LGBTの家族と友人をつなぐ会ブログ

レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの家族や友人による会のブログです。

第22回名古屋ミーティングレポート

2018年11月26日 | Weblog

11月18日(日)「イーブルなごや」にて名古屋ミーティングを行いました。

当日の出席者は、お母様5名・FTM当事者2名・MTF当事者1名・レズビアン当事者1名・産婦人科医師1名
合計10名のご出席でした。

初参加のFTM当事者は19歳の専門学校生で未治療との事ですがホルモンを早く始めたいが、親の同意が受けられないと言われる一方で、ご本人のお母様は、子どもの話を聞いて、とにかく専門医に診て頂いてからしか同意できないと反対の立場でミーティングに参加したとの事でした。

初参加のMTF当事者 ご自分の事を妖精、天使とおっしゃり、服装も蝶々の羽付きのメルヘンチックな装いで、芸能活動と同時に啓発活動もしていた時に、一般市民から、侮辱されたとのことで、そのことを聞いてほしいということと、今現在悩んでいる子ども達のお役にたちたいと、おっしゃっていました。

初参加の藤田圭衣子医師からは、性別変更手術の事、ホルモン療法の事を外国と比べて、日本はまだまだ遅れているとのお話をしていただきました。例えば、先進国のオランダでは、性同一性障害の認定は、その子の親が小さい時から見て認めてあげるだけとか、戸籍変更のためだけに子宮摘出・精巣摘出はひどすぎるのではないかとのお話を頂き、これから手術を受けようと思っている当事者にとっては、とても参考になったお話をしていただきました。

GID当事者のお母様たちからは、最近の情報についてお話があり、子どもにパートナーができてうれしい事や、学校に行けていないお子様のおうちでの様子(お母様から見て、とても元気でこの様子なら学校へ行けるのではと思うくらい元気とのこと)を話していただきました。

次回は、12月9日(日)13:30~ イーブルなごや第6研修室にて、フォーティーズミーティングを開催します。
よろしくお願いいたします。


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第98回神戸ミーティングレポート

2018年11月05日 | Weblog

11月4日(日)13時30分~16時30分、兵庫勤労市民センターにて神戸ミーティングを行いました。当日の参加者は13名でした。(当事者のご家族およびご友人8名、バイセクシュアル(パンセクシュアル)の方1名、トランスジェンダーの方2名、アライ(理解者)の方2名)
連休と言う事もあってか、いつもよりも少なめの人数でしたが、その分、肩ひじ張らずにざっくばらんな感じでお話が出来て和やかな雰囲気でのミーティングでした。

 今回も当事者ご両親で参加される方が2組いらっしゃいまして、カミングアウトを受けた時の家族間での「情報共有」について話題になりました。
 お子さんがゲイだとカミングアウトされたお母さまより、最初は「海中に入ってしまった」状態で、ご自身の中で「消化できるもの」と「消化できないもの」があり、親として大きな葛藤もあったとの事。特に「消化できない」ものでは、特に親族関係に対してどこまでオープンにしたら良いか?迷われたとの事でした。しかし、お子さんの兄弟姉妹について、SNSを通して情報共有する事ができて家族間としては理解が進んだし、その後、実際にパートナーと会われた時、自然体で愛し合う2人の姿を見てパートナーに対し「ありがとう」の気持ちでいっぱいだったとお話しされていました。
 その一方で、インターネット上では当事者向けのSNSも多数あり、当事者が安心して参加できる「居場所」として機能しているコミュニティと「出会い目的」のコミュニティが混在しているのが現状で、親御さんの立場として、どれが安心できるものなのか?解りにくいとの声もありました。
 また、アメリカに在住している当事者のお子さんを持つお母さまより、現地の会社に就職し、安定した生活を送りつつあったのに、最近、トランプ政権がLGBTに対する差別的な態度を示している事に対してとても不安を感じているとのお話がありました。
 また、日本でもまだまだ「生きづらい」社会であるのも事実です。トランスジェンダーのお子さんを持つお母さまからは、学校を卒業し会社に就職したものの、職場の雰囲気になじめず、数か月後に退職し、現在引きこもり状態になっているとのお話もありました。
トランスジェンダーの中でも、とりわけ女性として生活したいMTF当事者は、学校やアルバイト等で外出を何度か試みても、どうしても周囲の目が気になってしまい、引きこもってしまうと言う複数の当事者のお母さまからお話がありました。私自身も多くのトランスジェンダー当事者とお会いする機会がありますが、全く気にする必要もない容姿なのに、どうしても周囲の事が気になったり、心ない事を言われたりして、自己肯定感が低くなってしまうのも事実です。
 ご家庭の中はもちろんですが、学校や職場、地域の中で、当事者が「ありのままの自分で良い」と心の底から安心できる社会環境作りを進めるためにも、今後も継続的に教育や啓発活動が必要だと改めて感じました。(あやか)


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