奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その1385)

2020-06-08 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「中学の知識でオイラーの公式がわかる(鈴木貫太郎著・光文社新書2020刊)」を読んだ。鈴木貫太郎(すずきかんたろう1966生れ)氏は、浦和高校卒、早大(社会科学部)中退、塾講師(算数/数学)を長く務めた。現在は専業主夫とプロフィールに書いている。------

章立ては次の通り。“三角関数って何”、“微分入門”、“対数を身につけよう”、“なぜπが角度に”、“eって何”、“iって何”、“いざ本丸へ(eのiπ乗=-1)”、“オイラーが解いたバーゼル問題”------

鈴木貫太郎氏は高校受験の数学と大学受験の数学を教える中で、数学の面白さを体感されたようである。この面白さを一般向けにも受験生向けにも味わってもらおうと、新書版のこの本「中学の知識でオイラーの公式がわかる」を出版するとともに、ユーチューブのウェブ動画を合わせて提供しているとのこと。-----

この本では、オイラーの公式を導き出すための準備が周到に行われて、最後に富士山の登頂制覇となるのである。最初は至って簡単なピタゴラスの定理の証明などから始まるのである。何れにしても初等数学の領域なので、鈴木貫太郎氏も断っている通り、数学的に厳密な数式の操作をされているのではない。でも中学/高校のレベルであれば許されるだろうと言うのだ。-----

虚数/複素数の解説も、真面目にされており、各パーツの役割は漏らさずになされている。でも、大学教養課程から始まる高等数学に繋がるかと言うと、少なからず疑問を抱かざるを得ない。鈴木貫太郎氏自身が大学は文系学科であり、大学の数学は身につけておられないようである。------

オイラーの公式が理解できた処で、現代の高等数学のどれ程までが分かるかと云えば、初等数学の単なる入り口に過ぎないのだから。でも読み物としては、高校時代の数学の授業を思い出すことができて悪くはないのである。大学の高等数学は登山のロッククライミングのように急に難易度が高くなり、無理な人にはまったく理解不能にならざるを得ないのだ。理系の人士でも全ての人が深山深く分け入れるとは限らないのだ。数学は奥が深く難しい。高等数学では教えてくれる人も少なくなる。

 

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