「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

認知症の人が、 認知症の人をいたわる

2010年07月05日 20時22分08秒 | 介護帳
 
 一昨日は Bさんと一緒に、 Cさんもデイサービスを 利用されていました。

 Cさんは 人柄はいいですが、 5分前のことは覚えていないし、

 うちのデイサービスを 利用しているという認識も、

 恐らく あまりないのではないかと思われます。

 一昨日の朝、 僕とCさんが お昼の買い出しに行こうとしたとき、

 Bさんが カップのコーヒーを 床にぶちまけてしまいました。

 Cさんを その雰囲気の場に いさせない方がいいと思い、

 僕はCさんと一緒に 買い物に出かけました。

 しばらく歩くと Cさんが、  「さっきのおばあさん、恐かったね」 と言います。

 5分以上前に 初めて会った人のことを、 よく覚えていました。

 「あの人は 今日が初めてで、 不安で落ち着かないんですよ」 と 僕が言うと、

 「ああそうですか」 と納得していました。

 そして 昼食時、 Bさんは 食事に手を付けず 不機嫌にしています。

 すると CさんがBさんに、 

 「淋しいんだよね」 「皆いるから大丈夫だよ」

 「一生懸命生きてるんだよね」 などと、

 Bさんをいたわろう、 励まそうと 色々と声をかけるのです。

 内心は 恐いと思っているのかもしれないのに、

 こんなにも 人を気遣ったり、

 優しい言葉を かけられる人だったのかと 感銘しました。

 このような 利用者さん同士の ダイナミックな関わりも、

 うちのデイサービスで 大切にしていることです。

 (逆に 関係が悪いときには、 うまく取り持たないといけませんが、

 まだ難しいです。)

 Bさんも早く 施設に慣れて、

 利用者さん同士の 良い繋がりも できていけばいいのですが。
 

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