「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

健啖家? 過食嘔吐?(2)

2005年12月23日 20時46分53秒 | Weblog
 隣のテーブルの女性は、何度も席を立って料理を取ってきます。
 僕も料理を取りにブュッフェ台へ行きました。
 が、女性の姿が見えません。
 すると、その女性がけろりとした顔をして、トイレから出てきたのです。
 やはり、トイレで……。

 考えてみれば女性が食べているのは、あんな細い体に入るはずがない量です。
 でもテレビの大食い大会にも、入るはずのない量を食べる人が沢山出てくるし……。
 でも、やっぱりあの足腰の細さは……。

 心の病に苦しむ人がここにもいるのか、と思いました。

 僕は自分では食べ放題を満喫しつつ、時々思うことがあります。
 日本や先進国ではこれだけ物が溢れていて、大量の食べ残しが捨てられるのに、世界には飢えている人たちが数えきれないほどいる。
 この食料を一部でも飢餓地域へ送る流通システムはできないものなのかと。

 しかし、社会が平和で物が満ち足りた社会では、心を病む人が出てくる。
 愛に飢えた人が増えてくる……。
 人間は複雑で矛盾した存在です。


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