monologue
夜明けに向けて
 




授業料が半年に50セントのアダルトスクールのクラスメイトにLUIS AVILA(ルイス・アヴィラ) というエクアドルから来たラテン系の好青年がいた。かれはそのアダルトスクールで英語を学びトイッフル(TOEFL)テストを受けてUCLAに入り医師になろうとしていた。ポップス音楽が好きで まだ日本では知られていないフリオ・イグレシアスがラテンアメリカですごい人気だと言っていた。仲良くなるとわたしがカラオケをバックに当時の洋楽ヒット曲集を歌ったカセットを貸したりした。マサエという沖縄から来たクラスメイトと付き合いわたしが妻と学生結婚するとしばらくしてかれもマサエと学生結婚した。マサエはルイスがUCLAで勉強している間マクドナルドなどファストフード店で働いて夫を支えた。すぐに子供が生まれて同じLUISと名付けた。LUISの親もLUISだったという。エクアドルの名門の家はみんな同じ名前になるらしかった。ジュニアやシニアで分けるようだ。マサエは結婚後ルイスの故郷エクアドルへ行ってしばらく主婦修業をしてきた。生活習慣になかなか慣れないと言っていたが現在はエクアドルで名家の主婦として立派に家を切り盛りしていることだろう。あの時生まれたルイスも米国国籍をもっているので30代の青年期を迎えて大きくはばたいているだろう。
fumio

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