「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

自傷行為と自殺行動 (1)

2016年02月01日 20時25分05秒 | 「BPDをもつ人と良い関係を築くコツ」
 
 BP(BPDの人)の約75%が 一生の間に自殺を試みます。
 
 その8~10%が 自殺を完遂してしまいます。
 
 最も重要なのは BPを死なせないことです。
 
○ 自殺行動と自傷行為の違い
 
 自傷行為 (非自殺的自己傷害行為) は、
 
 切る, 焼く, 引っかく, 叩く, 毒物を飲むなどの行為です。
 
 BPの60~80%が 何らかの自傷を行ないます。
 
 重要なのは、 自殺の意図はないということです。
 
 自傷は、  「注目を集めるため」 「助けを求める助け」 という
 
 誤ったレッテルが貼られてきました。
 
 自傷の主な理由は 感情調整です。
 
 切ることで安堵感が得られ、 感情が管理可能になるのです。
 
 それゆえに 非常に強い強化が起こります。
 
 自傷が 実際には自殺行動であるというのは、 誤った考えです。
 
 それでも10%は 本当に自殺で亡くなってしまう リスクがあります。
 
 自殺行動には、
 
 自殺を考えること (自殺念慮), 自殺の計画, 自殺の実行が含まれます。
 
 自殺を考えるだけでも、 感情的な苦悩から 解放を与えてくれます。
 
 それで問題が解決しなければ、 行動は計画段階に移るかもしれません。
 
 自殺の計画が 安堵感を与えることもあります。
 
 衝動的な自殺企図では、 自殺を考えたり計画する 期間がないかもしれません。
 
 自殺企図には、 自殺の行為も含まれます。
 
 重要な要素は、 死ぬという意図です。
 
 失敗に終わっても、 その人が死にたかったのなら、 自殺企図なのです。
 
〔「境界性パーソナリティ障害をもつ人と良い関係を築くコツ」
 (星和書店) 〈シャーリ・Y・マニング著〉 より〕
 [星和書店の許可のうえ掲載]