LGBTの家族と友人をつなぐ会ブログ

レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの家族や友人による会のブログです。

東京ミーティング(2月21日)の報告

2016年02月24日 | Weblog
2月21日、今年初めてのミーティング。
メール申し込みは少なかったものの、前々日からのTEL申込み、当日参加の方を含めて24人の方が集まってくださいました。
初めましての方が9人。
最高齢は私を飛び越し、70代の方が久々にお越しくださいました。
12月の例会に欠席したこともあり、グランドルールの読み合せも新鮮!
これからの3時間にワクワク、ドキドキ♪
まず、出版されて間もない、湯気が出ている『にじいろの本棚』(三一書房 \1,700税別)を紹介しました。
たまたま出版に関わった方の参加もあり、裏話、苦労話を交えての紹介は、興味深いものでした。
LGBTに関する報道が一気に増加した昨今ですし、企業での取り組みも話題になっていますが、同じような時代の繰り返しにならないよう、しっかり地に足をつけた活動が大切と思いました。
報告としては1月27日に行われた超党派議員による会合参加、2月16日の「学生×国会議員~LGBTとAlly(支援者)の学生と国会議員の意見交換セッション」参加について報告がありました。
いずれもオリンピック・パラリンピックに向けていることにも関係していると思いますが、後者は法連合会の企画で、学生の力強いメッセージは素晴らしかったです。
いつものように自己紹介をしていただき、その後は24名という大人数だったので、4グループに分かれて、特にテーマは決めずにフリートーキング。
子どものホンネ、親のホンネが垣間見える貴重な時間です。
グループで話し合ったことは全員と共有。
打ち解けたところで第2部です。
疑問、質問のある方に参加者みんなで意見を言いながら、アドバイスも。
LGBTのお墓についての話も出ました。
私などはそう遠くない話です。自分自身、どう始末をつけて次の世?に行くのか…。
これはLGBTに限ったことではありませんが、「家」の墓に入れてもらえない、入りたくない、パートナーと一緒の墓がいいなどいろいろあります。
まだまだ先のことと思っていたり、今のことで精一杯という若い世代もいますが、いつかは向き合うことの一つだなと思いました。
LGBTだからという前に、まず人としてどう生きるかが大切なのでは、と感じる場面もありました。

ただ、この場に集っていると癒されるし、安心するし、勇気をもらったりします。
この場が愛おしくてなりません。
お久し振りさんの元気そうな顔を見ると、心から嬉しいし、初めての方が会場を後にするときに顔が上向きになっているのを見ると「大丈夫!一人じゃないよ!またね!」と心の中で声かけします。
今回は話がたくさんだったので、4月からのレインボーウィークについて、何をやりたいか等は宿題にしました。
アイディアをつなぐ会東京メールにガンガン送っていただきたいと思います。

ほっこりした気持ちとちょっぴり春を感じながら、新宿二丁目を後にしました。

りょう子

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第19回福岡ミーティング

2016年02月16日 | Weblog

1月17日、第19回福岡ミーティングを開催しました。

午前中は、「LGBT当事者、そして家族として~当事者と家族の苦悩と変化~」
というテーマで 2組の親子にお話をしていただきました。
 悩んだり、落ち込んだりしながらも、今、私たちの前で話してくださるようになった4人のみなさんのお話は、深く私たちの胸に届いてきました。
 でもその一言ひと言に込められた思いを文字でお伝えすることはとても難しいことです。申し訳ありませんが、簡単にまとめて紹介させていただくことにしました。でも、参加した一人ひとりには、一言ひと言が明日への希望につながったと思います。

Aさん(FTM)
 幼少時から自分に違和感を覚えながら過ごしていました。周りの目が気になり、女性になろうと頑張った時もあったが、それは、とても苦しいことでした。
 最初に就職したところでは、男、女に区別され、働くのがつらくなり、退職せざるを得ませんでした。ありのままの自分を受け入れてくれる職場を探し、現在に至っています。職場では「個性的ね。」「あなたがあなたでいればいい。」と受け入れてくれ、日常でもLGBTについて話せるようになりました。悩みは減ることはないけれども、今は男性として充実した日々を送っています。

Aさんの母
 小さい時から、男っぽい女の子だと思っていました。でも、カミングアウトをうけ、どうしたらいいか、誰に相談したらいいか、悩んでいるとき、『つなぐ会』に出会いました。母(Aさんの祖母)にも参加してもらい、学習していく中で、考えが変わり、今ではAの応援者のひとりとして頑張っています。
 高校時代は、いつも不安を抱えていましたが、カミングアウトをうけてから、すっきりして、安心して見られるようになりました。Aは親を成長させてくれる存在です。

Bさん(MTF)
 小学校の頃から、違和感を覚えていました。
 大学生になり、自分は何者なのかと思い、未来のことを思い描くことができませんでした。でも、友だちが背中を押してくれ、少しずつ自分を受け入れていけるようになりました。自分がどう見られているか気になることはあるけれども、自分ができることから一歩一歩進んでいきたいと思っています。

Bさんの母
 幼少時から、病気で何度も生死をさまよってきたので、今、生きていることに意味があると思っています。『つなぐ会』に出会い、勇気と希望を与えられました。カミングアウトを受けてからは、友人はもちろん、ご近所をはじめ地域の中で、子どものことを話し、LGBTに対する理解を広めていくようにしています。少しでも、今悩んでいる人の役に立てばと思って、色々なことに取り組んでいます。自分らしく生きていってほしいと思っています。

質問もたくさんありましたが、一つだけ紹介します。
「少しでも“生きづらさ”をなくすためにはどんなことが変わったらいいと思いますか。」
 保育園、小学校で、男女に分ける場面が多くつらい思いをする。男女で分けない取り組みをしてほしい。プールの授業がとてもつらかったので、もっと工夫をしてほしい。カミングアウトできる社会であるためにも、小さいころからの教育が大切である。
LGBTについてもっと正しい認識を持ってもらいたい。多くの人が理解するようになると、もっと自分らしく生きていける。
また、戸籍を変えるための条件が厳しすぎる。もっとハードルを低くしてほしい。等々・・・切実な問題がたくさん出されました。一人ひとりができるところから取り組んでいけたらと思います。

午後のミーティングでは、初めて参加された方が9名もいて、いろいろな意見を交流することができました。
 LGBT であることをポジティブに考えていくようにしようという意見がたくさん出されました。「なんで自分は…」「普通に生まれたかった。」と悩んできたが、友だちから「あなたにしかできないことがいっぱいある。」と言われ、前向きに考えるようになり、充実した人生を送ることができていると話してくださったCさん。その言葉に、勇気をもらい、少し前向きに考えていきたいという声も聞かれました。
 今まで、LGBTの壁にぶつかり、LGBT の人しか受け入れられなかったが、今ではすべての人を受け入れられるようになった。「LGBT の人に対して○○をする。」ではなく、「一人の人間として何をしたいのか。」と考えるようになった。全ての人にそれぞれの状況に配慮して取り組むことが、LGBTの人たちにも生きやすい社会になるのではと思います。
 最近、マスコミでLGBTについて報道されることが多くなったが、知っているつもりになっているだけで、本当に当事者の気持ちがわかっているのかと疑問に思うこともある。等、たくさんの意見が出されました。 初めて参加された方が、今までもやもやした思いを抱えていたけれども、やっと学べる場ができたと話されたのが印象的でした。
「またお会いしましょう。」と、笑顔で帰って行かれました。



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