monologue
夜明けに向けて
 




昨夜の「SONG to SOUL」はジェームス・ブラウンの「セックスマシーン(SEX MACHINE)」を採り上げていた。わたしがはじめてジェームス・ブラウンの名を知ったのは1965年8月28日のキャッシュボックストップ10で「 PAPA’S GOT A BRAND NEW BAG (pt. 1)」が8位に入ってきた時だった。
AUGUST 28, 1965
1 HELP! Beatles
2 I GOT YOU BABE Sonny & Cher
3 CALIFORNIA GIRLS Beach Boys
4 LIKE A ROLLING STONE Bob Dylan
5 UNCHAINED MELODY Righteous Brothers
6 DOWN IN THE BOONDOCKS Billy Joe Royal
7 IT’S THE SAME OLD SONG Four Tops
8 PAPA’S GOT A BRAND NEW BAG (pt. 1) James Brown & Famous Flames
9 NOTHING BUT HEARTACHES Supremes
10 BABY, I’M YOURS Barbara Lewis
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当時、ビートルズの第2作映画「HELP! 」が公開されてそのタイトル曲が1位になっていた。ベスト10の曲は歌詞がそれぞれの世界を持っていて素晴らしかったがジェームス・ブラウンの曲だけはリズムばかりが強調されて意味がわからなかった。お父さんが新しいバッグを買ったからといって歌うほどのことなのかと高校三年のわたしは思った。そして何年かが過ぎ去って、わたしが頻繁に訪れた伏見桃山高校の軽音楽部にはジュリー(沢田研二)の歌を主に演奏する和製ポップバンドとわたしの曲「打ち上げ花火」などを歌う女性フォークデュオと「ブルーマウンテン・ブルースバンド」という高校ソウルバンドがあって8・8ロックデイに出場して入賞したのだがそのバンドのヴォーカル「ヒロアキ」が卒業して就職活動のために辞めてしまった。それで顔見知りのわたしがヴォーカルを務めたのだった。ブルーマウンテン・ブルースバンドはリズムアンドブルースやファンク、オーティス・レディングやジェームス・ブラウンをレパートリーにしていたのでわたしも練習した。「セックスマシーン」をやる時は「ケロンパ」といってギターが合図した。ダンスパーティ大会などで「ヒロアキ」も招んでサムアンドディヴのようにダブルヴォーカルで歌うと「セックスマシーン」が一番盛り上がった。歌っている歌詞の意味はわからなかったけれどなぜかすごいうねりやグルーヴが湧きあがる。ジェームス・ブラウンの歌に意味を求めてもしかたなかった。踊る宗教などと通ずる同じ時間と空間を共有する演奏者と観衆の高揚感、一体感がすべてだった。
fumio

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