「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

後ろを振り返りながら、 前進していく

2012年06月04日 22時08分50秒 | 「愛した人がBPDだった場合のアドバイス
 
 自分自身や他人を信頼できるようになるのは、 すぐにできることではありません。

 新しい関係を始めていくためには、 危険を冒す 心の準備が必要です。

 ボーダーの人と別れて ぽっかり空いた心の穴を、

 一刻も早く 埋めなくてはという気持ちに 駆られている人もいるでしょう。

 あるいは、 もう二度と 別の関係に乗り出すことはないだろうと

 思い込んでいる人もいるでしょう。

 過去の関係から引きずってきた 重荷を捨てるには、 セラピーも役立ちます。

 あなた自身が、 相手を信頼できず試そうとしたり、

 見捨てられるのではないかと脅えたり、 激しく怒り狂って 分裂するかもしれません。

 この障害はあなたに 大きな爪痕を残しています。

 癒しの時間を取ること、 それが大切なのです。

 新しい人を愛するとき、

 その人が ボーダーの人と同じ言動をすると 思ってはいけません。

 元パートナーに抱いている怒りが、

 皆さんの今後の関係に 影響しないようにしなければならないのです。

 これまで皆さんは 自分を押し殺してきたかもしれません。

 しかしもうそろそろ、 自分との対話を始めてみてはどうでしょう。

 皆さんは独りぼっちではありません。

 他の男性たち, 女性たちが、 同じ道を 見事に歩んできたのです。

 皆さんにもできるはずです。

(以上)

〔「愛した人がBPDだった場合のアドバイス」 星和書店(ランディ・クリーガー)より〕
 


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