goo blog サービス終了のお知らせ 

Zooey's Diary

何処に行っても何をしても人生は楽しんだもの勝ち。Zooeyの部屋にようこそ!

「一切れのパン」と南仏タロウ

2025年02月14日 | 家庭

SNSに書いた映画「リアル・ペイン」の記事について、以前アウシュビッツに行ったことがあるという友人が、その思い出を話してくれました。
そちらのコメントの中に、ゲットーから脱走する際に、布にくるんだ一切れのパンを持たされた少年の話が。
その記述を読んだ途端に、胸がキュンとしました。
その話、知ってる。
確かに昔、読んだことがある。


ネットで検索してみたら、出て来ました。
フランチスク・ムンティアヌの「一切れのパン」、中学の光村図書の教科書の中に入っていたのですね。
少年が脱走する際、老いたラビがハンカチに包んだ一切れのパンをくれた、最後の最後までこれは開けないようにと。飢えに苦しみながら長い距離を逃亡し、ようやく安全な所に辿り着いてそれを開けたら、只の木片だったというお話。
「ありがとう、ラビ」と少年はつぶやくのです。


確かにそんな話でした。
みずみずしい感受性を持った十代の心に深く突き刺さったのに、長いことすっかり忘れていたのでした。
小さな希望が、極限状態の少年を助けてくれたのね。


さて、今日描き上げた絵。
お座りをしてこちらを見て笑う、それだけのことが今のタロウにはできないのです。
見えない、聴こえないタロウに、「タロウお座り!」と叫んでも伝わらない。
認知症の今、自分がタロウということすら多分、分かっていない。
せめて絵の中で、明るい南仏調の家の前に置いてみました。


コメント (8)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「リアル・ペイン〜心の旅〜」 | トップ | 得手不得手 »
最新の画像もっと見る

8 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (nana )
2025-02-14 22:43:02
一切れのパンの話、感受性豊かな年代にはぜひ読んでほしいですね。
今は東書を使っているので存じませんでした。光村には載っているのですね。
教材文やテストの問題文には興味深いものが多くおもしろいです。
自分が生徒だった時はあまり思わなかったのですが 笑
返信する
nanaさま (zooey)
2025-02-14 23:25:36
お久しぶりです。
光村図書に載っていたのは、1972年から1980年までだったようです。
当時は感動したのに、もうすっかり忘れていました。
私の記憶力はまったく当てになりません。
返信する
Unknown (matsubara)
2025-02-15 08:08:25
教科書のことは知りませんでしたが、タロウちゃんの
水彩画、とてもいいです。
きょとんとしたところがよく描けています。
背景もいいし。

記念の画集とか出されたらいかがでしょうか。
返信する
Unknown (kazukomtng)
2025-02-15 13:34:35
その話。
くちこも今、思い出しました。
これが、年の功なのかな?
とまあ、
ぬるま湯的生活をしつつ。
タロウくん、
今、どんな気持ちなのかなあ、とも。
返信する
matsubaraさま (zooey)
2025-02-15 23:37:48
お褒めの言葉、ありがとうございます。
いえいえ、本を一冊出しただけでもう私には十分です。
でも確かに飾るところもなくて、
絵はどんどん貯まっているのですけどね…
返信する
kazukomtngさま (zooey)
2025-02-15 23:39:39
昔、読みましたよね。
私もすっかり忘れていましたが
あれはゲットー絡みの話だったのですねえ。
タロウ、何も考えてないのじゃないのかなあ。
もう長らく、尻尾を振る姿も見ていないのです。
返信する
Unknown (tona)
2025-02-18 11:09:08
このお話、知りませんでした。
勿論教科書にはなかったです。戦後数年たったばかりの頃の小学生だったからでしょう。
凄いラビですね。守った少年も偉い。
タロウちゃん、生き生きしています。
返信する
tonaさま (zooey)
2025-02-19 00:00:58
私も長いこと忘れていたのですが
「一切れのパン」という言葉を聞いて思い出しました。
記憶の底から手繰り寄せたという感じです。
タロウ、今はもう、殆ど寝ております。
返信する

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。