LGBTの家族と友人をつなぐ会ブログ

レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの家族や友人による会のブログです。

東京ミーティング(2/5)の報告

2017年02月17日 | Weblog
2月5日に東京ミーティングを開催しました。

参加者の方から感想を頂きましたので、ご紹介します。



このようなミーティングに参加するのが初めての方も何名かいた為、ファシリテーターがLGBT用語のレクチャーをしながらのスタート。
「性同一性障害」、「トランスジェンダー」との呼び方の違いに、ほぼ困惑。
(「トランスジェンダー」は自分の性別に対する違和感を持つ人の総称で、「性同一性障害」は医学的な診断基準による診断名です。)
そのためLGBTの内、Tのグラデーションについて話が及んだ。
参加者の親が語る当事者の子どもの様相は千差万別で、同じFTMの範疇でも、手術を終えて、男性として一家をなしている者、自分は女性ではないことは確かだがいわゆる男性の価値観の中に自分をあてはめたくない、「自分は自分である」という者、性別違和は強いものの末だ葛藤の中にある者、その状態から踏み出そうとしている者と、カミングアウトから現状までの道のりもそれぞれのようだ。
揺るぎなく望みの性に向かっていく者もいれば、揺らぎながら自分の落ち着きどころを探している者もいる。
多分、L、G、Bも似たようなもので、性自認にしろ、性指向にしろ、セクシャリティはグラデーションということなのだろう。
しかし、これはセクシャルマイノリティと関わったことのない者にとっては理解しがたい。
世界は男女に分別されていると思い込んで生きてきた人々を混乱状態に落とし込む。

セクシャルマイノリティのコミュニティは通常ワンカラーで集うことが多いと思うが、このつなぐ会はあらゆるセクシャルマイノリティの当事者とその家族、及び友人、サポーターと幅広い層が集まるので、新しい出会いあり、発見あり、ここのミーティングを通して少しづつ自分の価値観が切り替わっていくのが、疲れるけれど面白い。

一旦休憩の後は、グループに分かれてグループミーティング。
現在、大学でセクシャリティについて勉強中という男性は、当事者と出会い、その苦悩や経験談を聴くことで学ぶことが多く、視野が広がったとのこと。
その一例として、震災時のゲイの帰宅困難者の話が出た。
当時、都心から自宅まで延々と歩いて帰ろうとしたが、不安と疲労で心が押しつぶされそうな状況の中、やっと見つけたパートナーと手をつなぎたくても人の目が気になって手をつなぐことができない。
その理不尽な現実を聴き、心が痛んだという。
このエピソードには疑問も出た。
なぜ、人の目が気になるのか。
手をつなぎたいのにためらってしまうのは何故なのか。
当事者自身にも偏見があるからなのか? いや、今まで他人から変な目で見られてきた。
物珍しさで写メ撮られたり、からかわれたり、幼少期からの嫌な経験の積み重ねがトラウマとなり、図らずも他者の視線を意識してしまうようになる・・・
異性愛者にとって、セクシャルマイノリティの苦労話によって目が開かれることは多い。
世の中はノーマライゼーションだ、バリアフリーだと言いながら、自分の心の中にあるバリアに気がつくのもこんな時だ。
当事者との出会いを重ね、話し合うことが学びとなり、心の垣根が砕かれ人として成長していく。
こうしてアライが増えていけば、社会の偏見は薄まっていくのではないか。




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第11回名古屋ミーティングレポート

2017年02月07日 | Weblog
平成29年 2月6日 
LGBTの家族と友人をつなぐ会 インなごや 第11回 ミーティングレポート

日時:平成29年 1月29日㊐ 13:30~16:00
場所:イーブルなごや 
参加者人数:14名 (会員4名  賛助会員2名 2回以上の参加者2名  初参加者6名)

初参加者の中には、パートナーさんと一緒に参加してくれたかたが二組おられました。
性別違和を覚える当事者のかた、これから手術を計画している性同一性障害のお子さんのいるお母さんたち、手術をして性別も戸籍も変えた当事者さん、男性同性愛者のかた、バイセクシュアルのかた、娘がレズビアンの母、などいろいろでした。
母親の方からは、本音を言えば体にメスを入れてほしくないし、今でも夢であってほしいと思う反面、受け入れなくてはという気持ちのはざまで揺れ動いているというお話にたいして、親はカミングアウトを受けて何か月か、せいぜい何年かだと思うが、本人たちはそれよりずっと長い年月を苦しんできている。受け入れるのにも同じくらいの年月が必要と思う、という当事者さんからのことばで頷く人もいました。また、「メスを入れてほしくない」という言葉はすでに手術を終えている人にとっては言ってほしくない言葉。自分は手術しているが、自分をFTMと思ったことはないし、FTMという見方もしてほしくない、という意見が出ました。
また、FTMのパートナーさんのことを母親に受け入れてもらえず悩んでいるというかたや、父親の反対を押し切って手術をしたものの、本当にこれでよかったのかどうかと考えてしまう。もとには戻れないが、親には心配をかけないような生き方をしたいと思っている、というお話も出ました。

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アンケートを書いていただいた中から抜粋したものです。

・自分の思いを出すことができてよかった。人によって悩みも様々なことがわかってよかった。
 同じ状況のほかの人の意見が聞けてよかった。活動を止めることなく続けてほしい。
・もっと医療機関を充実させることが必要だと思う。大きな手術をして翌日はビジネスホテルとい
 うのはどうかと思う
・ご家族のいろんなことがきけました。とてもよかった。
・LGBTの人々、親と子ども、カップル、バランスよくそろっていて貴重なお話を聞くことがで
 きて良かったです。就職に関して先輩にあたる人たちの体験談はとても参考になりました。
・男と女、という二択しかないので中間という選択肢が欲しい。
・自分一人ではなかったという思いで気持ちが強くなりました。
・カミングアウトしなくてよい社会になってほしい。
・ゲイの当事者だけの集まりには出たことはありましたが、FTM、MTF当事者やそのご家族の
 方のお話を聞けてとても勉強になりました。
・多様性を受け入れる社会に少しずつなるようにしていきたいと改めて思いました。
・親の気持ちが感じられる時間を過ごせました。また参加したいです。
                                
                                以上です。     榊原

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第87回神戸ミーティング(親だけの会)

2017年02月01日 | Weblog
年一回の親だけの会を神戸で開催して今年で4回目。
先輩的存在の神戸の親6名と大阪から初参加のご夫婦で8名と、人数は少なかったが、本音の発言で盛り上がった2時間余。
日本でもようやく性的マイノリティ(LGBT等)が人権問題として認知されつつある時代の親の心境に少し触れることができたような時間だった。
中学生の息子さんからゲイであることをカミングアウトされたお母さん。子育ての中で何となく感じておられ、学校での本人の辛さも分ち合われていた様子。
父親はホモフォビアもあり、妻を通じて知り、まさかの心境だったとのこと。しかしそれを契機としてLGBTのことを学び、日本の歴史的流れも学び、息子を理解する方向に動けるように変化。それが夫婦関係を含む家族関係にも影響。息子さんへの応援で家族の風通しがよくなってきたとのこと。
新しい世代の家庭を見せていただいたなと思うことだった。

お一人のアライさんが通常ミーティングと間違って参加され、次の機会にとお引き取りいただいた一場面があり、今後の広報の課題となった。

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