monologue
夜明けに向けて
 

再会  



そして、2004年 1月、東川口病院の出口で妻を待っているとだれかが左手を握る。顔を見てもだれかわからなかったが白髪の多い小さなおじさんだった。そしてわたしの背中をポンとたたいて立ち去ってゆく。妻がやってきて挨拶したときそれが脳を手術してくれた藤原先生と気づいた。白衣でなくて普段着だったのでわからなかった。いつも病院のそばで自分の知っている顔を見るとフレンドリーに握手するらしい。手術後何年してもわたしを憶えていてもらえてすごくうれしかった。
fumio

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