北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない
「どの面下げての韓国人(豊田有恒著・祥伝社新書2014刊)」を読んだ。豊田有恒(とよたありつね1938生れ)氏は、東大(医学科)に合格するも、慶應大学(医学部)に進学した。療養中の実兄が家業の医院を継いでくれたので、自身は文筆の世界などに勇躍して、慶應は中退となって仕舞う。後年、武蔵大学(経済学部)を卒業している。2000年に島根県立大学(総合政策学部)教授に就任し、2009年退職し、名誉教授となっている。-----
「どの面下げての韓国人」は、韓国通の豊田有恒氏が晩年にいたって、隣国韓国への想いを語った本の一つであり、同類の本は何冊も書き続けておられるのであるが、近年は韓国に対して結構辛口の評論をなさっておられているので、豊田有恒氏の過去の著作を読んで来られた読者並びにファンの方から見ると、なぜこのように韓国の評価が変わって来たのかなと、考えさせられるのである。その疑問を手とり足とり懇切丁寧な説明を加えて、韓国人の歴史的成立の過程を踏まえながら、日本とは異なる地勢的な条件が韓国人の行動パターンを決めてきている事を分からせてくれるのである。数十年に亘って韓国を文筆の取材対象ともされてきた豊田有恒氏の偽らざる想いを最後に書かれいるので、書き出すと次の通りである。”韓国との情報戦に敗北し日本が破滅するのを見たくない。この本を過去40年に亘ってコリアウォッチャーとして生きてきた私の遺言としたい。万一、韓国経済が途方もない反日から破綻するようなことがあっても、今度こそ日本人としては何の援助も行わないだろう。日本には仏の顔も3度、どの面下げてという言葉がある。これ以上反日を加速させることは韓国のためにもならないという事実をはっきり知らせることこそ本当の日韓親善に繋がるのだ”