「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

マインドフルネス・スキル : 上級編

2016年07月28日 21時39分36秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
 本章では、 マインドフルネスのより高度な  「how」 スキルを紹介します。
 
 マインドフルになり、 価値判断的にならない方法を学びます。
 
 5つの 「how」 スキルがあります。
 
・ 賢明な心の使い方
 
・ 日常的経験を批判せず、 ありのままに受け入れるため、 徹底的受容を用いる
 
・ 有効なことを行なう
 
・ より意識した人生を送るため、 自分自身のマインドフルネス計画を立てる
 
・ マインドフルネスの実践における 障害を克服する
 
 本章で次のことを学びます。
 
 賢明な心, 徹底的な受容, 価値判断, マインドフルネスの実践。
 
◎ 賢明な心
 
 「賢明な心」 とは、 自分の理性的思考と感情の 両面を基に、
 
 自分の人生に 健康的な判断をする能力です。
 
 DBTには、 「感情的な心」 と 「理性的な心」 と 呼ばれるものがあります。
 
 感情的な心とは、 自分が感じていることだけに基づいて 判断するときに生じます。
 
 感情的な心に圧制されてしまうと、 人生を誤る 落とし穴に陥りやすいのです。
 
 ただし、 感情そのものは、 悪いものでも問題でもありません。
 
 感情的な心との バランスを保っているのが、 理性的な心です。
 
 事実を分析し、 理性的な判断を下します。
 
 充実した、 健康的な人生を送るには、 バランスが必要です。
 
 しかし 圧倒されるような感情を持つ人々にとっては、
 
 感情的な心と理性的な心の バランスをとるのが困難なのです。
 
 健康的な決断をするためには、 賢明な心を使うことです。
 
 賢明な心とは、 感情的な心と理性的な心を 一緒に用いることで生じます。
 
 マインドフルネス・スキルは 思考と感情を認識し、 分離するためのものです。
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より
 [星和書店の許可のうえ掲載]