奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その1057)

2019-07-17 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「理科系の読書術~インプットからアウトプットまでの28のヒント(鎌田浩毅著・中公新書2018刊)」を読んだ。鎌田浩毅(かまたひろき1955生れ)氏は、東大(理学部地学科)卒で、通産省地質調査所、米国カスケード火山観測所を経て、1997年より京大教授を務めている。-----
「理科系の読書術」の章立ては次のとおりである。“本と苦労なく向きあう方法”、“難解な本の読み方”、“多読速読遅読の技術”、“アウトプット優先の読書術”、“本の集め方整理の仕方”、“読書メモのとり方”、“読まずに済ませる読書術”-----
京大に奉職して20年、昨今の読書離れは本好きと思われる筈の京大生においても深刻さを増しているとのこと。幾らネットが発達しても紙の本は無くならず、専門書ともなればそれと取り組むことを避けて通ることは出来ない。人類の英知は文字を集積した本の形で現存するのであり、個々人としてはそれを読み上げていかなければ、その先端には至らない。学究人生を送るつもりなら、多くの有用な本(論文を含む)を読んでインプットし、さらには自身の考えを足し合わせてアウトプットすると言う活動が大切なのである。自身の考えを見出すには理系であれば実験をしたりして、対象事象のメカニズムを更に分かり易く論究するのであると。-----
“理科系の”とタイトルにある通り、理系の学生に向けた本であると途中から気付くのであるが、最も難しい数学書や理論物理学(相対性理論及び量子力学)の読み解き方については触れていないので、現生人類の殆どの人が講義を聴いても分からない領域はあるものであり、それらはわからなくても棚上げしておけとまで書いている処を見ると、鎌田浩毅氏の言う読書術とは理系の人に多いコミュ障害的な人生は避けよ、そのためにはビジネス書くらいは日頃読んでおけと云った類の本であると思った。

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