奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その1067)

2019-07-27 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「我が家の流儀~藤原家の闘う子育て(藤原美子著・集英社文庫2007刊/1997版の文庫化/初出1994.1~98.12雑誌連載)」を読んだ。藤原美子(ふじわらよしこ1955生れ)女史はお茶の水女子大学大学院(発達心理学専攻)修士課程を修了し、数学者/藤原正彦氏と結婚し以来3人の男子を育てられた。-----

「我が家の流儀」は、幼稚園、小学校、中学校辺りまでの子育てに絡むエピソードを毎月連載記事として藤原美子女史が、苦心惨憺筆をなめなめ書き下された名文であり、1っ編1っ編とても含蓄に溢れたお話がエッセイとして楽しめるのである。-----

3人の男子を得られた直後には、藤原正彦に伴って、イギリスのケンブリッジに1年間(7/5/3歳になる1988年夏まで)暮らしておられて、その外国暮らしとそこで知り合ったお友達ともその後も交流を続けておられてその心温まる話もふんだんに登場するので、読者としては興味津々で気が付けばあっと言う間に読了してしまっているのだ。------

夫/藤原正彦氏の父親/新田次郎氏は長男/寛太郎の生まれる前に他界されているが、そこかしこに新田次郎氏の話も書かれており、ファンなら早世の作家/新田次郎氏の在りし日をその次男の藤原正彦の家庭での様子を通して窺う事もできる仕掛けとなっているのだから、あらゆる面で単なるエッセイではない本となっている。誰しも有名人の家庭の覗き見は時間つぶしには最適であるのだから手に取れば読まずにいられない本だと思った。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする