LGBTの家族と友人をつなぐ会ブログ

レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの家族や友人による会のブログです。

4月東京ミーティング報告

2023年04月20日 | ミーティング

  2023.4.2 渋谷区にて開催

 

つなぐ会には、家族から子どものセクシュアリティについての相談が多い。

けれども反対に、当事者の子どもから家族についての相談も多い。例えば、

カミングアウトはどういう方法がいいの? 

カミングアウトされた親の気持ちってどうなの? 

好きになった相手がトランスジェンダーなので親が猛反対して困った、

同性のパートナーがいて私はHappyなんだけど親は理解がない、

私のセクシュアリティが原因で苦しんでいる親にどう対応すればよいのか、などなど。

 

30代以上の当事者の相談の場合、親はシニア世代。この世代の理解率は低い。そもそもLGBTQの概念を学んできていないし、男女二元論に疑いを待たず半世紀以上生きてきているので理解が難しい。たとえ柔軟思考の持ち主で理解できたとしても、家族、親族、友人皆旧世代の為、理解を共有しづらいという難点がある。この世代の親にとって一番の難点は、この問題を共有理解する仲間が身近にいないということだろう。

したがって理解は遅れるし、たとえ認知、理解したとしても誰にも打ち明けられず、悶々としている。クローズ派が多く精神的に参ってしまう親も多い。

その辺り、つなぐ会の各拠点が仲間づくりを担っていく必要がありそうだ。

ただ、シニア世代はSNSに疎い方が多く(同様に、スタッフもITを使いこなせる力量に乏しい)、対面か電話でしか応答できないと言われることも多い。この年代とどう繋がり、親同士の輪を拡げるか。なかなかいい案が見当たらない。

 

親が理解していればセクシュアリティの偏見はなかろうし、受容する親のもとでは子どもは自己肯定感をもって育つので、学校や職場等で何かあったとしても乗り越えていくことができる。差別と偏見が今なお潜む社会の中でストレスフルな日常を送るセクシュアルマイノリティにとって、安心安全な家庭は癒しの場となる。

 

だからつなぐ会は、親への啓発と親同士の繋がりを重要視している。それがLGBTQ+の子ども、若者も交えて当事者たちのいのちを守り未来を創ることになるからだ。親にとっても、我が子とセクシュアリティが原因で疎遠になることは不測の事態だろう。どんどん年老いていく親にとって、結果的に寂しさだけが募る。そうならない為にも、親は子どもの声に耳を傾け、LGBTQ+の学びを始めてほしい。それは親にとっては新たな価値観との出会いとなり、今まで見えていなかった世界の扉を開くことになるのだ。

 

何といっても、我が子との絆がより深くなること間違いなし!                        M 


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神戸第120回ミーティング

2022年04月24日 | ミーティング

本日は、

2022年初の神戸ミーティングを行いました。

 

久々にご参加された会員の方や、

3組の方々にご参加いただけました。

 

話しの中では、

性自認・性別違和の低年齢化が

挙がりました。

 

昔の世代では、統計的に

自分の性別に関係なく、

まわりの友達の性別に関係なく

一緒に遊び、

小学校3年・4年ほどで

意識が芽生えるそうですが、

小学校就学前に芽生えることも

珍しくなくなりつつあるようです。

 

また、発達障害や自閉症などの

別の困難事情も相まっての

悩みも挙がりました。

 

「障害」という概念や向き合い方についても、

様々な意見が出ました。

 

コロナ禍で蔓延防止や兵庫県内の感染者増加により

しばらくミーティング開催できておりませんでしたが、

ようやく開催でき、

改めて心のガス抜きとして重要な場だと

感じました。

 

性別違和のことで、

病院関連や家族関係のことで

うろたえられる方も多いため、

是非ミーティングで心の荷物を

軽くしていただけましたら幸いです。


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第5回名古屋ミーティングレポート

2016年01月17日 | ミーティング

平成27年 12月13日㈰ 13:30より イーブル名古屋・第3研修室にて開催
参加者:5名・・・・うち初参加者:1名   

この日のメンバーはゲイのお子さんを持つ母親ふたりと、ビアンの娘を持つ母親、MTFの当事者、そして初参加の女子大生でした。
初参加の女子大生のかたは、自分は当事者ではないとのことでしたが、大学の卒業論文のテーマにLGBTのことも含め、当事者運動をテーマにしているので参加したとのことでした。

