LGBTの家族と友人をつなぐ会ブログ

レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの家族や友人による会のブログです。

Living Together

2007年01月18日 | Weblog
先日BASE KOBE の繁内さんから Community Action for AIDS’06 というHPで行われているLiving Together宣言への賛同の署名募集のお知らせをいただきました。
以下がその宣言です。(詳しくは http://www.c-action.org/declaration/ でお読みください)


『わたしたちはこの世界にHIV/エイズがあることを知っています。それがさまざまな困難を与えるということ、しかしその困難は乗り越えられることも知っています。そしてHIV/エイズはどこか遠い国ではなく、日々の生活の中にあります。

わたしたちはすでに、HIVというウイルス、エイズという感染症の流行が広く世界に存在する社会に生きていること、HIV陽性者であるかどうかにかかわりなく、同じ困難と同じ希望を共有して生活していることを確認し、ここにHIV/エイズの時代をともに生きる「Living Together」の意志を宣言します。』



“Living Together” みんなこの社会で一緒に生きているのですね。以前、地球は運命共同体と言われたことがありましたが、ともすれば忘れがちなことです。みんな同じ困難と同じ希望を共有して生きている、そのことを忘れない、時に確認しあう、大切なことだと思いました。皆さんも是非、賛同の署名をお送りください!



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第8回ミーティングのお知らせ~BASE KOBEのご紹介

2007年01月18日 | Weblog
2月のミーティングの予定をお知らせいたします。

★日時;2月11日(日)1時半~4時半
 場所;神戸市立総合福祉センター 神戸市中央区橘通3-4-1(TEL.078-351-1461)
神戸高速鉄道高速神戸駅徒歩2分、地下鉄大倉山駅徒歩4分、JR神戸駅徒歩6分(湊川神社西門前)  昨年講演会を行いました「あすてっぷKOBE」のすぐ南側にあります。

2月は性感染症予防啓発ボランティア BASE KOBEの代表 繁内幸治さんに来ていただいて、「HIVと同性愛」についてお話していただく予定ですので、どうぞお楽しみに。

BASE KOBEは以前「I"ll shine with you(ともだち)」という歌と共にご紹介いたしましたように、とてもユニークな活動をしておられます。そのひとつが修学旅行時エイズ出前授業です。ここでHPの一部をご紹介いたします。(詳しくはBASE KOBEのHPでお読みください。http://www.basekobe.net/ )



修学旅行時にエイズ出前授業をご検討の先生方へ
このプログラムは、私どもBASE KOBEのオリジナル授業として、平成13年秋から実施しております。HIV陽性者と当会代表が、関西各地(過去に京都、奈良で実施)の修学旅行のご宿泊先にお伺いし、エイズ(HIV感染症)とともに生きるをテーマに学ぶというものです。

このプログラムの特長は、
1.学校では、なかなか話を聞くことのできないHIV陽性者の話を聞くことができる。また、関西から各校に陽性者を招くよりも交通費などの経費も少なくて済むこと。
2.実際にHIV陽性と一緒に食事をすることで、食事では感染しないということを実践できること。
3.中学生にとって、修学旅行は、中学時代の最大の思い出として心に残り、高い教育効果が期待できること。
4.お宿での夜の時間の有効利用ができること。通常は、午後7時から午後9時30分くらいの間の1時間程度を利用し実施させて頂いております。
5.旅行後もメール等を利用して、直接HIV陽性者に質問をして学べること。




最近の修学旅行は海外に行く学校などもあって、ともすれば観光旅行になりがちですが、遠く関西の地へ修学旅行に来て、学校では学べないエイズの授業を当事者と共に受けることができるなんて、子どもたちにとってはきっと忘れられない修学旅行になることでしょう。この授業の中で繁内さんはご自身のことや同性愛への偏見も含めて話をされているようです。このようなプログラムを選ぶ学校もまたすばらしいと思わずにはいられません。

また繁内さんたちは神戸市に対しても「性的少数者の人権の推進」についての申し入れを行っておられます。それに対して昨年11月には、神戸市教育長及び神戸市保険福祉局長から文書で回答があったとのことです(HPに掲載されています)。教育長からの文書には、学校や社会に性的少数者へのいじめがあることを認め、それに対して研修も含め教職員の人権意識の向上に努めること、保護者等への人権啓発を進めるという内容がありました。正直な声を届けていくことがこうして社会を確実に変えていくのですね。これが実行に移されれば、以前の私のような何も知らない親にも性についての正しい認識が広がっていくことでしょう。そうすれば少なくともカミングアウトされた親が驚きのあまり泣き崩れるようなことはなくなるかもしれませんね。

最後に繁内さんのプロフィールを掲載させていただきます。お話を聞きたいという方、どんどんご参加くださいね。



繁内 幸治
性感染症予防啓発ボランティア BASE KOBE 代表

1961年生まれ45歳。1998年、知人のHIV感染告知を受けて、インターネット上でエイズ予防啓発サイトを立ち上げる。多くのHIV陽性者の困難な話を聞いて、2001年7月、
神戸でHIV感染症及びその他の性感染症の予防啓発とHIV陽性者支援を目的に「性感染症予防啓発ボランティア BASE KOBE」を設立し現在に至る。

