LGBTの家族と友人をつなぐ会ブログ

レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの家族や友人による会のブログです。

第43回神戸ミーティングのご報告

2011年10月16日 | Weblog

9月5日(日)第43回神戸ミーティングを行いました。ご報告が遅くなりました。参加者は23名。初参加者は4名。カナダからの留学生さんも来てくださいました。8月は夏休みとなってしまいましたので、久しぶりのみなさんとの再会でもありました。

 

まず、8月にカナダのバンクーバーで結婚式を挙げてきたというレズビアン・カップルのお一人から幸せなご報告をいただきました。市役所で婚姻届にサインをしたとのこと。そこには性別欄はない。親の名前を書く欄があるそうですが、母親の名前も旧姓で書くそうです。親が結婚していなくても、離婚していても、たとえば同性婚であっても問われることは何もない・・・ということなのでしょう。さまざまな人に配慮したあり方が作り出されているのだな~とお話を伺いながら感心しました。日本も大いに学ぶ必要がありますね。幸せそうなお二人の写真を見せていただきながら休憩時間も盛り上がりを見せ、みなさん幸せのおすそわけをいただいていました(笑)

 

またMTFのお子さんをお持ちのお母さまが、お子さんと一緒に初めてニューハーフ・バーに行ってきたというご報告も。お店では親にカミングアウトできていない人も多いそうで、お子さんは「あなた幸せやで~!!」と言われていたと(笑)

 

また初参加のゲイの方は、友人へのカミングアウトを終えた時、「家族にはいつ?」と聞かれたとのこと。その時からの目標であった家族へのカミングアウトを誕生日に一斉送信のメールでした結果、「自分らしく生きたらいい・・・」という返事をみんなからもらい、大きい!と思っていた壁をヒョイと登れることができたことでちょっと肩すかし・・・()でもこれからやっと何も隠すことのない自分の人生を生きられると、生き生きと語ってくださいました。自分を隠さず、自分を生きること、これはどんな人にとっても簡単なようで難しいこと、でも大切で素敵なことだと思います。私自身もそうありたいと思いました。

 

また7月に初めて開催された福岡ミーティングのご報告もあり、みなさんからは九州でも神戸に負けない(笑)広がりを!!との力強い声が聞かれたとのことでした。先日のブログで九州のお母さまからご報告がありましたように、第1回からすでに新聞各紙で取り上げられ、30名を超える参加者で、自己紹介だけで会が終わるほどにみなさんの思いは熱かったそうです。第2回は10月23日()です。九州のみなさん、今回もどうぞ奮ってご参加ください!!

 

他にも「課長にカミングアウトしました!」というご報告や、また開会中にある参加者の大学院合格のお知らせが入り・・・というハプニングもありました。明るく賑やかな、そして幸せな雰囲気に包まれたミーティングでした。

 

10月30日(日)には、ホームページにも掲載の通り、NHK「ハートをつなごう」のディレクターをお迎えしてセミナーを行います。NHKがLGBTの人たちや彼らを取り巻く人たちのハートをこの番組で真正面から取り上げてくださったことは、とてもうれしいことでしたね。放映に至るまでの経緯や撮影秘話?(それは無理かも・笑)、社会の反応など、どんなお話が聞けるのでしょうか。とても楽しみです。こちらも、みなさん奮ってご参加くださいね!!

 

 


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晴子から伝えたいこと(パート22)

2011年10月08日 | Weblog

☆介護のお仕事に就きながらキャリアアップを目指しておられる晴子さん。

「辞めてしまいたい」という思いと何度も向き合いながら、自分の目標を見つめ直し、前向きに頑張っておられます。そんな日々の中でも、FTM女性としてファッションを楽しむ心を忘れない彼女です。

 

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晴子から伝えたいこと(パート22)

 

私は正直言って業務のきつい介護職を辞めてしまおうかと今までに何度も思い、考えてしまったことがあります。その最たる理由は、継続しても本当にキャリアアップを図れて所得向上に繋がるのかと心配があったためです。確かに夜勤手当や資格取得手当等は得られるようになっても、これらの手当は労力の割に合わない感が私にはあります。

 

夜勤は身体のリズムを崩しやすいため、できるだけ回数が少ない方がいいです。一方、介護福祉士資格取得にはそれなりの学習が必要であるのにも関わらず、資格手当は安い傾向があります。また実務に就いていると、介護職が専門職という実感が薄い感を私も受けることがあるのです。

 

その他、ケアマネジャーのポストの空きが少なくなるばかりの傾向です。

 

