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LGBTの家族と友人をつなぐ会ブログ

レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの家族や友人による会のブログです。

東京ミーティング(2月23日)のご報告

2014年02月25日 | Weblog
2月23日に東京ミーティングを開催しました。
26名の方に参加していただきました。(内初参加:9名)
いつもの通り自己紹介をしていただいた後、みなさんのエピソード、体験談、悩みをお話していただき、
さらにお話を深めていきました。
カミングアウトのこと、お子様についての親戚、家族からの無理解のこと、不法な医療行為のこと等々
改めて、厳しい現実を目の当たりにしました。

参加者の方から感想を頂きましたので、ご紹介します。



つなぐ会に来てどれくらいたったのかな、と思うぐらいに馴染んできた僕は、
仕事も1年続き2年目を迎えました。
つなぐ会の良さは、色んな方とお話できるところ。
怖くてたまらまかった僕が、今、前を向いて不器用なりに生きてるのは、このような場所があるからです。
自分の親の気持ちなんて一緒にいるとわかりづらいもので、自助グループに来ている親御さんを見てると、
父や母、兄弟のことを大切に思い直せる気がします。

「当事者」な僕は、特にそういう気負いはないけれど、経験したことでお話できることは話してみようと毎度思ってます。
なかなか勇気がいるのですが・・・。

今回は「引きこもり」が僕の経験したことだったから、そのことについて触れてみたいです。

僕は、学生時代につまづいたから、高校中退して引きこもることにしました。
学校にいて辛くて、休みたくても言えなくて、最終手段をその時とりました。
それしかなかったと言ってもいいと思います。
期間は2年間でしたが、時間の感覚も周りのことも考えない、自分のことすらも家族すらも何もかも消していました。
そんな中でも、全く関心がないわけではなくて、むしろどうにかしたいとは、頭の片隅にいつもありました。
家の中である程度、居場所ができ、親も何も言わなくなると少し安心しましたが、当時の僕を母は怖かったそうです。
何を考えているのかわからないから・・・。
僕は、精神疾患があり、発症と同時にカミングアウト。
そして、通院するから2年ぶりに外に出ました。
ドアを開けたとき、不思議な感覚に襲われましたが、何も変わらない景色が目に飛び込んできました。
ドタバタして今の僕にたどり着いたのですが、周りのサポートはとても大きくて、
一人で抱えなくていいんだと今ならハッキリ言えます。
けれど、遠回りの人生も悪くないものです。
僕は今、沢山のことを学んでます。
そして、「引きこもり」も自分自身を学ぶ。
休ませる。
安心させる。
そんな時間だったように感じてます。
どんな経験も後で糧になるんじゃないかな。
そんな風に言えるようになりました。
照らしてくれる人がいたから、初めは一筋の明かりでも、徐々にお日様に照らされてポカポカと心を温めてくれました。
闇はずっとは続かない!!

僕の経験した「引きこもり」から言えることは、その一言につきます。

よう

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第62回神戸ミーティングを行いました。

2014年02月11日 | Weblog
「福嶋先生の性的マイノリティをサポートする教育実践」の講演を聞いて
                                             
 2014年の2月2日に、奈良県の田原本町立小学校の教諭である福嶋先生の「性的マイノリティをサポートする教育実践」のお話を聞いた。

 福嶋先生は、若い頃から、被差別問題、教職に就かれてからは障害児・者問題と、マイノリティの問題に、真摯に取り組んでこられた教諭である。性的マイノリティの問題に出会われたのは、今から7年位前のことで、受講した研修の中で、学校に通う性的マイノリティの多くの児童・生徒が「悩みに潰されそうになり、自殺を考えた」とアンケートに答えているのを知り、大変衝撃を受けられたそうだ。その直後、後輩の男性教諭からゲイであることをカミングアウトされ、やはり彼も若い頃自殺を考えたと語った。福嶋先生は、自分の無知と、教育現場で性的マイノリティをサポートする必要を痛感されたそうだ。

 福嶋先生は、すぐに、教職員組合の活動を共にしている教諭仲間と勉強会を精力的に開き、性や性的マイノリティを正しく知ろうとし、教育現場でどのように当事者や当事者ではない児童・生徒をサポートしていけばよいか、話合いを重ねられたそうだ。2010年には、解りやすい「教職員のためのセクシャル・マイノリティサポートブック」を発行され、教職員に配布された。

