さてと、目先の関心はIPOの大西電気ということになりました。
まあ、常識的な判断にしかならないと思いますが、とりあえずネットで調べた内容や目論見書を見たことなどから、あれこれと考えておきたいと思います。
現在の結論から先に書いておくと、公開時に今のマーケットの地合いがさして変化しないことを前提として、初値は比較的堅いものになるのではないかと考えています。公募価格1000円に対して、初値1100円~1300円というところではないかと。
ここの事業内容は電気・電子関連部材を扱う商社で、本社は京都市南区東九条。この場所は時々通りかかるところですが、こういう企業があるのは知りませんでした。会社サイトはここですが、投資家向け情報のページが設定されていないのはこれから公開を控えている企業としてちょっとどうなのかという感じがします。サイトの印象というのは、わりと重要だと思いますが。
基本的な好材料、悪材料を挙げてみますと、
好材料
・低PER、高い配当利回り
公募価格は1000円ですが、08.3の予想EPSは200円弱。まあ、ザックリと予想EPSを200円とするとPERは5倍です。こうした商社はPER的にはあまり高く評価されることはないですが、この水準は一般的に考えて高いとは言えません。
また、08.3の予想配当は40円/1株で、公募価格で4%になります。この配当利回りは、昨今の長期国債の利回りと株式の配当利回りが逆転しているような状況下にあっても、なお、高い配当利回りではあります。
・任天堂関連銘柄、業績がさらに伸びる期待
この会社は京都の会社で、取引も京都のハイテク企業が多いです。中でも任天堂との取引が拡大していますが、これは言わずと知れたゲーム関係。その部品を扱っているということですが、任天堂との取引が拡大するにつれて、利益額、利益率も向上しているとの指摘があり、今後もこうした面が業績に大きく貢献してくることが期待されます。また、松下との取引も多いです。半期での利益達成率は会社予想の半分程度ですが、上方修正の可能性もありましょう。また歴史のある商社ということで、顧客との関係もそれなりに強固なものになっているとは推定され、極端に業績が落ち込むような不安感は乏しいです。
・需給
公開株数 400,000株(公募200,000株、売出200,000株)/別にオーバーアロットメント 60,000株、さらにストックオプションが95500株分。
100株単位ですので、公開50万株とすると、5000単位。自分のところだけで1000株来てますから、これだけで、0.2%です。3月末の配当取りなどを意識して、公募・売出を取った個人投資家がちょっと売りを絞れば需給はしまるでしょう。規模としては問題がないというのが基本的な認識です。
悪材料
・「びっくり箱」相場
NYをはじめとする世界の株式市場の動きはそれなりに落ち着いてきているように見えるものの、なお、なにが飛び出すかわからない「びっくり箱」相場的な雰囲気はあり、多くの市場参加者がおっかなびっくりという状況でしょう。公開までに海外発などで大きな悪材料が出た場合、市場のセンチメントがまた大きく悪化する可能性は十分にあります。
・直近のIPO銘柄の動向
公募 初値 2/19
2008/02/15 3094 JASDAQ スーパーバリュー 大和SMB 2000 1480 1327
2008/02/14 4976 JASDAQ 東洋ドライルーブ みずほイ 2500 1800 1570
IPOのマーケットも特定の銘柄を除いては厳しい状況が続き、とりわけ大西電気と同様のJASDAQ2銘柄については初値は大きく公募価格割れとなり、直近では最安値からはやや戻しているものの、買いが入らず、株価は軟調な展開となっています。
こうした点から、投資判断の評価を当初より下げているところがあります。
そもそも、主幹事で地元支店とはいえ、自分のところにまとめて10単位来てしまう状況自体がどうなのか。これでネットの方でも当選になったりすると、さらに不安感が高まったと思いますが、ネット証券でのブックはすべてスカではありましたけど。全体としては、ブックビルディングは上記2銘柄とは比較にならない程度、順調に積み上がったとの指摘もあります。
機関投資家の投資対象とはなりえないこうした銘柄については、やはり頼みは個人投資家ということになると考えられますが、上記2銘柄との比較では評価は悪くはないとはいえ、個人投資家からの買いがどんどん入るような状況ではないでしょう。
ヤフーの掲示板ものぞいてみましたが、まあ、盛り上がりにはかけ、書き込み数も少ないです。
また、昨年10月以降でのJASDAQでの新規公開銘柄を見てみると、市場全体が下落しているということもあるのですが、公募以上の株価を維持している銘柄はなんと一つもありません。
・地味さ
社名もですが、任天堂関連とはいえ、事業内容にも目新しさはなく、会社そのものの歴史もかなりあります。
取り扱っている製品も特にハイテクということはなく、一般的なものが多いという印象もあり。
公開による会社の手取りは1.7億程度。5000万は社内ネットワーク、あとは運転資金となっていますが 、 ここで上場してくる意味というのが会社側の都合からは見えにくいです。
売出の中でVCの持ち分が半分あるのはいいとして、社長や取締役などの会社関係者の売出が含まれる点もあ まり好まれない状況かと思います。つまり「公開がゴール」的なイメージがあるということですね。
と、まあ、このあたりまではサラッと資料を見たりするたけで思いつきます。