以上のようであると、どうせ安月給なら介護事務職に就いて楽な方がいいと私は考えたくなり、ホームヘルパー2級講座後に介護保険事務(ケアクラーク)講座を受講しました。そして介護事務職への応募もしてみましたが、募集枠に対して応募者過多で狭き門であることを痛感させられました。

 

この応募の際、介護分野における求人募集を見る機会があったのですが、私も介護職で3年(残り約2年)継続すれば、介護分野でのキャリアアップを転職により図れるチャンスが得られることを知ることができました。具体的には、私はグループホーム(認知症高齢者共同生活介護)で介護職に就いており、少なくとも3年以上の間、認知症高齢者への対応経験あれば、そのグループホームの管理者になれるチャンスが法的にあることです。専門職に就いている実感を得るには、その管理者を目指し、その前段階として介護福祉士資格取得したいと私は思えるようになりました。

 

振り返ってみると、何度も介護職を辞めてしまいたいと思った度に思い留まることができているのは、まだまだ介護分野で経験不足の私には、その分野でのキャリアアップのチャンスが得られにくいばかりか、今までの介護職経験を簡単に無にしてしまっていいのかと冷静になれたためです。だからこそ、自分の長期目標が何なのかを見据えて、日々の業務に就いて行きたいと私は前向きな気持ちになれてよかったです。

 

話を変えますが、介護保険事務(ケアクラーク)講座で知り合った友達の女性3人は、講座や試験で会う度にいつもスカートを穿いていなかったです。その一方で、いつも私がメイクして髪を結んでスカート穿いているからなのかもしれませんが、友達の一人が私のファッションのことを言われて、私はとても嬉しかったです。

 

その時の自分の気持ちによって私はどれを着たいのかと思い、迷いながらお出かけに着ていくファッションを決めることもあるぐらいです。なので、MTF女性の私がファッションで自分を表現したい気持ちを受け止めてもらえた感があって、私は落ち着いたのです。

 

このように嬉しいこともあると、適宜、婦人服を見て楽しむことは私にとって大切なことではないのかと、あらためて感じさせられております。

 


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「つなぐ会in東京 9月」のご報告

2011年10月01日 | Weblog

9月のつなぐ会は、平良愛香さんをゲストスピーカーとしてお招きしました。
平良さんは、日本のキリスト教会において、男性同性愛者であることをカミングアウトしたうえで、
牧師として初めて正式に任用されました。
現在は日本キリスト教団三・一教会(さんいつきょうかい)主任牧師を務めるかたわら、
性的少数者問題から平和と人権に至るまで幅広いテーマで積極的に教育・講演などの活動を行ってらっしゃいます。
今回はご自身のカミングアウトのこと、ご両親のこと、ご友人のこと、セクシュアルマイノリティのこと等々、
お話していただきました。

たくさんのお話の中で、特に印象的だったエピソードをいくつかご紹介します。
平良さんが幼少の頃、「スカートをはきたい」とお母様にいうと、
早速、平良さんの好きな模様の生地でスカートお作りになったということです。
人と違うことをしなさい、というご両親の教育方針とはいえ、実践する行動力というか、
潔さ、並々ならぬ覚悟を思い、なぜか涙がこぼれそうでした。
平良さんがご両親にカミングアウトなさった時、お母様は2つの質問をなさいました。
「それは育て方に原因があるの?」、「それは治らないの?」。
1つめの質問には「そうではないよ」と答え、
2つめの質問には、
「治るとか治らないとかいうのは、異性愛が正常で同性愛が異常だってことを
前提にした質問だったら答えられないけど・・・・
でも仮に僕が変えられたとしても、
神様から与えられたこのセクシァリティは自分らしいものだから大事にしたいし、
公にして牧師になりたい」と答えたそうです。それをお聞きしたお母様は
「これ以上あなたが苦しむのを見たくない・・・牧師になるんだったら、
私が死んでからにして!」とおっしゃったそうです。
しかし、3秒後には、「撤回する!支えたい!」とお母様が爆裂する花火のような声でおっしゃったそうです・・・笑
このエピソードをお聞きして、子どもを守ろうとする親の思いの大きさ、強さを感じました。
平良さんのお母様は(も)すごい!!

1時間半はあっという間で、もっともっとお話を伺っていたいと思いました。
平良さん的分析、視点は現実的で、真実味があり、かつ凄みがありました。
苦悩と葛藤を経験してきた人でしか到達することのできない領域であると思いました。
また是非お越しいただきたいと思っています。
たくさんの方に平良さんのお話を聞いていただきたいと思いました。


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