参加人数が少ないということもあり、最初から「卒論を書くにあたって、どんなことがききたいの?」というところから始まり、この名古屋つなぐ会の活動をどんなふうに広げていくか、また、マイナンバー制度についてLGBTから見た意見など、幅広い話ができ、少人数ならではの中身の濃い話ができました。

大学生のゲイの息子を持つお母さんからは、お子さんが大学のゲイサークルに所属しており、いろんな活動をしているというお話がありました。今度当事者としてテレビ出演されるという報告もあり、盛り上がりました。お母さんもお子さんの活動を応援しているとのことです。
お子さんの大学のゲイサークルに参加したり。(親と一緒に話しているのはうちだけだったとか。)
「アライを増やせばセクマイの環境が良くなる」という考えのもと企画したイベント、「アライウィーク」のこともお話しくださいました。

そんな中から、この名古屋つなぐ会の活動をどう広げていくかという話になり、LGBTに限らず、他団体と交流し、お互いの情報交換をする場に参加したらいいのでは、とか、こういう会があることを知ってもらうためにパレードなどイベントに参加することや、講演など、当事者団体がやっていることなども参考にして活動していけたら・・と意見が出ました。
幼稚園や保育園で親に向けての講演が大事だという意見も。自分の体験を踏まえて、「教育」の必要性を説かれました。
神戸スタッフのかたからは、福岡のある講演会でロールプレイを考えてやってみたところ、反応がよかったというお話もうかがえ、それぞれの地域で、それぞれ独自に活動しているということを具体的に聞くことができました。
勉強会の必要性も感じられ、あれもこれもと思うところですが、まずはやれるところから、というところで落ち着きました。

法律や用語にも話が及び、特例法のことや、「性同一性障害」という言葉も「障害」ということばをやめて、「性別違和」と言うことなども知りました。

以上です。

榊原

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第77回神戸ミーティングを行いました!

2015年08月27日 | ミーティング
7月26日(日)、第77回神戸ミーティングを行いました。参加者は20名。初参加は7名で、友人が2名、親御さんが3名、当事者の方が2名でした。

今回ご参加の親御さんは、みなさんお子さんがGIDとのこと。最近は、同性愛のお子さんをお持ちの親御さんより、GIDのお子さんをお持ちの親御さんのご参加が増えているように思います。学校生活や就職、そして医療など、差し迫った悩みや迷いをみなさんそれぞれにお持ちです。

お二人の親御さんはこれからお子さんが医療(ホルモン治療や手術など)と向き合っていく不安を話してくださいました。以前のミーティングでも同じような不安が語られたことが度々ありました。親としてはできることなら今の健康な身体にメスを入れないでほしい・・・と。
ある時、一人の親御さんから「親から見ればわが子は健康な身体に見えるかもしれないけれど、性自認と違う身体は本人にとっては不健康なものであり、大きな疾患を抱えているのだということを理解してやらなければならないと、わが子との関わりの中で感じた。」というお話がありました。
本人の生きづらさは見た目の健康では計り知れないものがあります。ひとりひとりの生きづらさの度合いも違います。手術に進もうと勢いづいているわが子に許可を与えていいものか、それとももっと時間をかけることを勧めるべきなのか。親として判断するのは難しいことだな・・・といつも考えさせられます。つなぐ会にはさまざまなセクシュアリティの当事者の方も参加されているので、みなさんの経験を聞く中でヒントが得られることもあるかもしれません。何よりそのような場があることが大切だと思いました。
遠方からご参加の親御さんも、自分の住んでいる県内にはわが子だけだと思っていたけれど、身近に同じ立場の親がいることがわかり、今回こんなに多くの人たちと出会えたこともうれしかったです!とおっしゃっていました。

また県内の人権事務局でお仕事をされているという方、またカミングアウトしたGIDの社員がおられるというICTコンサルタント会社経営の方も来てくださり、当事者の思いに近づき、わかろうと思い続けたい、また社内での理解の促し方を考えたい、とみなさんのお話に耳を傾けてくださいました。
LGBTの問題を社会につなぐためにも、当事者やその家族や友人はもとより、さまざまな立場の方のご参加をお待ちしています。

