LGBTの家族と友人をつなぐ会ブログ

レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの家族や友人による会のブログです。

「東京の熱い夏まつり」のご報告

2013年08月28日 | Weblog
8月は「東京の熱い夏まつり」と銘打って、
4日にはカラフルカフェとのコラボで「親だけの会」、
18日にはハートをつなごう学校とのコラボで「帽子作りのワークショップ」(つなぐ会納涼会)を開催しました。
会員の方にその時の様子と感想を書いていただきましたので、ご紹介します。



8/4(日)・・眩いばかりの陽射しの中、葉山はカラフルカフェで行われた『パパママ会』。
パパはあいにく理事一人だけでしたが、ママは遠く金沢からも来訪。
リゾート地の明るいムードのカフェで、ランチをとりながら和やかにスタートしました。

男女二分の日本社会の中で、生き辛さを抱えながら暮らしている我が子の後ろ姿を日々見つめている親は、
受け止めようと思いながらも、社会通念の枠組みからなかなか抜け出せません。
子供の有り様を頭では理解しても、子の行く末を案じ悪い想像ばかりが膨らんでしまい、
親自身も不安に押し潰されそうになってしまいます。
だから、当人を目の前にすると感情的な言葉がつい出てしまう。
そんな葛藤の中でもがき悩む親の思いを語り合いました。

親同士の場で自分の本音を吐き出し、各々の視点で語られる他の親の思いに耳を傾けていくと、
日頃、自分が考えている事が少しずつ整理され、自分自身が背負っている疵や偏見から解放されていく。
そして段々に、子供ときちんと向き合えるようになり、良い関係が築けていく。
そんな予感…。

親というものは、ともすれば子供に安全な道を、他人様と同じように進んで欲しいと願う。
けれどもそれは、きっと自分が安心したいだけ。
セクシュアリティが違う、異性じゃなくて同性が好きって、親とは異なる魂の存在でしょう。
彼らは親が思っているよりスケールが大きく、希有な感性をもつアーティストなのかもしれない。

世界は多種多様、人生は何でもあり。つなぐ会に来続けて、私はそう思いました。
誰一人として同じ人はなく、かけがえのない自分ならではの人生を、一人ひとり大切に紡いでいって欲しい。
間違えたらやり直し、何回でもチャレンジして自分ならではの人生を謳歌してほしい。
そして親は、一番の応援団でありますように v(^_^)v





「つなぐ会納涼会」と言う訳で、今回は何とハートをつなごう学校さんとタッグを組んでの楽しいひと時となりました。

新宿二丁目へほとんど行ったことがない僕はやっぱりドキドキ。
個人的な話ですが、この8月18日は弟の誕生日で、祝ってあげたくて行くか迷っていました。
母もそのつもりでしたから、行くことに反対すると思ってました。
そんな母が、行っておいでと軽く背中を押してくれたのは、僕にとって大切なことだとわかってるんだなと感謝しながら、出発しました。
もちろん、早めに出てプレゼントを探してから向かいました (^-^)

アイソトープラウンジさんと言うお店を使わせていただき、コラボ企画は、「帽子作り」でした!
僕は、物づくりが好きなのでワクワクしてました。
苦手な人も居たかもしれませんが、逆に初対面の人とな~んか喋んの得意じゃないって方には良いイベントだったと思います。
(僕は後者なので…ありがたい)

各テーブルに材料が有って、自由に動き回れてデザイナーの方もいて面白すぎました。
時間があっという間に過ぎてしまいギリギリまで頑張ってる人もチラホラ。

最後に、みんなの作品紹介していき、同じ麦わら帽子が誰ひとりとして同じ完成作品にならないのは本当に驚きです。
「性」と言うものが多種多様であることの証明みたいだなぁと密かに思ってました。

僕は、ftmだけれど、それだけじゃない僕が居るんだなと感じられるようになってきた。
普段の日常にはセクシャルマイノリティである友人が居ない僕は、寂しくなることが多い。
毎日があっという間に過ぎるその中で一歩踏み込んで見るしかない。
だけど、マイノリティ同士にしかわかんないこともあるかもしれないけど、そうでもないんではないかい??と、自分に問いかけるようにもしてる。
色んな人がいていいのなら、周りの人を大切にしたいと不器用な僕ながら思い、声に出して発信してる。

今は、途中だけど、そうやって世界の広さや狭さと対面しながら胸を張って生きていきたい。
辛いことは無くならないけど、楽しいことも無くならないと思う。
僕は弱い人間だし、男らしくもないのをコンプレックスに感じてるけど、「個性」と言う魔法の言葉で片付けちゃいます。
カラフルが華やかでいいんです!!
レインボーカラーは七色。
じっくり目を凝らせばグラデーションがあり、様々な色(人)がいるんだとどんな色でもいいんだと素直に感じたい。
そんな夏の思い出となりました。

