monologue
夜明けに向けて
 



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 月の娘は、皿を割った
 木星王は嘆いた
 赤い目をした大地の子供は笑った

 夢魔は去った
 だが夢も去った

 鎖で繋がれた巨人は
 大地の重みに堪えかねて
 自らの踵を噛んだ
 
  灰色の陰は大鷲の老いを示す
  飛び石の向こうには、
  約束された緑の大地は無い
 
  私は言葉を切り揃えはしない。
  私は音を大事にする。
  私は木の葉擦れの間で息をしよう。

  人よ、人であれ。
  他人の水晶を覗いて、
  嘆くのは止めよ。

「SOUNDとこの部屋の仲間へ」より


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 この第三連の「月の娘」は「月呑む皇」で月讀としてのニギハヤヒ。「皿を割った」は「新」を割るということで立木と斤(まさかり)に割れ「新」とは斤(まさかり)で木を割ること。それから建設が始まる。かれは雷神(饒速日尊)の武具である斤(まさかり)で新たな時代の建設を始めた。それは1996年5月23日にこの預言詩を与えられた時点でのことであった。

 「木星王」の木星は古代中国の天文暦学において神霊化して太歳(たいさい)と呼ばれる吉星。そして饒速日尊(ニギハヤヒ)の名は幼年期、フル、青年期、トシ、そして「大歳」(おおとし)となった。神上がりした時、大にチョンがついて太歳(たいさい)となったものと考えられる。太歳神(たいさいしん)は、君主的な立場にある神であることから、訴訟や談判などを司る。ところが秋霜烈日、社会正義の担い手である検察が捜査の途中で被疑者が事件に関与していないことが判明したにかかわらず証拠を改竄してまで無理矢理に罪に陥れようとした事件が明るみになりこれが氷山の一角でこれまでにどれほどの無辜(むこ)の市民が冤罪で断罪処刑されてきたことか、と社会を暗澹とさせ検察不信が爆発的に広まった。「木星王」はそのことを嘆いた。

 「赤い目をした大地の子供」は時代がここまで進んでやっと意味がわかる。それはレッドチャイナと呼ばれる中華人民共和国だった。「供」は解字すれば共の人なのである。「笑った」には揺れ動く意味もある。反日抗日でまとまっているうちは良いのだがいつそのエネルギーが鉾先を変えるのか。天皇陛下と会談した次期指導者、習近平氏の時代には多くの人民が心から笑えるのだろうか。
fumio

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