奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その1403)

2020-06-26 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「昭和史の本質~良心と偽善のあいだ(保阪正康著・新潮新書2020刊)」を読んだ。保阪正康(ほさかまさやす1939生れ)氏は、同志社大学(文学部)卒、電通/朝日ソノラマを経て、現在はノンフィクション作家である。------

目次は次の通り。“自己は過去と未来の連鎖なり(夏目漱石)”、“森林太郎として死せんと欲す(森鴎外)”、“国民の9割は良心を持たぬ(芥川龍之介)”、“吾生の曙はこれから来る(島崎藤村)”、“山椒魚は悲しんだ(井伏鱒二)”、“お父さんを呼び返して来い(菊池寛)”、“知識人の喧嘩には一味の苦みを(武者小路実篤)”、“小夜更けぬ、町凍てぬ(泉鏡花)”、“誰か私に代わって私を審いてくれ(横光利一)”、“風立ちぬいざ生きめやも(堀辰夫)”、“女の背は燦爛とした(谷崎潤一郎)”、“夫婦は厄介なものである(獅子文六)”、“夜の底が白くなった(川端康成)”、“女性は太陽であった(青鞜社)”、“すめろぎは人間となりたまひし(三島由紀夫)”、“天地は万物の父母、人は万物の霊(仮名垣魯文)”、“思い思いの方向に足を早めて去った(吉村昭)”、“体がゆらゆらするのを感じた(開高健)”、“私は何故か涙ぐんだ(泉鏡花)”、“主観と客観、国家にも二つの死がある(正岡子規)”-------

扉書きの抜き刷り文は次の通り。時流に阿(おもね)る偽善は軍人に限らず、政治家/知識人など多くの大人たちにも見て取れる。300万人を超える犠牲者を出した戦争、敗戦とともに始まった戦後民主主義。日本人は一体どこで何を間違えたのか。近現代の名作に刻まれた一文を手掛かりに多彩な史実を紐解き、過去から未来へと連鎖する歴史の本質を探り出す。------

タイトルは格調高いが、内容は雑談の集積であり、どこかで読んだ話も多い。しかし、纏めて1冊とし鞄に潜ませるには適当な時間つぶしとして有用だ。-----

保阪正康氏は昭和にとどまったまま、平成にもこれからの令和の時代にももう興味をお持ちではない。昭和時代の反省が少なくとも1000年(?)は日本人に必要とお考えのようだ。

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