LGBTの家族と友人をつなぐ会ブログ

レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの家族や友人による会のブログです。

9月17日ゆずの会(神戸)活動報告

2023年09月24日 | Weblog

9月17日(日)13時半より、兵庫区文化センターにて「ゆずの会」ミーティングを開催しました。
参加者は8名、うちお1人は当事者(50代)で、同僚の方が参加され、メンバーによるフリートークを行いました。

まず、京都市内でユースクリニック(若者向けの無料の医療機関)を運営・研究されている大学の先生より、つなぐ会事務局メールを通してのご要望で、つなぐ会やゆずの会の活動内容やユースクリニックについての情報交換会を9月3日に京都市内で実施した事を報告しました。
ユースクリニックでは、若者の性に関する医療相談を行っていますが、LGBTQに関する相談も増えており、先生はじめ医療従事者だけでなく、家族も含めて若者をサポートする体制づくりが課題である事、京都市内でも「親の会」の設立に向けて考えたいとの話もあり、活発で前向きな意見が交わされ、主催の先生も大変喜んでおりました。

次に岡山県の当事者サポートやレインボーフェスタを企画している「ももにじ岡山」さんの活動状況についてお話を聞きに行かれた方からの報告がありました。
また、お子さんが修学旅行の参加にあたり、事前に先生が当事者目線で下見をされる等の手厚いフォローがあったとの報告もあり、本当に心強い先生だなぁ~と感じました。先生方の熱量は、学校全体に広がることでしょう。

一方で、今回当事者の方と一緒に参加された同僚の方には、MTF当事者の高校生のお子さんが居るとの事で、とても不安な思いで参加されていました。お子さんは岡山大学病院に通院されているそうですが、これまで親の会などには参加された事がなかったそうです。
今回の「ゆずの会」を通して、少しでも不安が和らぐ事をお祈りしたいと共に、今後も少しでも安心できる居場所作りを進めて行きたいと思います。

次回の「ゆずの会」は、11月19日(日)13時半より兵庫区文化センターにて開催する予定です。
詳細につきましては、改めてつなぐ会の公式Webサイトでご案内したいと思いますので、今後ともよろしくお願いします。


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第1回「カラフルサプリなにわ(大阪ミーティング)」報告

2023年09月11日 | Weblog

2023年9月9日(土)18時より、大阪市北区の大阪市北区民センターにて初めての大阪ミーティング「カラフルサプリなにわ」を開催しました。

主催者である当会大阪スタッフのコロナ感染により1か月延期しましたが、今回は10名の参加で無事に終えました。

今回は当事者やご家族の方6名、大阪市内の定時制学校の教職員の方、大学で心理職に携わっている方、対人援助職の方と言ったアライの方々が4名ご参加いただき「アライとLGBTQ当事者がフラットな関係で学び合う場」と言うコンセプトに近いイメージで開催する事ができました。

今回は、初めてのミーティングであり、前半の「ぷち学習会」では、LGBTQについて初めて学ぶ方を対象にした「レインボーフラッグ」についての歴史やフラッグに込められた願いや理念などについてパワーポイントを用いてクイズ形式で進めて行きました。

まずは、現在使用されているレインボーフラッグは6色ですが、1978年に初めて作られた頃は、8色でデザインされた等の歴史的なトピックや、それぞれの色に込められた思いやメッセージについて説明しました。
そして現在では、多様なセクシュアリティーにきめ細やかに対応するコミュニティーがある事。またそれぞれのコミュニティーのシンボルとなるフラッグがあります。
事前に書籍やインターネット等で調べた所、現在では20種類以上のフラッグがあり、その中から5つをピックアップして、そのフラッグに込められた願いや理念についても説明、「多様性と包摂性」を持った地域社会作りが大切である事を参加者のみなさまと共有する事ができました。

今回の学習会を通して、定時制の小中学校の教職員の方より、通学されている生徒さん達が、国籍や年齢や性別等、元より多様なバックボーンを持っている方が多く、LGBTQについて理解していく事が、今後もますます大切になると再認識したとの事でした。
また、様々なレインボーフラッグに込められた理念について、かなり抽象的で難しいとの参加者の方からのご質問があり、「性別を超えた存在」とされる地元・四天王寺の観音様を例に説明しました。

