LGBTの家族と友人をつなぐ会ブログ

レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの家族や友人による会のブログです。

先生方の「声」から

2006年11月18日 | Weblog
今日は講演会の参加者のアンケートから、教師の方々の「声」をご紹介します。

Aさん;「LGBTについての知識はなく、カミングアウトされた経験もなかっ た。今後受け入れられるかどうかはわからないが、以前より理解はできるようになった。少しでもわかるようになってよかった。」という先生です。
・何が必要か 『多様な価値観を受け入れる教育。行政・・同和問題や他の問題もそうであったように広めていくこと。一時のブームのようではなく切実な思いを訴えてゆくことしかないように思います。』
・感じたこと 『結局、人間の中にある偏見や差別を払拭するために、知的理解と人権感覚を磨いてくしかないのでは、と思いました。まだまだ自分の中に知らないことからくる偏見に気付く日々です。』


Bさん;「LGBTについての知識はなく、カミングアウトされた経験もない。今後受けいれられるかどうかはわからない」という高校の先生です。
・何が必要か 『総合的に取り組む。できることから一つずつ』
・感じたこと 『個性として認め合う社会を早急に形成する必要がある。マスコミの扱いが社会的に影響を与える大きさを考えると現状は課題が多い。身近な所から取り組まなければならない。』


Cさん;「LGBTの正しい知識を持っている。カミングアウトされた経験はないが、受入れられる。非常にしっかりした講演会で、参加してよかった。いろいろと考えさせられたし、反省もさせられました。」という高校の先生です。
・何が必要か 『教育・・私の知っているだけでも複数の県立高校に性同一性障害の生徒が在籍しています。まず正しい知識を教師がもつことが大事でしょう。』
・感じたこと 『「会う人がもしかしたら性的マイノリティかもしれないと思って対応してください」の言葉は心に響きました。本当にそうだと思いました。常にそういう意識を持って生活していきたいし、仕事もしていきたい。生徒にも接したい』


Dさん;「LGBTの知識は持っている。カミングアウトされたことはないが、受け入れられる。話がわかりやすくてよかった。」という小学校の先生です。
・何が必要か 『性教育をしっかりする。今日のような勉強会を教師に向けて行う。行政が今日のような講演会をあちこちでもっと行う。』
・感じたこと 『尾辻さんがお母さんのことについて触れていたところや、後に続く子供たちに向けて自分の感じた辛い思いはさせたくないので、とおっしゃったところは心が温かくなりました。学校の養護教諭にも案内を持っていきましたが音楽会のため来られませんでした。』


Eさん;「LGBTの知識は持っていなかったし、カミングアウトされたこともないが、受け入れられる。現状や正しい知識を得ることができてとても良かった。」という小学校の先生です。
・何が必要か 『教育で正しい知識を。法律面では同性愛者だからという考えは性差別であるということを中心においた整備を。』
・感じたこと 『カミングアウトを無駄にしない社会作りが必要。つまり正しい知識を持つ。理解する知識を持つこと。』


Fさん;「正しい知識を持っている。カミングアウトされたことはないが、受け入れられる。」という養護の先生です。
・何が必要か 『教育・・「性の学習」「人権学習」「道徳教育」の中で行う必要あり』
・感じたこと 『同性愛者との付き合い方は大変参考になりました。子供たちの抱える問題は教育現場にいるものは早急に知らなければならないことを痛感。是非、より多くの仲間とこの話を再度学ぶ機会を持ちたいと思います。一人一人が声をあげることの大切さ、実感こもっていました。学ばせていただきました。』 


Gさん;「正しい知識を持っていて、友人からカミングアウトされた経験があり、受け入れられる。よくわかったし、高校生の生の声を聞くことができてよかった。」という小学校の先生です。
・何が必要か 『教育・・様々な人がいるということを知らせる。メディアの情報がすべて正しいものではない。メディアの見方を考えさせる、等。』
・感じたこと 『みんなが楽に生きていくためには・・・自分が自分らしく素直に生きていける社会だと思います。教員として少しでも伝えていきたいと思っています』


Hさん;「正しい知識を持っていて、カミングアウトされた経験はないが、受け入れられる。性的マイノリティの複雑なカテゴリーがまた少しわかってよかった。」という中学校の養護教諭の方です。
・何が必要か 『行政が人権問題として取り組む』
・感じたこと 『LGBTの分類や少数派というくくりではなく、100人いたら100通りの性がある。どの性が好きか、どう生きるかは人それぞれ自由だよ、という導入で性教育をしています』


Iさん;「LGBTについては間違った知識を持っていた。友人にカミングアウトされた経験があり、今後受け入れられる。知識がわかりやすくとても良かった。」という塾の講師の方です。
・何が必要か 『法律・・労働法制の中でも。』
・感じたこと 『実際には目に見えない状態の中で、考える機会が少ない問題です。いろいろな形で目に見える問題としていくことが大切と思いました』


以上9名の方の「声」をご紹介しました。正しい知識を持っていなかった先生にとっては、たった一度の受講で受け入れられるようになることは難しいかもしれません。でもまず「知る」ことができてよかったと感じてくださったようです。正しい知識を持っていた先生方は教育が取り組む必要性を実感してくださっていて、実践している先生もいらっしゃることに希望が持てました。また「目に見える問題にしていくことが大切」という最後の方の「声」は今後の活動への大きな励みになります。
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