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第75回神戸ミーティングを行いました。

2015年06月13日 | ミーティング
5月24日(日)、第75回神戸ミーティングを行いました。参加者24名、初参加者は7名でした。

初参加の中には、気功の団体を運営しているという方、そして臨床心理士でスクールカウンセラーの方がおられました。
気功の方によるとここ数年、セクシュアル・マイノリティに関する相談が増えているとのこと。気功はさまざまな問題や課題に対して心を落ち着かせて取り組めるようにすることはできても、課題そのものを解決することはできない。この問題が原因で家庭崩壊や離婚などがあったので、正しい知識を持っておきたいとのことでした。
またカウンセラーの方は学校でGIDの生徒の対応をすることになったので、将来を見通してのサポートができるようにと参加してくださいました。

また初参加のあるFTMの方は、現在はファイナンシャル・プランナーとして保険会社に勤めておられるとのこと。女性から男性に変わったあとの入社試験でしたので、男女共学校出身であれば話す必要はなかったはずでしたが、履歴書に女子校出身であることを書いたので面接のときに説明を求められ、正直にすべてを話されたそうです。社長さんは現在の身体となってよかったことと困ることなどを聞かれたあと「悩んだ分、あなたは人の痛みがわかる人なのですね」と言ってくださり、入社が決まったとのことでした。

またこちらはミーティングの参加者ではないのですが、先日あるFTMの方と、その彼が働いている会社の方たちとお会いする機会がありました。そこは介護に関係する会社なのですが、LGBT当事者の就職がとても困難であることをFTMの彼の入社によって知った社長さんが、人手不足の介護業界とLGBT当事者をつなぐ部門を新たに創られたということでした。介護業界にLGBTに関する研修をしつつ、人材を送りたいとのこと。能力もある当事者が就職できないなんて、日本の人材の喪失だと社長さんはおっしゃっていました。

他にもGIDのお子さんをお持ちのご両親が二組。お子さんの今だけでなく、今後の身体のことを思うと心配がつきないとおっしゃりながら、正しい情報を得て、これからも寄り添っていきたいと参加されていました。

どの方も、当事者と関わることで社会の間違った認識に気がつき、そこから正しい理解や対応が広がっていくことを感じさせるお話です。
セクシュアリティとはとてもセンシティブなことではありますが、未だ正しい認識を持たないこの社会においては、声を上げていくこと、カミングアウトしていくこと、存在を知らせていくことが理解への大きな推進力になる!と感じさせられました。

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第15回福岡ミーティング行いました。

2015年02月13日 | ミーティング
第15回福岡ミーティング報告 
1月18日、福岡ミーティングを開催しました。

午前中は、行政書士で、レインボーサポートネット代表の中橋優さんから『知っておきたい!LGBTのこと』~相談事例からわかる、LGBT当事者の苦悩と制度的問題~というテーマで講演をしていただきました。知っておきたい内容がたくさんあったので、少し紹介します。

