LGBTの家族と友人をつなぐ会ブログ

レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの家族や友人による会のブログです。

〈女性〉に厳しい〈右きき=男性〉社会とは?(パート1)

2010年04月20日 | Weblog
☆みなさん、ここのところgooメールの調子が悪くて頭を抱えています。理由もまだよくわかりません・・リニューアルしたらしいのですが、私のようなPC初心者にとっては迷惑以外の何物でもありません、まったく!!(笑)お返事が遅くなっているみなさん、大変申し訳ありません(汗)
ということでこちらのお届けも大変遅くなりました。桑島さんのエッセイ「女性編」のパート1です。先日私の義理の母が左きき・・と書きましたが、桑島さんによると「そこに〈女性〉を解くカギがあるのだ」と。パート2も楽しみですね。

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〈女性〉に厳しい〈右きき=男性〉社会とは?


虹色の皆さん、突然ですが、髪をカットするのに理髪店と美容院のどちらに行きますか?
僕はヒゲや産毛を剃ってほしいので理髪店です。〈法律〉で決まっているそうなのですが、美容院では剃刀を顔を当てては行けないそうなのです。
でも実はある時期僕は美容院に行っていたこともあってそこで驚きの発見をしました。
それは髪を洗う時に理髪店は前に倒れて「うつ伏せ」なんですが、美容院は後ろに倒れて「仰向け」ですよね。なぜか理由を考えてみたのですが、〈男性〉は〈短い髪〉なので前屈みでも後向きでも構わないのでしょうが、〈女性〉は「うつ伏せ」になると恐らくは〈長い髪〉がベチャっと顔に張り付いたり、〈長い髪〉についたシャンプーが目に入ったりするのが嫌なのだと思います。だから後ろに倒れて「仰向け」で天井を見ながら〈女性〉は髪を洗ってもらうんだなと僕は思ったのです。
虹色の皆さん、前回の〈左利き〉のお話はいかがでしたか?〈右利き〉中心・優先設計社会では10%は存在する〈左利き〉は0%の扱いを受けているというお話でした。
さて今回は〈女性〉を取り上げたいのですが、ちょっと難しいかなと思うのはマイノリティ=少数派とすると、〈女性〉をマイノリティと呼ぶのはかなり無理があります。約半分の50%が女性ですし、美容院の様に〈女性〉設計の場所も多くあるからです。〈左利き〉よりも〈女性〉の方が恵まれているとも言えます。
そこで街の中にある一見〈女性〉と〈男性〉を区別していない様で実は〈男性〉中心・優先の場所を探してみようと思います。よく「女性に優しい○○」とのキャッチコピーがありますが、その逆の「女性に厳しい○○?」を見つければ普段は気がつかない〈右利き=男性〉中心・優先設計社会が浮かび上がるはずです。
虹色の皆さん、ここで前回『左ききの人々』の中で渡瀬けんさんが指摘していた謎「なぜ左ききのおばあさんを見たことが無いのか?」についての答を書いてひとまず終わりたいと思います。
渡瀬けんさんと僕の意見は一致していて〈左利き〉は〈男性〉か〈女性〉かは関係が無いわけですから、〈左利き〉の「おばあさん」がいないのでは無く、若い頃に「右にならえ」と〈矯正〉を〈強制〉されたのだと思います。なぜ「おじいさん(男性)」ではなく「おばあさん(女性)」なのでしょうか?実はここに〈女性〉を解くカギがあると僕は思うのです。
虹色の皆さん、最後にカミングアウトをしますと、僕は「お祖母ちゃん子」でした!それではまた!




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「つなぐ会in東京 3月」のご報告

2010年04月08日 | ミーティング
☆3月28日(日)に行われました「つなぐ会in東京」のご報告をいただきました。
今回は東京も少なかったようですが、ゆっくりとお話できてよかったようですね。休憩時間も忘れてしまうほど!きっと桜以上に話に花が咲いたのでしょうね(笑)
今年度からは東京も隔月で開催となりました。次は5月!!


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今回は、いつもより参加人数が少なかった分、全員が日頃の思いを十二分にお話することができたように思います。いつもは、時間が気になり、発言がちょっと長引いたなと思った時は、「すみません、時間がないので、手短に・・・」と発言をさえぎることもしばしばでしたが、今回は一人ひとりの想いをゆっくり語り、聴くことができました。気がついたら休憩時間も取らないまま、あっという間に3時間が過ぎてしまいました。納得のいくまで発言し、納得のいくまで質問し、充実した時間でした。毎回、模索しながら会を運営していますが、今回のような形もそれはそれでいいものだなと、感じた会でした。
3月6日に柏市の中央公民館で開催した講演会(「共生社会をつくるセクシュアル・マイノリティ支援全国ネットワーク」と「つなぐ会」が講演しました。)に出席していただいた方が、今回のつなぐ会に来てくださり、とても嬉しかったです。もっともっと外に向かって発信していく活動を考えていかなければとも思いました。
そこで、今年度から少なくとも会の開催だけでも隔月にしようと考えています。たまには親だけが集まる会にしたり、今年はパレードがあるので、親子でできそうなことを企画して代々木で盛り上がるのもいいなぁ・・・とか。
つなぐ会in東京、細々とながら息長く続けていきます。応援よろしくお願いします。
次回は5月末を予定しています。詳細が決まり次第、ホームページでお知らせします。