後半は、2つに分けてのグループディスカッションを行い、主催者はサポート役として各グループで出てきた質問事項について逐次答えて行くと言う形式を取りました。

グループ1では、「カミングアウトされる側の立場」としてのお話が中心となり、トランスジェンダー当事者のお子さんを持つご家族の方や教職員の方、またトランスジェンダー当事者の方を交えてのセッションとなりました。
ご家族の方より当事者のお子さんが性別を変更する手術を受けたいとの相談があり、どの様に対応したらよいか?について、まずは手術する前に家族の中で、メリットやデメリットについてじっくりと話し合いながら、専門医の方と共に決めて行く方が良いのではないか?と言う話し合いがあり、更に10月に行われる関西レインボーフェスタについて、どの程度の規模なのか?ブース出展の内容はどうだったのか?等の質疑応答もありました。

グループ2では、「カミングアウトする側の立場」としてのお話が中心となり、家族と同居しているトランスジェンダー当事者が、ホルモン投与で少しずつ変化していく身体が、家族に知られる事への不安についての話があり、家族と別居しているトランスジェンダー当事者の方とのカミングアウトに関する心理的な負担の違いやご家族の方との「折り合いの付け方」についての話題となりました。
また、来月の関西レインボーフェスタでスタッフとして参加される方より、今まで「参加する側」だったが「企画する側」を経験したいと言うお話もありました。

今回は、夜に2時間半と言う比較的短い時間でのミーティングであり、更に初めての会場での開催で要領が掴めなかった所が多々ありましたが、少しずつブラッシュアップをして、主催者の地元である「大阪らしい、楽しくて温かみのある」当事者や家族、そして地域社会の人々と「つなぐ会」を目指していこうと思います。

次回は11月11日(土)18時より、大阪北区民センターにて実施を予定しています。詳細につきましては、後日つなぐ会Webサイトにて掲載致します。


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9月名古屋ミーティング報告

2023年09月06日 | Weblog

2023年9月4日(月)いなべ市役所 シビックコア棟研修室

 

トランスジェンダー当事者 4名

トランスジェンダーの子を持つ親 5名

Xジェンダー当事者 2名

同性愛当事者 1名

同性愛の子の親 2名

医師 1名              計 15名

 

今回のミーティングは、自己紹介をした後、「当事者チーム」と「家族チーム」に分かれて交流しました。

 

【家族チーム】

中一FTM?の母:子どもがいじめにあってるわけではないが、「なんで、女やのに男みたいな髪型なの?」とか、「なんで、男なのにスカートはいてるの?」と聞かれて学校に行けなくなっている。入学前に制服のズボンかスカートどちらにするか迷ったが、スカートにしてしまった。「死にたい」と言うようになった。

 

20歳MTFの母:性別変更戸籍変更氏名変更済だが、ホルモンの副作用?で体調いいときが2週間くらいしかなく、働く気持ちがわかない、発達特性がグレーゾーンでできることが少ないと思う。

→発達特性がある子どもは、天才を育てていると思うといい、今やりたいことを見つけている途中、見つかると、放っておいてもしてしまう。

 

大学2年生FTMの母:8月30日の渡部さん浦狩さんの中日新聞をみた。相談できる場所があることを知った。子どもが大学生の間に性別変更したいと、ジェンダー外来に通っている。手術やホルモン治療のことを、藤田医師や、経験者に相談したかった。相談して、気持ちが楽になった。

 

20歳MTFの母:ホルモン治療だけしているが、理想の女性になれず、外に出られない。子どもは怖がりで手術はできなくて葛藤している。近くで悩んでいる子を見るのがつらい。が、11月にメイクの講習があるのを聞いて、子どもに話したら、「動かないと何も進まない」と意を決して、藤田医師に会ってみると、子どもが決断した。

 

20歳MTFの父:子どもが、自分から、動きだしている。見守るだけ。笑顔を見れるだけでいい。自分から、動き出すと驚くほど、進むのが早い。

 