 よう



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第58回神戸ミーティングのご報告です。

2013年08月07日 | Weblog
7月28日(日)、宝塚大学の日高庸晴さんをゲストスピーカーにお迎えして、第58回神戸ミーティングを行いました。参加者は25名で、初参加は7名でした。

「教員6000人のセクシュアルマイノリティに関する意識調査の結果から」というテーマのもと、アンケート調査のさまざまなデータを見せていただきました。詳しくは後日データを発表してくださるそうですが、印象に残った内容を幾つかお伝えしたいと思います。

日高さんはエイズ対策からゲイ男性の実態調査をしてこられましたが、その中で学齢期に大きな課題があると実感したことから、今回、教員・保健士・臨床心理士に対する実態調査と研修を行うことになったそうです。
協力を得るまで何度も教育委員会などに足を運んだ際、なかなか首をたてにふらない職員とかみ合わない議論が多々あったそうですが、そのかみ合わない議論をした職員も見送りにきたエレベーターの前で「以前、そういえば当事者だったのではないかと思える生徒がいました」と、ふと先生の顔になる瞬間があったとのこと。
実際に、出身養成機関で同性愛などについて学んだという先生は10%以下。先生になってからの研修で少しは増えるものの、30%の先生は独学で学んでいるそうです。また授業で同性愛に触れたことがある先生は10%ですが、触れたことがない理由は「文科省の指導要領にないから教えない」いうだけでなく、「よく知らない」「必要性を感じない」などの理由も多く、先生を責めるよりしくみ自体を考えなければならないということでした。養護の先生や保健体育の先生など、性に触れるチャンスがある特定教科の先生だけでなく、雑談の中でもニュートラルに話せるようにすべての先生が学ぶ必要があり、今回の調査で先生方の実態を知り、知識を得る機会がなかったという先生方に研修を実施することで、さらには子どもにどう教えるかという指導案作りにまでつながることを期待したいとおっしゃっていました。

また最後に、何もしない自治体でも、当事者が声を届ければ必ず記録には残されるので「当事者のニーズが見える」ようにするためにも、声を届けることが大事だというお話もありました。これは先日のブログでご紹介した兵庫県知事選候補へのアンケートの回答からも見えるのですが、兵庫県では自治体に当事者からの苦情や相談は上がっておらず、困っている当事者が見えない、つまり対策の必要性がない・・・ということになっているようです。ここもまた知事を責めるより、声を届けよう!ということですね。

初参加者の中には養護の若い先生方もおられ、学校現場ではやはり「学びたい」という先生方の要望もあるのだと感じました。このような先生方が増えていくことを願いつつ、これからもつなぐ会に届いた声を政治に、行政にどんどん届けていかなければ!と改めて思いました。



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第57回神戸ミーティングを行いました。

2013年08月07日 | Weblog
6月30日(日)第57回神戸ミーティングを行いました。参加者は18名、初参加は2名でした。

まず会から、5月に関西学院大学で講師を務めた授業の報告がありました。印象深かったのは、授業後のレポートで「もし自分の子どもにカミングアウトされたら?」という質問について、「受け入れにくい」と答えた人が以外と多かったということ。自分が理解できていて、友人のカミングアウトは受け入れられても、わが子となると難しい・・・社会の中に見られる偏見は、20代の若者にもまだまだ影響を及ぼしているのかと考えさせられる報告でした。「正しい知識が必要」「メディアに偏見の要因がある」という声もあったそうです。詳しくは後日ご報告できればと思います。

ある地域の男女共同参画の方が、その地域で活動している当事者の方と一緒に来てくださいました、地域では勉強会なども行っているとのこと。ご一緒に初めてミーティングに来てくださいました。当事者の方の働きかけでこうして学びの輪が広がっていくのだな・・・と希望を感じました。さてみなさんの地元の男女共同参画はいかがでしょうか?働きかける価値はありそうですね!

またあるスクールカウンセラーの方が学校での研修会を行ったというお話もありました。無表情で反応のない先生方だったとのこと。それでも今後何校かの依頼が続いているので頑張りたいとのご報告でした。以前私がお話に行かせていただいた学校にも、無表情な先生、おられました・・・(汗)でもそんな先生も、どこかでこの研修が役立つときがきっとあるはず!と信じて耐えました(笑)これからも研修、頑張ってくださいね!!

もうお一人、初参加のお母さま。父親には話せないという息子からのカミングアウトを一人で背負いながら、「悩める子どもにどんなふうにアドバイスしたらいいか・・・?」と参加してくださいました。お母さまも誰かと不安な思いを共有したかったことでしょう。みなさんといろいろな思いを交換できました。
当事者のみなさん、一人の親にだけカミングアウトするときは、「つなぐ会」を教えてあげてくださいね(笑)


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