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国際的な動向としては、同性婚制度やパートナーシップ制度の増加がみられますが、国内では、制度化までには多くのハードルがあります。しかし、LGBTの認知度が広がり、カミングアウトをする当事者やセクシャリティにこだわらない若者も増えています。その中で、LGBTとして自分らしい生き方を模索する人たちも増え、多くの様々な相談が寄せられるようになってきたそうです。
1. 同性婚、同性パートナーシップ制度について
『男女の結婚』と同様の法的関係を築きたいカップルの増加がみられる。
○戸籍上のつながりのためには・・・養子縁組制度
 戸籍上のつながりとして「養子縁組制度」の転用があります。しかし法律上は親子関係になるので、双方の親・兄弟にも関係がおよぶこと、また将来同性婚が可能になった場合に養子縁組を解消して結婚することはできないなどのリスクがあります。また、遺産相続で、多くの困難な問題が生じてくることもあるので、この制度を利用するのは慎重にということでした。
○相続権の創設のために・・・遺言書の作成
 自筆での遺言書は、死後、様々な問題が発生することもあるので、公正証書遺言を作ることがおすすめだそうです。公正証書遺言は、公正役場で比較的簡単に作ることができます。現在入っている「同性パートナーを受取人にできない生命保険」の受取人変更も遺言書でできます。
○療養看護の管理のために・・・任意後見契約(移行型)
 どちらかが入院したり治療方針を決めたりするときに、家族以外は関わることができないということが多々あります。そんなときのために、元気なうちに『任意後見契約(制度)』によって、後見人を指名することができます。これも、公正役場で公正証書を作る必要があります。最近、この制度を利用する人が増えているそうです。
2. 子どもについて
○実子がほしいと願うLGBT当事者の増加
 生殖医療の進歩により、国内だけではなく海外へ渡航する例も増えています。しかし、戸籍上の父親、母親は誰なのかという問題があり、当事者の思いが十分反映される結果にはならないことも多いそうです。
○特別養子縁組、里親制度
 LGBTの家庭で育てていく環境が、子どもにとって幸せと感じるものになっているのかと問われますが、これは、社会全体に問われている大きな課題でもあります。個人のポリシーがどうかという「家族観」の問題ではなく、『選択肢』そのものが今の日本にはないことが問題ではないでしょうか。憲法13条「幸福追求権」。自分の幸せを追求できない環境が問題です。「うちの家族はパパ(ママ)ふたりだよ。」といろいろな家族があって当たり前という社会を作っていかなければなりません。私たちひとりひとりの課題でもあります。
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日々対応しておられるご相談の事例をうかがいながら、社会の意識がもっともっと前進していかなければと強く思いました。
Webマガジン:Junk Stageの中の レインボーノートのサイトで相談の具体例やセクシャルマイノリティの制度的問題などについて、中橋先生の書かれた記事を読むことができます。そちらもご覧になってください。
また、レインボーサポートネット(http://rainbow-support.net/)でも相談を受け付けておられます。 

午後からのミーティングには、初めて参加された方も多く、様々な悩み、意見が出されました。
 
お子さんからGIDだとカミングアウトされたお母さんは、親戚や世間から否定されたり拒否されたりする可能性があると分かっていても、事実を公言しようと子どもさんと一緒に決意したと語ってくださいました。今まで気づいてあげられなかった、何もしてあげられなかったから、少しでも力になってやりたいという親としての思いが伝わってきました。拒否する人ばかりではなく、支援に回ってくれる人もいると信じて、親子で一緒に一歩踏み出す決意で今回のミーティングにも参加されたそうです。
 わが子がセクシュアリティのことで悩んでいるのではと思いながらも、話してくれないし確かめることもできず、心配でたまらないと、心の内を語ってくれたお母さん。「親をうっとうしいと思う時期もある。でも、何があってもあなたの味方という思いを強く持つことが大事。必ず伝わりますよ。」「この会は色んな悩みを出す場でもあるんですよ。一人で悩まないで、みんなで考えていきましょう。」そんな参加者からの声に少しホッとされたようでした。
 一方で、「世間の目が気になるので、地元ではカミングアウトしないで」「控えめに活動して」などと言われているという方もいました。社会は変わりつつあるが、まだまだ課題も山積みしています。
 ある当事者の方からは、自分のセクシャリティへの概念や知識がなかったことが人生を狂わせ、苦しみを生む原因になった。もし知っていたら、もっと違う人生を歩けたのではと話されていました。
自分が何者なのか分からず悩んでいる。自分らしく生きていくにはどうしたらいいのか。そんなぎりぎりの悩みを抱えながら参加された方もいらっしゃいました。
今日のミーティングに参加したこと自体が次につながる希望だとおっしゃったお母さんの言葉は、参加者みんなの思いだったと思います。
 

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10月19日福岡ミーティングの報告

2014年11月08日 | ミーティング
10月19日福岡ミーティングの報告

 10月19日、今年度3回目のミーティングを開催しました。今回は初参加者や県外からの参加者も多く会場一杯になりました。

 午前中は、『社会の中のLGBT~個人史と団体代表の視点から~』というテーマでRainbow Soup共同代表の小嵒ローマさんの講演を聞きました。国内外におけるLGBTを取り巻く現状について話していただきました。国内でも社会の中では確実にTV・新聞等のマスメディアで取り組みが広がってきています。しかし、諸外国に比べると、日本はまだまだです。今からもLGBTの取り組みを確かなものにしていくことが必要であると語られました。また、ローマさんのライフヒストリーでは、自分がレズビアンと気づくまでの葛藤、悩みを話していただきました。そんな自分の体験を通して、LGBTの子どもたちにどんなサポートが必要か、具体的な提起と職場での課題についても提起がありました。今、家族の理解と支えにより、精力的に活動しているローマさんです。

