monologue
夜明けに向けて
 






<夏休み昔話料理講座第六回>
  献立「浦島太郎」その一

 今回は『浦島太郎』を採り上げようと思う。
 まず、あらすじを提示しておくと

『万葉集』(萬葉集)巻九、高橋虫麻呂の水江(みづのえ)の浦の嶋子(しまこ)を詠む歌では、

 水の江の浦島の子が七日ほど鯛や鰹を釣り帰って来ると、海と陸の境で海神の娘、と出会い、常世にある海神の宮で暮らす。三年ほどして、父母に知らせたいと、娘に言うと「これを開くな」と化粧道具を入れる篋(くしげ)を渡され、水江に帰ると三年の間に家や里はなくなり、箱を開けると常世との間に白い雲がわき起こり、白髪の老人になって息絶える。

『御伽草子』のあらすじでは、

 浦島太郎は丹後の漁師で釣り糸にかかった亀を逃がしてやる。数日後、一人の女人が舟で姫の使いとして浦島太郎を迎えに来る。亀を逃がした礼に宮殿に迎えられ三年暮らした太郎は両親が心配になり帰りたいと申し出ると、姫は自分は助けられた亀であったことを明かし玉手箱を手渡す。太郎が帰ると村はもうすでになく近くにあった古い塚が太郎と両親の墓だと教えられる。太郎が玉手箱をあけると、三筋の煙が立ち昇り太郎は鶴になり飛び去る。
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 これは本当に名作で人々のイマジネーションを刺激するよくできたストーリーなのでタイムパラドックスや円盤、アブダクションなどSF的な様々な解釈が展開されているがそちらの方面に足を踏み入れると出られなくなるのでここではSF的な読み方は差し控えたい。
 この料理にはすこし時間がかかりそうだ。まともに仕上がるかどうか…。
fumio


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