LGBTの家族と友人をつなぐ会ブログ

レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの家族や友人による会のブログです。

7月の神戸ミーティングのご報告です。

2014年09月21日 | Weblog
7月27日、第67回神戸ミーティングを行いました。ご報告が遅くなりました(汗)。
参加者は34名。初参加者は22名。この日はミーティングが「プランシーズ」という団体が企画されたLGBTスタディ・ツアーの訪問先になり、LGBTユースや支援者が前半参加してくださったこともあって、久々に若い方々でいっぱいになりました。

プランシーズは「LGBTを始めとするセクシュアル・マイノリティのユースのためによりよい社会を作るためのアクションをする団体」で、「孤独を感じやすいLGBTユースをサポートし、エンパワーすることを目的に月1回このスタディ・ツアーを企画している」とのことでした。プランシーズを取材されているNHKの記者さんもご一緒で、『エデュカチオ』という番組で取り上げる予定とのことでした。

ある支援者の方は日本語教師をされていて、男子生徒から「彼氏がいる」と言われた時、「日本語では「彼女」と言います」と訂正したところ、ゲイだとカミングアウトされ、それから学ぶようになったとのこと。以前講師として来ていただいた米国の大学の日本語教師の方も、授業の中で同じ経験をして、それ以来GBTのことを学ぶようになったとお聞きしたことがありました。日本のあちこちでまだこんな「行き違い」が起きていることでしょう。カミングアウトが社会の片隅で変化を起こす、一つの例ですね。

初参加のみなさんからは、どのように親がカミングアウトを受け止め、どう乗り越えたのかを知りたいという声が多く出て、親のみなさんの体験を聞いてくださいました。
つなぐ会が始まった8年前に比べると、メディアの取り上げ方やその頻度も大きく様変わりしてきたと感じていますが、やはり今でも親にはカミングアウトしていない、という若者が多いんだな・・・と改めて感じました。

「カミングアウト」。しなければいけないということではありませんが、もしカミングアウトして親が悩んでいたら、是非つなぐ会をご紹介ください!
またどうやってカミングアウトすればいいかな・・・と迷ったら、つなぐ会に来ると参考になることがたくさんあるかもです(笑)。是非!

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東京ミーティング(8月24日)のご報告

2014年09月03日 | Weblog
8月24日に『親だけの会』を開催しました。
一昨年、昨年に続き、今回で3回目です。
今回はSHIP様とのコラボです。
場所は、横浜駅の近くの福祉保健活動拠点「フクシア」。
18名の方が参加されました。

いつもの例会では言えなかったこと、子どもたちには言えなかったこと・・・。
熱い胸の内を思い切り吐露していただきました。
会員の方にその時の様子と感想を書いていただきましたので、ご紹介します。

*

「これからは男として生きていくんだ!」
我が子が21歳の時、決意表明の様なカミングアウトをされた。
呆然としながらも受容し、つなぐ会のミーティングに通い始めてから、もう数年以上経つ。

ミーティングに通いながら、様々な親の想いを聴いてきた。
L、G、B、T。
子供のセクシャリティはそれぞれだが、親の想いは一様に熱く、波打つ。

娘からレズビアンだとカミングアウトされたが受け入れることが出来ず、
2年間気持ちを押し殺してきたお母さん。
ミーティングで涙ながらに葛藤の思いを語ってくれた。
セクシャリティは男と女だけではない、十人十色だ、と頭では分かっていても、我が子となると感情的についていけない親の嘆き。
たとえ親が子のセクシャリティを受け入れたとしても、子供自身が前向きになれず立ちすくんでいる、
となると、親は子の行く末を案じていたたまれない。
聴いている私まで心配になってしまう。とりわけ自殺念慮のある場合は尚更だ。胸が痛い。

この情報過多の時代、LGBTなんか珍しくもない。世間にはコミュニティーも沢山ある。
仲間は一杯いるんだから出ておいで! と呼び掛けたところで、自分自身を受け入れられない心は凍りついて、固まっている。

幾多の精子の競争の中でたったひとつ、卵子と結合して生まれてきた君は、唯一無二の奇跡の存在!
しかも、希有なセクシャリティの人間としてこの世に有るのは、人智で計り知れない何か意味のあることなのだ。
少なくとも、親にとってはかけがえのない宝物なのだ!!
そう訴えたところで、届いているのかどうか、反応もなく、親の嘆きは深まっていく。