もうちょっと検討してみます。
まあ、常識的な判断にしかならないと思いますが、とりあえずネットで調べた内容や目論見書を見たことなどから、あれこれと考えておきたいと思います。
現在の結論から先に書いておくと、公開時に今のマーケットの地合いがさして変化しないことを前提として、初値は比較的堅いものになるのではないかと考えています。公募価格1000円に対して、初値1100円~1300円というところではないかと。
ここの事業内容は電気・電子関連部材を扱う商社で、本社は京都市南区東九条。この場所は時々通りかかるところですが、こういう企業があるのは知りませんでした。会社サイトはここですが、投資家向け情報のページが設定されていないのはこれから公開を控えている企業としてちょっとどうなのかという感じがします。サイトの印象というのは、わりと重要だと思いますが。
基本的な好材料、悪材料を挙げてみますと、
好材料
・低PER、高い配当利回り
公募価格は1000円ですが、08.3の予想EPSは200円弱。まあ、ザックリと予想EPSを200円とするとPERは5倍です。こうした商社はPER的にはあまり高く評価されることはないですが、この水準は一般的に考えて高いとは言えません。
また、08.3の予想配当は40円/1株で、公募価格で4%になります。この配当利回りは、昨今の長期国債の利回りと株式の配当利回りが逆転しているような状況下にあっても、なお、高い配当利回りではあります。
・任天堂関連銘柄、業績がさらに伸びる期待
この会社は京都の会社で、取引も京都のハイテク企業が多いです。中でも任天堂との取引が拡大していますが、これは言わずと知れたゲーム関係。その部品を扱っているということですが、任天堂との取引が拡大するにつれて、利益額、利益率も向上しているとの指摘があり、今後もこうした面が業績に大きく貢献してくることが期待されます。また、松下との取引も多いです。半期での利益達成率は会社予想の半分程度ですが、上方修正の可能性もありましょう。また歴史のある商社ということで、顧客との関係もそれなりに強固なものになっているとは推定され、極端に業績が落ち込むような不安感は乏しいです。
・需給
公開株数 400,000株(公募200,000株、売出200,000株)/別にオーバーアロットメント 60,000株、さらにストックオプションが95500株分。
100株単位ですので、公開50万株とすると、5000単位。自分のところだけで1000株来てますから、これだけで、0.2%です。3月末の配当取りなどを意識して、公募・売出を取った個人投資家がちょっと売りを絞れば需給はしまるでしょう。規模としては問題がないというのが基本的な認識です。
悪材料
・「びっくり箱」相場
NYをはじめとする世界の株式市場の動きはそれなりに落ち着いてきているように見えるものの、なお、なにが飛び出すかわからない「びっくり箱」相場的な雰囲気はあり、多くの市場参加者がおっかなびっくりという状況でしょう。公開までに海外発などで大きな悪材料が出た場合、市場のセンチメントがまた大きく悪化する可能性は十分にあります。
・直近のIPO銘柄の動向
公募 初値 2/19
2008/02/15 3094 JASDAQ スーパーバリュー 大和SMB 2000 1480 1327
2008/02/14 4976 JASDAQ 東洋ドライルーブ みずほイ 2500 1800 1570
IPOのマーケットも特定の銘柄を除いては厳しい状況が続き、とりわけ大西電気と同様のJASDAQ2銘柄については初値は大きく公募価格割れとなり、直近では最安値からはやや戻しているものの、買いが入らず、株価は軟調な展開となっています。
こうした点から、投資判断の評価を当初より下げているところがあります。
そもそも、主幹事で地元支店とはいえ、自分のところにまとめて10単位来てしまう状況自体がどうなのか。これでネットの方でも当選になったりすると、さらに不安感が高まったと思いますが、ネット証券でのブックはすべてスカではありましたけど。全体としては、ブックビルディングは上記2銘柄とは比較にならない程度、順調に積み上がったとの指摘もあります。
機関投資家の投資対象とはなりえないこうした銘柄については、やはり頼みは個人投資家ということになると考えられますが、上記2銘柄との比較では評価は悪くはないとはいえ、個人投資家からの買いがどんどん入るような状況ではないでしょう。
ヤフーの掲示板ものぞいてみましたが、まあ、盛り上がりにはかけ、書き込み数も少ないです。
また、昨年10月以降でのJASDAQでの新規公開銘柄を見てみると、市場全体が下落しているということもあるのですが、公募以上の株価を維持している銘柄はなんと一つもありません。
・地味さ
社名もですが、任天堂関連とはいえ、事業内容にも目新しさはなく、会社そのものの歴史もかなりあります。
取り扱っている製品も特にハイテクということはなく、一般的なものが多いという印象もあり。
公開による会社の手取りは1.7億程度。5000万は社内ネットワーク、あとは運転資金となっていますが 、 ここで上場してくる意味というのが会社側の都合からは見えにくいです。
売出の中でVCの持ち分が半分あるのはいいとして、社長や取締役などの会社関係者の売出が含まれる点もあ まり好まれない状況かと思います。つまり「公開がゴール」的なイメージがあるということですね。
と、まあ、このあたりまではサラッと資料を見たりするたけで思いつきます。
もうちょっと検討してみます。