 2003年11月に開催された、第17回日本エイズ学会学術集会・総会(学会長-木原正博京都大学大学院教授)では、実行委員を務める。また、2005年7月に神戸で開催された、第7回アジア・太平洋地域エイズ国際会議(組織委員会委員長-岸本忠三大阪大学前総長/内閣府総合科学会議議員)では、組織委員(財務担当)を務めるとともに、閉会式では、司会の大役を務めた。

 兵庫県、神戸市の他、全国各地の自治体と共働して、市民に向けたHIV陽性者の仲間への支援活動や、学校などで現実を踏まえたエイズ教育(性教育)を実施している。特に、関西を訪れる修学旅行の宿に、HIV陽性者とともに伺って実施している、「修学旅行時エイズ出前授業」は、各地の教育関係者や、NHKなどメディアからも、オリジナルプログラムとして、高く評価されている。

 また、毎月第3金曜日午後8時から1時間、FM MOOV(コミュニティFM局)で、神戸市保健所の協力を得て、エイズ予防やHIV陽性者支援に活躍しているNGO、医療専門職、教員などをゲストに迎え、パーソナリティを担当し、好評を得て4年を迎える。

 平成17年度は、これらの活動が高く評価され、兵庫県知事より、「兵庫県民ボランタリー活動賞」を、神戸市長より、「神戸市市民顕彰・社会福祉奨励賞」を受賞した。

 平成19年3月より、WHO(世界保健機関)健康開発総合研究センターにおいて、神戸地域でのHIV/AIDS及び、性感染症に関する調査・研究を行なう予定。

BASE KOBE HP http://www.basekobe.net   Mail shigeuchi@basekobe.net



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第7回ミーティングを行いました。

2007年01月15日 | ミーティング
第7回ミーティングを行いました。21名の参加者で、またまた椅子を総動員しての大盛況でした。引き続き新年会。こちらもほとんどの方が参加してくださり、楽しい交流のひと時となりました。ある方がブログに書いてくださるということでビデオを使ってのインタビューの一幕もありましたので、またご紹介できればと思います。お楽しみに。

子どもからのカミングアウトを受けて初参加のご夫婦、いつもながら涙の自己紹介となりました。古参の親たちは「わかる、わかる・・」とうなずきながら・・、これからカミングアウトしようという若者の顔には「そんなにショックなの・・?」という不安の色が・・、と思いきや「勉強になりました」と結構前向きに受け止めてくれた様子でした。ある若い当事者の方からは「お母さん、お父さん、そんなに自分を責めないで。受け入れられないからといって、無理をしなくてもいいですよ。それだけの子どもへの愛情があればもう十分ですから・・」という慰めの言葉もあり、こうなるとどちらが親だか子どもだか・・(笑)。子どもはどんどん成長していくんだなあ・・、親の成長は・・?と考えさせられる瞬間でもありました。

若い方だけでなく既婚のゲイの方やTGの方もいらっしゃっていたので、自己紹介を通してそれぞれの人生を語ってくださいました。尾辻さんから性に関する基礎知識のミニ講座も入ったりして、ご夫婦にとってはLGBT当事者の方たちとの初めての交流だったようです。理解できるまでには少し時間が必要なのかもしれませんが、今までの人生の中では出会うことのなかった多様な人の人生を知るいい機会になったのではと思います。私にとっても、今でも「つなぐ会」は新しい人生を知る場であり、毎回が驚きの連続でもありますから。

休憩のあと、「スーパーサイズミー」で有名なモーガン・スパーロック監督の「サーティ・デイズ」を見ました。「スーパーサイズミー」では30日間マクドナルドを食べ続けるのですが、今度はアメリカの田舎のある青年がサンフランシスコでゲイと一緒に30日間暮らすと、果たして彼のホモフォビアはどうなるか・・という企画です。その青年はクリスチャンであり、フットボールの選手であり、軍隊の経験もあるという、言わばホモフォビアの塊といったところでしょうか、「ゲイは神の言うとおり罪だ」という教えを信じて疑わない若者です。行き交う人はみんなゲイという街で、彼は様々なゲイの人たちとの交流を通して次第に同じ人間としての共感を持つように変化していくわけですが、あるゲイ・チャーチの牧師さんが彼のホモフォビアを取り除こうと様々な角度から話をしても動かなかった彼の考えが、「P-FLAG」のある父親の一言で変わっていくところが感動的でした。「私たちが19年間愛して育ててきた娘は、カミングアウトをした後も何も変わってはいないよ。彼女はみんなから敬意を受けるに値する立派な人間だ。他の兄弟たちと同じように、すべての権利を等しく持って当然だと思っているよ」この愛情あふれる言葉に彼の心はまるで氷が溶けていくように変わるのです。もし自分の兄弟がゲイだったら、きっと自分の考えは違ったものであったに違いないと。それまでの狭いものの見方を、偏見を、彼ははっきりと知ることができたのです。30日が過ぎ故郷に帰った彼は、家族にゲイの友人のビデオを見せながらその家族のまなざしの中に30日前の自分を見ることができるようになっていました。大体の内容でうまくお伝えできませんが、とにかく感動しました。うーん、アメリカもなかなかやるじゃないの!と言いたくなるほどの・・。 レンタルビデオで出ているそうです。みなさんも是非ご覧下さい。