でも、先輩の親御さんが、我が子が2年、3年とかかって少しずつ心がほぐれ、
外の世界に向かって歩み出す姿を語っていった時、
苦悩の極みにいる親御さんに、微かに希望の光が見えたかもしれない。
だから、私も彼等にエールを送ろう。
未だ男女二分主義の社会で生きづらさを感じる子供には、親は味方でいてほしいし、
孤軍奮闘の親には、私達が寄り添いたいから。

ミーティングは、自分の胸の内を曝すだけ。それが何になるの、と思う人もいるかもしれない。
でも、語ることで、自分の想いが皆と共有され、励ましを受け、慰められる。
また、自分とは違う価値観の他人の話を聴くことで、違う視点から当事者を見つめることができ、自分の気持ちも整理される。

セクシャルマイノリティは千差万別、アドバイスなんてできやしない。
親と子で共に悩み、探って、これからの生き方を見つけていくしかない。
ミーティングは、きっと、その糸口になるだろう。

かくいう私の息子(FTM)も自立し、頼もしくなった。

FTMの子をもつ親

*

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福岡7月20日ミーティングの報告

2014年09月01日 | Weblog
 7月20日今年度2回目のミーティングを開催しました。

 午前中は、『LGBTをめぐる現状と取り組み』というテーマで現場の先生からお話をしていただきました。参加者39名(初参加19名)。福岡市人権教育研究会主催による研修会や、機関誌で特集を組んだりする取り組みが紹介されました。多くの先生方が参加され、LGBTの現状を知っていく機会になっていったようです。今後、理解が深まり、学校での実践につながっていくことに期待したいと思います。

 午後は26名(初参加7名)の参加でした。4つのグループに分かれ、交流しました。
 最近、子どもさんからカミングアウトされ、今回初めて参加したというご両親がいらっしゃいました。図書館で調べたりもしたけれども、わからないことも多く、わが子とどう向き合ったらいいか・・・不安で揺れ動く気持ちが出されました。そんなご両親に、ゲイのお子さんを持つお父さんが、ご自分の経験を語られました。
「カミングアウトされたときに『よくひとりで頑張ったな。』と声をかけました。息子はずっと自分探しをしていたんですよ。インターネットでやっと自分のことが分かった喜びを伝えたくて、電話でのカミングアウトでした。」
息子さんも、お父さんの一言に、どんなに勇気づけられたことか。
また私たちも勇気づけられる一言でした。
「息子の方が、一歩先に進んでいる。LGBTの会に参加したり、本を読んだりしながら、息子の後を追っています。愚痴を聞いたりしています。」また、参加者からも「ここに参加されたことで、80%は解決したようなものです。いつもと変わらず接してください。」と語りかけてくださった。
このお父さんの話と参加者の話に、緊張気味だった初参加のお父さんもたくさんの元気をもらい、表情が明るくなられたようでした。
「つなぐ会に参加して。」と、今日のミーティングにさそったお子さんも、メールでのカミングアウトだったので、お父さんがどう思っているのか不安な気持ちでいっぱいだったようです。でも、お父さんの笑顔を見て少しほっとされたようです。親と子をつないだ「つなぐ会」。この親子の歴史に、新しいとびっきりの1ページが重ねられていったように思います。
ゲイであることをカミングアウトできずに、自分を取り戻すのに10年かかったという方の話も多くの課題を投げかけてくれました。
トランスジェンダーで苦しんでこられた方がプライベイトも仕事もいっぱいいっぱいで心身とも病気になってしまったけど、友人や近所の方に支えられながら歩き始めることができ、今、「性別適合手術を受け、やっと心と体が一つになりました。自分の思い通りに手と足が動いている。自分のことをYESと言えるようになりました。」とうれしそうに語ってくださいました。ここに来るまでに、本当に長い道のりだったかもしれませんが、友人に支えられ、つなぐ会の仲間に出会い、新しい出発ができたことは、みんなの喜びでもあります。
  「つなぐ会」それは、まさに、人の思いに寄り添い、人と人をつなぐ会だということを実感できたミーティングでした。

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