LGBTの家族と友人をつなぐ会ブログ

レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの家族や友人による会のブログです。

第4回名古屋ミーティング レポート

2015年09月27日 | Weblog
平成27年 9月13日㈰ 13:30よりイーブル名古屋・第2集会室にて開催
参加者 8名    初参加者2名  神戸つなぐ会スタッフ3名
いつものように、グランドルールを読みまわしをしたあと、自己紹介から始まりました。

初めて参加のかたの2名のうち、1人は当事者。
このかたは、自分のセクシュアリティはよくわからないが、Xジェンダーかも、と思っている。
カミングアウトは誰にもしていない。必要性がいまのところないので・・・ということでした。
もう一人のかたは、ゲイの息子さんを持つ母親で、息子さんは、大学でセクマイのサークルに所属していて、いろんな活動を精力的にしているということでした。
今回、その息子さんに「名古屋にもこういう会があるから、行ってみたら?」と言われ、どんな会なのか興味があって来てみました、とのことでした。
LGBT成人式に出席したり、息子さんの所属する会にスピーカーとして参加したり、当事者のかたからのカミングアウトの相談を受けたりするなど、息子さんと一緒に、親の立場でご本人も活動されているとのこと。
親子関係も良好だと感じられ、息子さんのセクシュアリティも受け入れていらっしゃる様子がお話の中からも感じられました。
なぜ息子さんのセクシュアリティをすんなり受け入れられたのか?という問いかけには、自分の身近にそういう人がいて、自分はその子の味方だったし、娘のクラスにも性同一性障害の子がいたりしたので・・・というお話でした。
ただ、お話の中で、あるお母さんは、子どもからのカミングアウトを受けて、自死したという話を聞いたとのことで、カミングアウトが当事者のかたにとって、依然、大変重い問題であることに変わりはないようです。

名古屋ミーティングにご参加くださる、性同一性障害のお子さんを持つお母さんからは、性同一性障害ゆえの問題がいろいろあるというお話も出ました。
病院選びや、手術その他に必要なお金の問題など金銭的な苦しみがさらに加わってくる。まして、就職につまずいたり、家の後継者としての立場、近所の目など、当事者を取り巻く環境も決して生きやすいとはいえない。当事者も親も「うつ」になりやすいと言える。
さらにいじめや引き込もりなど、二次障害に苦しんだり、自分の中の差別意識に悩んだり。
差別されている怒りをどこかに感じる。なぜ平等でないのか・・ご自身の経験や息子さんのこれまでを振り返りながらお話しくださいました。
ご自身が性別も変えたMTFのかたも、家族との関係を「ベルリンの壁」だったと形容されました。
「自分で実績を作って行かないといけない」と言われました。
社会貢献や、つなぐ会の活動を通して、少しずつ理解してくれるかなぁ・・・という思いがある、と話されました。

ほかに、他団体とつながりをもっと持って交流したらよいのでは?という意見も出されました。
以上です。
                                           
榊原 裕子


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賞をいただきました!

2015年09月26日 | Weblog
会を立ち上げて10年目を迎えた今年。二つの賞をいただくことができ、驚きと喜びで満ちたこの心を今まで一緒に歩んで下さった皆さんと共に分かち合いたいと思う。会の設立を手伝ってくれたレズビアンの娘から受けたアドバイス「10年は続けることを目標にして細く長く活動していってほしい」の言葉をかみしめている。活動をがんばりすぎて当人たちやグループが途中でダウンされたこともあったと聞いていたので。
 でも振り返るとあっという間の10年だった様な気もする。次々と初めてのことに挑戦しながら一歩一歩前向きに歩んできたと思う。毎回のミーティングで出会えた方々。電話やメール相談。講演会をお願いした人たち。そして講演させていただいた各地の会場。パレード等へのイベント参加。マスコミへの協力。県や市への働きかけ等々。LGBTのことを知ってほしいと願って動いた日々。最近はアメリカはじめ世界や日本にLGBTへの追い風が吹き始めた時代となった。
そんな中での受賞。コープこうべからの「虹の賞」と神戸市からの「市民福祉奨励賞」。「虹の賞」はNPO法人しゃらくさんから。市は男女共同参画センターあすてっぷからの推薦を受けてだった。各々にこの10年お世話になった。
 7月17日がコープの授賞式予定の日だったが、台風11号の上陸と重なり中止。新聞社も参加と聞いていたので残念だったが、所詮自然には抗えないとあきらめた。
 神戸市は9月11日。幸い好天に恵まれた。会場の文化大ホールは2000人が入れる会場。年に一度開催される神戸市社会福祉大会の日で、市長、県知事代理、市職員や市議、各種福祉団体が集う日。
 舞台での予行もあり早めに行き来賓控室で待機していた時、突然入ってこられた市長。4人の受賞者と共に写真をとのことで、まずはこれに驚いた私だった。いよいよ本番。舞台で会の名前が読み上げられ市長の前に出る。市長の声が響き渡った。
「貴団体はLGBTの方と家族のサポート、一般市民に対する啓発事業を展開され性的マイノリティの社会参画の向上と共生社会の推進に大きく貢献されました」その文を聞いた途端、思わず涙が滲み、目の前の光景が霞んだ。この大勢の前で市長がLGBT、性的マイノリティの発信をしたのだと。初めて聞く言葉だった人もあるかもしれないが、これで市の姿勢は変わるはずだと舞台の席に戻って思わずほくそ笑んでしまった。
 両賞とも10万円の副賞があった。有効に使い、新たな一歩を皆さんと進めたいと思う。
尾辻 孝子





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