 午後のミーティングでは、いろいろな親の悩み、思いが語られました。
「仕事のこと、体のこと、毎日心配でたまらない。」「ありのままの自分で生きることは、隠して生きる事より大変ではないか。」「頭では理解しているが、どうしても乗り越えられない部分がある。」等々。親として“心配がなくなる”ということはないが、悩みを受けとめ話せる親に、子どもの支えになる親になりたい。そんな強い思いが伝わってきました。そのために、つなぐ会に来て、先輩の親の話を聞くことで、自分と子どもと向き合いながら学んでいるということが出されました。悩みながらも前を向いて進んでいこうとする親の思いに触れ、社会も同じように変わっていかなければと考えさせられました。

 一方、当事者の方からは、ありのままで生きることが一番生きやすい生き方だということに気づき、自分を受け入れて、楽になったという声が聞かれました。友人の結婚式にスーツで参加できた喜びや、カミングアウトしてからは、社会の変化につながると信じ、友人や講演会などで話すようにしていることが出されました。また、もっと子どもを信じて見守ってほしいという当事者からの声も聞かれました。

 今回は、県外からの参加も多く、色々情報交換をすることができました。
 地方では相談する窓口すらなく、悩んでいる人が多くいること。手の届くところ、目に付くところに情報があるとうれしいし安心すること。
 初参加してくださった助産師さんからは「自分たちは、『女(男)のお子さんですよ。』と生まれた時に立ち会っているけれど、その後の生き様にも寄り添う責任があると思っています。」と思いを話していただきました。

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福岡4月20日ミーティングの報告

2014年05月16日 | ミーティング

2014年4月20日福岡ミーティングを開催しました。参加者24名(うち初参加4名)でした。

会が発足して、3年になりました。「もう、3年も経つのですね。」と、ひとりひとりの胸にいろいろな思いが去来してきたようです。
まだ3年ですが、 
「会を通して自分のことを考えていくようになり、安心感が出てきました。」
「自分の悩みを出すことができ“頑張ろう”という気持ちになりました。」
「ここでは、安心して自分の思いが言える。元気をもらえます。」
といううれしい声もたくさん聞かれました。

1回目から参加してらっしゃるお父さんが「息子が、パートナーを紹介してくれました。」とうれしそうに報告してくださいました。そっとわが子に寄り添いわが子とともに成長しようとするお父さんの姿に、いつも笑顔と元気をもらい、それが会の原動力になっています。
 
ミーティングでは、セクシュアルマイノリティにとって、今の社会の中で生きていくことの難しさが問題になりました。カミングアウトしたけれども、自分のことをどう見られているのだろうという不安。会社の中では理解されつつも、取引先では差別・偏見が根強く、不当な扱いを受けることもあるが頑張り続ける若者の姿。選挙で本人確認の際、姿、恰好で不審な目で見られたこと。等々・・・
当事者であると言わなくても、みんなが生きやすい社会にするために、自分たちに何ができるか話し合いました。
 
公民館などの「障害者」トイレを誰でも使えるようにしていく。性別を書く欄があれば、そのおかしさを提起していく。など、身近なからところから取組み、周りを少しずつ変えていくことが大切だということを確認しました。教育現場で働く方からは、男女を分けたり、意識させるような言動を考えていきたいという心強い意見も出されました。

「中学入学の際には、制服のことで話しに行ったり、カミングアウトされてからはいっしょに悩み、考え、勉強してきました。ありのままのわが子と向き合っていく中で、安心して、日々過ごせるようになりました。」と語られたお母さん。みんながそう言える日が来るよう、自分のできることから一歩一歩進んでいこうと思いました。
 
