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「投資バカ」につける薬(1)

2006-08-06 07:20:32 | 株式投資・資産運用
 最近、ジム・クレイマーの株式投資大作戦(日本経済新聞社)という本を購入して読みました。なかなか面白かったです。この本は手元にあるので、また後日にゆっくりコメントでもしてみたいと思います。

 今回は「「投資バカ」につける薬」 山崎元 講談社。

 山崎氏のblogはこちら。専門用語が多くて少々わかりづらいですが。

 本の内容は一言で言えばアホな金融商品やセールストークにだまされるなということ。わざと厳しめにコメントしている感じがします。
 
 冒頭で出てくるのが「だったら、なぜ自分で投資しないのですか?」。この言葉はいろんなところで使えますね。強引な金融商品のセールストークに対する返答としてもだし、ええかげんな投資顧問のアドバイスにもだし、様々な投資関係のソフトウェアに対してもだし、調子のいい株式投資評論家に対してもだし。
 結局、お金を払ってもらって利益につながるからこういうことをしているわけですわ。

 長期投資だからといってリスクを減らせるわけではない。確かに投資期間が長いか短いかということとリスクの度合いとは直接的には関係がないですね。どんな投資手法を取るかということにもよりますし。反対に「長期の予想なんてあてにならない。短期の方がリスクが低い。」といった言い方も正しいとは言えません。
 まあ、このあたりはリスクとは何かということにつながるんですが、投資と関わって言うなら、これは価格変動の可能性の大小ということになるのかと思います。

 投資信託はコストが高いという話。ここで言うのはアクティブ運用する株式投信の事だと思います。コストを考えると、株式投信は買う側から言えばまず「負けている」ところからスタートすることになります。また、毎日毎日、ちょっとずつ負けることが積み重なります。こうしたマイナス面を上回るだけの運用成績を中長期的にあげていくことは、まず非常に困難。とりわけ規模の大きいファンドではそうでしょう。直接、個人で投資できないような商品で運用しているものなどは多少は意義があるかとも思います(例えば中国株のA株で運用する投信とか)し、入門編として少額で投信を買ってみるというのはありかもしれないとは思いますが、ほとんどの投信は短期はもちろん、中長期でも運用に適したものとは言い難いです。
 とりあえずの滞留資金の置き場所としてMMFやMRFは常用していますが、これはちょっと意味が違います。

 「では、チャート分析法の有効性を示すデータを見せてください。」
 これも、基本的にテクニカル分析嫌いの伏見の光としては共感します。
 ただ、「株価の動きには人間の心理が表れている」ということについては、そういう傾向というのはないことはないと思います。だーっとわけのわからんような水準まで買われていく過程とか、パニック的に売りが殺到して急落するとか、そういうことは当然チャートにも反映されるわけですので。ただ、チャートだけ見て投資判断をするようなことは、ちょっと理解できないところです。

 と、今日はこのぐらいにしておいて、続きは後日に。

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