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第32回ミーティングのご報告

2010年04月04日 | ミーティング
3月21日(日)第32回ミーティングを行いました。今回は参加者が14名と少なく、また初参加者がいない始めての会となりました。でも東京、愛知、三重、京都からと、遠いところからもご参加いただきました。いつもほんとうにありがとうございます!
ということで今回は特に自己紹介の必要もなく(笑)、ざっくばらんに報告や意見の交換など行いました。

ある当事者の方からのお話です。自分はセクシャリティについては何も語らず就職したし、今も仕事をしているけれど、最近の大学生や高校生くらいの年代の人の中には、セクシャリティも含めて自分を表現して社会で頑張りたいという人が何人かいて、自分たちの年代とは考え方が変わってきていると思うとのこと。その方もまだ20歳代半ばと大変お若いのですが、10歳にも満たない年齢の違いでこれほど感覚に差ができているとは私もビックリでした。ほんとにうれしいことです。希望が持てました。教育の内容はいまだ何も変わってはいないけれど、海外からの情報や、最近のドラマなどの影響もあるのでしょうか・・?人間が多様な存在であることに、自分が他人とは違うということに、若い人たちがプライドや自信といったものを持てているのだとしたら、すばらしいことだと思います。
あとは自分とは違う他人を尊重できる一人ひとりになること、これがマイノリティにもマジョリティにも課せられているのですね・・世界的な課題です。

一方で、エッセイ「晴子から伝えたいこと」でおなじみの晴子さんは、先日のエッセイにも書いてくださっているように今回MTF(男性→女性)として就職を勝ち取られたのですが、就職活動中には「GID(=性同一性障害)ならうちはいいです・・」とはっきり電話で拒否された場合もあったということでした。明らかな差別も社会にはまだまだあります・・・

三重からご参加のお母さまからはうれしいご報告がありました。三重県で「セクシャルマイノリティへの理解を深めるために」というテーマでカウンセラーに向けての研修会が開かれたとのこと。看護大の学生さんたちの参加も多く、専門家に向けて行政の初めての取り組みだったそうです。相談件数が多いということで、講師のお話だけでなく、当事者の親としてお母さまも心情や課題などをお話されたとのこと。今後の定期的な取り組みも検討されているということです。これを全国に広げたい!!ですね。

またMTF(男性→女性)のお子さんが高校受験を終えられたばかりというお母さまから。すでにGID(性同一性障害)の生徒が数人在籍しているというその高校は、他の受験生とは別にトイレを用意してくれていたとのこと。ただそれが男子生徒用の障害者トイレだったことにすっきりしないものがある・・というお話でした。なるほどこれではお子さんもすっきりしないですよね・・今後この数名の子どもたちのために、学校がどのように取り組まれるのか、期待したいところです。

また3月13日(土)にフェミニストカウンセリング神戸と共催した講演会「多様な性を生きる人(LGBT)におけるDVの現状と支援の課題」で、「LGBTって何?」というタイトルでLGBTの基礎知識と当事者からのメッセージをお話してくださった大学生さんのお一人が来てくださいました。彼はこれまでいくつかの中学校や高校でも、当事者としてお話されているのですが、今回は参加者が専門家、当事者、また一般市民と不特定だったため、難しかったとおっしゃっていました。この講演会についてはまたご報告したいと思いますが、「DV」という難しいテーマの講演会で彼らの明るさは希望に感じられました。ただご本人がおっしゃっていましたが、前向きに明るくふるまえばまるでLGBTに解決するべき問題がないようにとられてしまうのは困ります・・と(笑)。社会にはさまざまな受け止め方がありますからね・・でも、問題点はしっかり伝えながらも、やはりつまるところは前向きに生きること!ステキだと思います。講演会のアンケートには「当事者の声が直接聞けてよかった」「LGBTの問題を身近に感じられた」などの声がありました。「へこむときもある・・」と笑いながら、でも堂々と話してくださった彼らの勇気に感謝!!です。

最後に、FTM(女性→男性)のお子さんをお持ちのお母さまからは、女の子3人を育ててきたつもりだったけれど、この子はやっぱり息子だったんだなあ・・と思えるようになった」というお話がありました。親子それぞれの努力もおありになったと思いますが、過ぎ去っていく時間が少しずつお互いの理解を深めてくれているのだろうなあ・・と思いました。
「つなぐ会」も始まって早4年。この4年間で私自身においても、子どもに対する理解が変化しつつ深まってきたように思います。少しずつですが・・・。「つなぐ会」にも、4年という時間にも、そしてこれまで参加してくださった皆さんにも、感謝です!!




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