今年は、県下の小・中の養護教諭の研修会で問題提起をすることになりました。教育現場の先生方の研修の機会が増え、理解が広がっていることは、大きな成果の一つです。 

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第56回神戸ミーティングのご報告

2013年06月02日 | ミーティング
5月12日(日)第56回神戸ミーティングを行いました。参加者は14名。初参加は当事者の方が2名、お母さまが1名でした。

当事者の方もお母さまのお子さんもご自身のセクシュアリティに戸惑いがあり、どう生きればよいのかわからない・・・ということで、みなさんLGBTのこのような会に来たのは初めてとのことでした。これまでにも、自分のセクシュアリティがどこに属するのかわからないので、当事者の仲間とも誰とどのようにつながっていいのかわからない・・・という人はおられました。私たちはつなぐ会のミーティングを重ねる中で「100人いれば100人の性がある」ということをしみじみと感じながら学んできたのですが、「多様な性」を知る機会もなく過ごしてきた当事者やその家族が、多くの戸惑いや不安を抱えてしまうことは当然のことと思います。多様なセクシュアリティや立場の方々が集うつなぐ会で、「自分探し」の第一歩を踏み出していただければ・・・と思いました。

この日は初めて「会員ミーティング」を午前中に行い、3名の方が来てくださいました。これまでのミーティングの感想や、今後のあり方についてもいろいろとご意見をいただきました。特につなぐ会の活動の一つであるミーティングについて、参加者が話しやすい、また話さなくても居心地のいい会になるにはさまざまな配慮が必要であるし、またさらに小グループに分かれて話し合う時間も持ってみようということで、この日は後半の70分を2グループにして進めました。いつも以上に一人一人の思いをゆっくりと交換することができたように思います。3名の会員の方にはグループの中心となっていただきましたが、今後も進行側としていろいろとお手伝いいただくことになりました。

今後はミーティングの他にも講演会や広報など、つなぐ会の目標に向かって多くの会員の方の参画をいただきたいと考えています。ミーティングのご参加、また会員となって神戸の活動をお手伝いしてくださる方、お待ちしています!!


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第55回神戸ミーティングのご報告

2013年05月11日 | ミーティング
3月31日、第55回神戸ミーティングを行いました。参加者24名、初参加の方は4名でした。

HPでお知らせしていた通り、最初に早稲田大学教育学部金井景子研究室制作DVD『先生にできること~LGBTの教え子たちと向き合うために~』を見ました。20分くらいにわかりやすくまとめられていて、「忙しい先生方がまず最初に学ぶにはちょうどいい長さかも・・・」という元先生からの感想がありました。当事者へのインタビューが大学のキャンパスと思われるところで撮影されていて、「学内であれだけの発言ができるなんてすごい時代、うらやましい時代になっていると思った」という40代の当事者の方。ある現役の先生からは「DVDの中でまず当事者の話を聞いてほしい・・・とあったが、なるほど先生という立場は伝達が多く常に何かを伝えることに追われている。先生が生徒の話を聞く・・・ということが少ないと改めて気付いた」という感想もありました。
二年ほど前からQWRCや新設Cチーム企画もすばらしい教育用DVDを作ってくださっていますが、「どれほどの先生にこのDVDを見るチャンスがあるのだろう・・・」というご意見もあったように、先生方に見ていただくための働きかけもしていかなければならないと思いました。

あるFTMの方は、今年高校を本名ではなく通称名で卒業することができたとのこと。ホルモン治療も始めていて少し生きるのが楽になったと語ってくださいました。彼は高校生の時からお母さまと何度か参加してくださっていましたが、声を出すのも嫌だというくらいご自身の性に違和感があり、その当時はあまりお話もされませんでした。でも今回は声がすっかり男性の声に変わっていて、とても明るくはきはきと話されるご様子を見て、自分の望む性で生きるということが当事者の方にとっては本当に大切なことなんだと改めて実感しました。「体は変わっていないのでまだまだ辛さはあります・・・」と話されていましたが、少しずつでも望む性に近づいていることで生き生きとしたご様子がうかがえて、ほんとうによかった・・・とうれしくなりました。

一方ではFTMのお子さんから1年前にカミングアウトされたという初参加のお母さま。自然に受け止められたが、お子さんが体を変えることにはどこか抵抗があって・・・と話されて、当事者の方のお気持ちを聞いておられました。

またゲイの当事者とおっしゃる方は奥さまがレズビアンだと。つまり友情結婚をされているとのこと。聞いたことはありましたが、実際にそのような選択をされた方のお話からは人生や結婚、夫婦というもののあり様も様々なんだとこれもまた改めて感じた次第です。

ミーティングはいつの会もそれぞれに学ぶことが満載です!


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