monologue
夜明けに向けて
 




  今朝のBBCニュースで2005年10月、ノーベル平和賞を「原子力が軍事目的に利用されることを防止し、平和目的のための原子力が可能な限り安全な方法で利用されることを確保するために努力(を払ったこと)」との理由で 国際原子力機関(IAEA)、とともに受賞したモハメド・エルバラダイ(محمد البرادعي、Mohamed ElBaradei )前IAEA事務局長 が27日夜、滞在先のウィーンから帰国した、と報じていた。このところエジプト政府治安部隊が力ずくで抗議デモを鎮圧するのに成功する場面を目にしていたのでなにか面白くなってきたと感じた。

   かれモハメド・エルバラダイ氏はIAEA事務局長退任後、母国エジプトに帰国し、政治団体「国民変革合意」を立ち上げて、エジプトの政治改革・民主化を提唱し、ホスニー・ムバーラク大統領による長期独裁政権を批判していたが体制派のイスラム主義団体指導者が「エジプトのイスラム教徒を惑わそうとしている」などとして同氏殺害を呼びかけるファトワ(宗教裁定)を出したことにより欧州に一時避難していた。抗議デモを主導する民主化グループなどが、イスラム教の休日である金曜日にあたる28日の集団礼拝後のデモを呼びかけているので、エルバラダイ氏も参加の意思を表明した。ホスニー・ムバーラク大統領は現在は高齢で病気療養中の為、二男ガマール・ムバーラクに大統領職を譲り、世襲させようとしているのでそれを阻止するためにエルバラダイ氏は帰国し次期大統領選への出馬を目指しているのだということである。市民たちの新たな革命はアラブ・アフリカ世界で最も強固だったとみられたエジプトの体制をも倒そうとしている。この燎原の火はどこまで燃え広がるのだろうか。
fumio

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