 

【当事者チーム】

※今回は、話し合いたい内容やテーマを紙に書き、くじのように引いた紙に書かれたことについて意見交流をするという形で進めました。

 

◆困ったことがあった時、まず最初に何をしますか。

→人に言う。

→頭を整理するのに山に登る。寝てたらずっと考えてしまうので、人がいないところで整理する。

→例えばネットとかで調べて解決できることもある。それ以外で困った時は家族や職場、友だちなどに話す。

→いろんな友だちに相談するか、友だちでも解決しないことだったら1人で抱え込む。

→まずは自分で考える。行き詰ったら人に話す。でも、昔は自分でなるべく解決したい人だった。悩みを話すのが嫌だった。

→会社にいた時は同僚に毒を吐いてた。言いたいこと言ってすっきりしていた。ノートに書いて整理するのもいい。

 

◆今あなたのまわりの方に変化を感じますか。(LGBTのことに関して)

→カミングアウト後、自分からLGBTの話を全くしなかった母親が、私がLGBTの記事で掲載されているのを朝一発見して家族のLINEに記事の写真とともに「〇〇載ってたよ」と送ってくれた。

→お姉ちゃんにカミングアウトした当初は、「なんでそうなったん?」「父親の生き方が嫌いで、男性として生きるのが嫌でそうなったの?」と泣かれた。でも今は、普通にお姉ちゃんの友だちとか近所の人に「自分の弟がこうで…」とか言ってくれてる。

→この年代になると親は80代とか。お母さんは最初はびっくりしていたし受け入れてもらえなかった。でも、お母さんが病気した時に献身的にお世話した。それ以降はそれに関して否定的に言わなくなった。兄の理解はなかなか得られなかったがそのパートナーは理解がある。甥っ子にLGBT当事者がいるなど、最近はけっこう身近にいるという人も多い。

→親は、LGBTのイベントに参加してくれたり勉強してくれる。

→会社では男子ロッカーを使いながらも、ガウチョパンツがスカートに、カッターシャツが丸襟にと少しずつ移行していく中で、他の部署の人たちも意外と見てくれていた。普段かかわってない人とかもけっこう見てくれていた。

→家族の中で言えば、父親とは直接話したことはなく、母通して話してもらっている状態。先日、LGBTの講演会に、父親も祖父も来てくれた。しばらくして実家ぶ帰った時に、目も合わせないで、「この前の講演よかったぞ。」と言ってくれた。誰に言っているか分からなくて、「ん?」と聞き返すと、また、「この前の講演よかったぞ。」と言ってくれた。カミングアウトした時からいろんな段階を経て、父親がどうとらえてるか分からなかったが、そんな風に言ってくれてうれしかった。

→2人の友だちと一緒にいる時に、「女だけど女の子を好きになるんだ」って言ったら、「別にいいんじゃない」と言ってくれた。

 

◆今一番興味があることは?

→1人旅。名前も知らない、「お前だれだよ」という中で自分を解放できる。できれば海外の方がいい。日本だけじゃない価値観がある。言葉が分からない弊害がちょうどよい。

→将来、LGBTの人とかが住めるグループホームを作りたい。そのための資格やつながりをつくっているところ。同性パートナーの人とかも家とか入りにくいという現状がある中で、パイプを作りたい。

→1番興味があるのは犬。子どもがいないからもちろん孫もいない。そういう楽しみや生きがいがない。今飼ってる犬がすごくかわいくて。自分のわが子ぐらい。親ってこういう気持ちなんかなと思う。

→今バイトで稼いでるのは、関東の方で1人ぐらしをするため。2年ぐらいでお金を貯めてしたいと思う。バイトは接客をしてる。

 

◆不登校で学校に行くタイミングが分からない

→行きたいと思えば行けばいいし、まわりも行けるようにサポートしたいと思うけど、もししんどい思いがあるのであれば休むのもいい。しんどい間は家でゆっくりするのも、フリースクールや学校以外の居場所で過ごして力ためるのもいいと思う。

