天空☆faya-y的毎天☆

~faye-yの日常~ 天空疊著層層的思念。

初春文楽公演二部

2015-01-06 22:46:14 | 観劇


そして、続けざまに第2部です。第1部の終演から開演まで45分ありました。貴重な散歩時間←お尻が痛いのよ!

第2部 午後4時開演
日吉丸稚桜(ひよしまるわかきのさくら)
 駒木山城中の段

豊臣秀吉、若かりし頃の藤吉の話。というか何回も何回もあらすじを上演中に読みました。設定がややこしい!!!
はしょると、藤吉が仕える人から城に幽閉している姫を殺せと言われます。
その部下である家臣は自分の嫁のお父さん(つまり義理の父親)が、自分の恩人を殺したやつだと知り、嫁に離縁を迫ります。嫁は悲しくて自害を計ってしまいます。そんな娘は勘当じゃとなにくわぬ顔をしている義父でしたが、己も自害を計り「これで娘とは縁がなくなったから」と言います。捨て身ですよ。もはや何のための自害がよく分からなくなりそうな自害のオンパレード。
すったもんだあり、ラストでこの義父のまだ幼い息子を家臣に加えます。
この子ども、討ち取った敵の死体の上をぴょんぴょん飛んで喜びます。
私の脳裏に浮かんだエピソード
「タイのウルトラマンは容赦ない勧善懲悪で、ウルトラマンと同じ仲間のハヌマーン(インド神話の神様)が倒した敵の上で飛び跳ねるんですよ。はっきりと悪は倒されるんですよね」
…日本でもそうだった、という一端を私は見たね。

冥途の飛脚(めいどのひきゃく)
 淡路町の段・封印切の段・道行相合かご

歌舞伎、文楽の「新口村」「恋飛脚」で見ていた逃避行の前の話をやっと。
さすがの近松さん、ダメな男を容赦なく!!そりゃもう容赦がないよ!!
飛脚のお店の若旦那、店のお金に手を出して遊女にはまっています。
明らかに悪人顔の友達からもお金を借りていますが、この人すっごいいい人。それなのに、遊女梅川さんはこの人のこと嫌いなんですって。いやいや、こういう人にしときなよ(別に言い寄られている訳ではない)。
若旦那は見るからに優男。結局、売り言葉に買い言葉で絶対に手をつけたらあかんお金で男のメンツを守って(梅川のことを思ってとかなんとか言い訳をしよる)、身請けするし、観客は「お前はあほか」と。
駕籠の鳥の遊女との逃避行を正当化させる男の行き当たりばったりぶりなんでしょうなあ。
こういうのを描ききるのも文楽のおもしろさだと思うようになってきましたよ。
昔の観客はどう思ってみてたんやろうか、とか。
この男のダメっぷりはきっと当時も一緒だと思うからお客さんから見て“ダメな男”をここまで描くのって、どういう心境で見て(聞いて)たのかなあ?男はかっこよくあるべし!てのじゃないあたりがおもしろうございます。
ただ今、松竹座新春歌舞伎でも同じ「封印切」をやっているので見比べに行きたいとふつふつと思っています。

500円から幕見席がありますよ!
幕見席の案内
コメント
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