりが

取って置きの役所を 負っています。

 そんな奇抜な 世界観とキャラクターで、ドラマは展開していくのです。

 親を殺された 子供とガンマンの 過去の傷も絡め、

クライマックスは 三つ巴の銃撃戦と、ガンマンと義経の一騎討ち。

 シナリオは、手塚治虫原作の映画 「どろろ」 の NAKA雅MURAと、

三池崇史監督の 共同脚本で、今までにない 斬新な作品を見せてくれました。
 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