→別のコミュニティでも不登校の子がいる。先生が、クラスの生徒を成績上げるとか、進学とかで自分の評価を上げようとしているのが見え見えだからだそう。私も早期退職して家にいる時間が長いけど、自分でルールだけは決めている。起きて脳が空っぽの状態で3,40分勉強し、脳が起動してきたら…など、家にいるなりに自分の目標もってやったり、趣味をしたり、自分のノルマを決めたりするといいと思う。

→中学校の親友は、病気で生きるか死ぬかという状況を経験した。いろんな人から仕事やめたい、大学中退するかも…などの相談を受けている。そこでは、「ええんちゃう、死ぬよりましやで。」と言う。「おれは死の淵をさまよってたから。」と。生きていればいいと思う。

→私も、死ぬか仕事を辞めるかという選択に迫られた経験がある。「〇〇の仕事を辞めるなんてありえない。」と思って生きてきたけど、「死ぬよりは仕事辞める方がまし。」と思い、辞めた。そうしたら人生なるようになった。休むこと、辞めることは全然悪いことでない。

→自分は中学校の時に不登校になった。そこで、学校の先生が通信制高校があることを教えてくれて、そこに進路を決めて行った。無事卒業できた。

→中学校は義務教育で、行かなければならない中で休んでしまっていると自分を責めてしまうお子さんや親御さんが多いけど、それは社会の不登校に対する偏見や学校へ行くのがあたり前という風潮が作っていて、その子や親御さんは何も悪くない。通信制高校などは、毎日行かなければならないというものではないから、行かなければならないけど休んでいるという意識をもたなくてよいから楽になるかも。

 

◆その他

【同性愛はカミングアウトをしなければならない場面はない?】

→異性愛前提で会話が繰り広げられる。その中で、「実は恋愛対象女性なんだよね。」と隠さざるを得なくなる。うそをつかなくなくてよくなるから話す。

 

【戸籍の性別変更について】

→戸籍の性別を変えるには、生殖機能を取らなければならない。つまり手術が必須。でも、50代で女性から男性に移行を望んでいて、胸だけとって、閉経している場合。生理が止まっていて使い物にならない状態だからいいですよと、子宮卵巣を取らずに変更できた人がいる。

 

次回10月2日(月)


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8月東京ミーティング(交流会)の報告

2023年09月04日 | Weblog

8月27日(日)、墨田区にて交流会を開きました。参加者は初めての方が多く、親・祖父母9名・当事者3名・Ally1名、計13名。

参加者の方から、今回の報告をいただきました。

 

自己紹介の後、2グループに分かれ、スタッフがファシリテーターとして入りつつ、交代して進行。                  ファシリテーターが発信元となりつつ、参加者も発言。

その後、全体に戻り個々の感想を語り合いました。

  • 今回ミーティングで共有できたこと

・LGBTQ支援は時として当事者同士、親同士で集う活動が中心。このミーティングは、どちらの立場でも一緒に参加が可能。

・LGBTQについて、違う立場の方の話を聞ける機会は貴重。悩みへの答えを出すのはそれぞれだが、安心して話せる場があることが、自らを理解することの助けにもなる。

・家族からカミングアウトを受けるまでは、当事者も親も同じぐらい恐怖と不安の中にいる。孤独を感じるが、同じ境遇の方との出会い、話を聴くことで、親としてだけでなく、人として子供をありのまま受け入れること、分かり合えることの一歩となって行く。

・日本全国の様々な地域で、同じ境遇にある人同士のコミュニティが活動している。自分に合ったコミュニティに参加することで、セクシュアルマイノリティの家族との向き合い方、コミュニケーションについて理解が深まる。

・書籍やSNSで、セクシュアルマイノリティについての情報が発信されている。アクセス方法等の情報がこのミーティングで発信されている。自分に合った解決を見つけられる支援もこのミーティングの役割

 

🍀ファシリテーターより

グループミーティングの後の振り返りで、当事者の方は「今の自分にOK」との思いが語られました。家族の方からは、自責の念から抜け出し、あらためて子と、あるいは友人と、更に同じ境遇の方々との対話を望む声が聞かれました。

ここからがスタートですね🌈💛


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