monologue
夜明けに向けて
 



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溶鉱炉の中に投げ入れられた黄金は、
もはや鉄の夢と化した。
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早鐘の音に目を覚ました、
狩人は首の周りに革紐を三重に結び、
右足には熊の毛皮、
左足には兎の毛皮の靴を履いた。
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大きな鳥の影が、暁のイワシロの国を横切る時、
アマツクニスチの思いが迸る。
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夕刻の月は、赤く染まる。
人々の涙で赤く染まる。
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カレンダリウスの中の数字は、もはや意味を成さず、
黄金も銀も意味を成さない。
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白き衣々をまとった者共が舞台の上で酔いしれる時、
月の裏側で、かまびすしき者共が饗宴を開く。
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まことに、心ある者に話そう。
夢は眠りの時だけでは無い。
覚醒する頭脳にも眠りは来る。
悟りを得たと言う者にも、眠りは来る。
眠る為の眠りと、逃げる為の眠りと、見ない為の眠りとは異なる。
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あなたがたの胸にある太陽神経叢に、あなたがたは響く音を聞く。
あなたがたの聞く音は、良心の声だ。
大いなる宇宙 (そら) からの声は、あなたがたの大脳の中心に。
大いなる母の声は、あなたがたの胸に響くだろう。
心ある人々よ、お聞きなさい。
私の声は、あなたがたの胸に聞こえる筈だ。
[1992/02/20]
 
「アリオン発言集より


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これはアリオンにしては比較的平易なメッセージなのでむづかしい
「早鐘の音に目を覚ました、
狩人は首の周りに革紐を三重に結び、
右足には熊の毛皮、
左足には兎の毛皮の靴を履いた。」だけを抜き出して解いておこう。
「早鐘」は「速(八八)が根」でスサノオ。狩人は「仮(借り)人」
革紐は河悲母でイザナミ。熊はスサノオ、兎はニギハヤヒ。
靴は解字して革化する。「履く」は白。覆(くつがえ)すの意も含めている。
 スサノオの訪れに目を覚ました、「仮(借り)人」、つまりそのころ邪馬台(ヤマト)国の実権を仮に握っていたヒミコの義弟たちは首(主)のまわりに悲しむ母イザナミを三(日向)重に結び、スサノオ、ニギハヤヒの毛皮で化して白の王、すなわち「皇」を覆した。大いなる宇宙 (そら) からの声と大いなる母の声は、あなたがたの胸に響いているだろうか。
fumio







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