ある本で読みました。「子どもを一個の人格として尊敬できる親こそ、立派な家庭人であり、社会にあってはよき社会人であることは疑いのないところである」また「家庭はつくられたものではない。つくるものである。建設すべきものである」と。子どもからのカミングアウトは、本当の自分を見つけた子どもが、親と、そして家族と、新しい関係をつくろうとする建設的な行為ではないでしょうか。私たち親がたとえ何十年間生きてきたとしても、まだまだ知らないことは山のようにあります。今まで正しいと信じてきたことも、ひょっとしたら間違っているのかもしれません。科学だってまだまだ解明できていないことはたくさんあるのですから。いくつになっても人間は学ばなければならないと思います。カミングアウト――私たち親との関係をさらに強くしたいという子どもたちの気持ちを、その歩み寄りを、どうぞ受け止めてあげてください。



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お正月と家族とLGBT

2007年01月05日 | Weblog
 明けましておめでとうございます。

 ☆晴れやかな新年を迎えて、初のご投稿を「つなぐ会」の強力サポーター尾辻かな子さんからいただきました。幸せなお正月を迎えられたご様子を読ませていただき、こちらまで幸せを分けていただいたような楽しい気持ちになりました。いつもバイタリティに溢れた尾辻さんからは、自分に自信がなく家族に心を開けない、そんな時代があったなんてうかがい知ることもできないほどですが、その過去があったからこそ今の尾辻さんの活動があるのですね。
 LGBTの家族や友人が共に、当たり前に、楽しみや悲しみや幸せを分かちあえる。そんな社会を、それが当然の社会を作っていきたい。そのために「つなぐ会」ができること、みんなの知恵を合わせて今年も頑張ってまいります。大きな大きな「つなぐ会」へのエールをいただきました。ありがとうございました。




お正月は、お盆とともに、いわゆる家族が集まる機会が多いもの。レズビアンの私にとって、このような機会はどことなく気が重いものでもありました。私は実家を出てパートナーと生活しているのですが、普段の生活について家族に話すことはほとんどなかったのです。しかし、2007年のお正月は、私にとって忘れられないお正月になりました。初めてお正月に、パートナーを連れて実家に行ってきたのです。

年末に私の母が、おせち料理を作るから、パートナーと一緒に食べにおいでと誘ってくれたのがきっかけでした。最初、私のパートナーは、私の実家に行くのはただでさえ緊張するし、他の家族にも気を使うし、と渋っていました。(こういう心境は、ヘテロセクシュアル(異性愛)の人たちと変わりませんね)でも、折角母が誘ってくれたんだし行こうよと、私が熱心に誘って、ついにパートナーも一緒に行くことになりました。

私の実家は、車で1時間ほどのところにあります。車の中で感無量になっている自分がいました。自分が自分らしくあることに全く自信がなく、生きていけるのかどうか分からなくなっていたころ。自分の性的指向は、周囲に隠さなければいけないと思っていたころ。パートナーができても、家族には祝ってもらえるものではないと思っていたころ。家族に対しては、後ろめたい気持ち、そして心を開けない、最後の一線で自分を守らないといけないと気を張っている気持ちが私にはありました。月日は流れ、私は議員になり、同性愛者であることをカミングアウトする本を出版し、最初は戸惑っていた母も「LGBTの家族と友人をつなぐ会」に積極的にかかわり始めました。そしてやっと、このお正月を迎えました。「ここまで生きてきて、本当によかった」車のハンドルを握りながら、ふと涙がでてきました。まさか自分が、家族、パートナーと一緒に、お正月を祝えるようになるなんて、10代、20代の自分には想像もつかなかった出来事です。

実家では、兄も昨年結婚した妻とともに帰省してきていて、みんなでお雑煮とおせちを楽しく食べました。いろいろな話をしたり、笑ったり、何の違和感もない時間でした。私は本当に幸せな気持ちでした。

家族と同性愛者等の子どもとの関係は、このようなオープンな例ばかりではありません。子どもの方は、隠しておいたほうが親孝行だと思っていたり、万が一、同性愛者等だと分かった時、親が自分を否定するのではないかという恐れを抱えたりしています。そのため、家族で祝うお正月から次第に足が遠のいたり、親戚たちの「結婚しないのか」攻撃で、お正月がまるで拷問のようだと感じたりしている当事者もいます。

お正月を祝う家族の風景に、私たちLGBTも当たり前にいることができるように。
「LGBTの家族と友人をつなぐ会」の活動は、これからもっと重要になると思います。

2007年、今年も素晴らしい出会いとつながりができますように。

              尾辻かな子(大阪府議会議員)



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