 福嶋先生が小学2年生のクラスで性的マイノリティのサポートを実践されている授業( NHKのハートネットTVで放映)の録画も見せていただいた。録画の中で、福嶋先生は、「タンタンタンゴはパパ2人」という絵本を教材にして、子供たちに絵本を読み聞かせ、その感想を聞いておられた。その絵本は、アメリカの大都市にある動物園で、いつも一緒にいる2羽のオスのペンギンが、飼育員から放棄されていた卵を与えられ、交代で卵を温め孵化させ、協力して赤ちゃんペンギンにエサを与え、親子になった3羽が仲良く暮らしているという実話を絵本にしたものである。絵本の感想の中には、「僕もパパが2人いたらいいな。」というものもあり、ほほえましかった。同じ町立の中学校でもサポート授業が行われたが、中学生の感想も肯定的な内容が多かったそうだ。

 小学校低学年から、教育の中で、性的マイノリティのことを伝え、当事者には「あなたらしく生きていいんだよ。」というメッセージを発信し続けることがいかに大切かを痛感した。福嶋先生のような取り組みはまだ全国では少なく、宝塚大学の日高先生の調査では、調査対象の約80%の教諭は授業などに性的マイノリティに関する内容を取り入れたことがないと回答しているとのこと。理由は、自分自身が理解できていない、必要を感じない、教科書に書いていない等。

 そうした状況の中で、福嶋先生を突き動かしたものは、若い頃からのマイノリティに関する想像力・教諭としての熱意と誠意・組合活動の仲間との連帯感であると思う。福嶋先生のような教諭がひとりでも多く増えていってほしいと願ってやまない。そうすれば、この社会はもっと生きやすくなるだろう。
(H,N)

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福岡ミーティング(1月)を行いました。

2014年02月11日 | Weblog
2014年1月19日福岡ミーティング

福岡市男女共同参画センター「アミカス」にて。
参加者30名(うち初参加の方15名)でした。
3か月ぶりの交流会、午前中は藤見里紗先生による性教育授業。先生が女子大勤務中にされていた性教育の授業を体験させていただきました。
男らしく・女らしくというようなジェンダーバイアスと戦争の時代の関係や、ホモフォビアにも高齢者の性・障がい者の性などへの否定的な感じ方にもリプロダクティブバイアスが関わっていることなど、セクシュアルマイノリティをいろいろな角度から眺めるヒントを学びました。

午後の交流会では、簡単な自己紹介のあとグループでフリートーク。個人のライフヒストリー・社会制度への意見・教育への希望などさまざまなことが話題になりました。自己紹介の時に福岡ミーティング1回目から参加してくださっている当事者さんが、「『つなぐ会』に参加した日は私の第2の誕生日」と発言されました。そのお気持ちを文章で寄せてくださいましたので掲載させていただきます。

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2011年7月、「LGBTの家族と友人をつなぐ会」福岡での第一回ミーティング。

これまで生きてきて初めて自分自身のことを自分の口から話し、この時から自分探しが始まりました。

中学時代のぼんやりとした違和感から始まり、周りの恋愛話も上の空。
世間一般の流れに沿って結婚するのが当たり前の時代、結婚の義務として子供をもうけ、必死で子育てしてきました。
その間は自分のぼんやりとした違和感なんか考える暇がなかったです。
子育てが一段落した時、やっと自分に向き合える時間が出来ました。
その頃に我が家にもパソコンが導入され、ネットでの違和感探しが始まりました。
たくさんの検索を行いましたが、ぼんやりとした違和感が解消されることはありませんでした。
明確にこれだと分かるものに出会えなかったのです。

パソコンが導入されて十数年経っても相変わらず違和感は拭えず、周りにはストレートな夫婦や友達がいて、この違和感は一体何なんだろうと頭がグルグルになっていました。
そして2011年7月、その日がやってきたのです。
新聞に掲載されている記事を見て一週間悩み、ようやく電話でミーティング参加を申し込みました。
その時の自己紹介でこれまでの自分の違和感や思いを一気に話しました。
とにかく自分が何者であるのか知りたかったのです。

つなぐ会に参加して、実際に当事者の方やサポートされている方々にお会いして、自分が知らなかったセクマイに関する言葉をたくさん知りました。
それから新たな自分探しが始まり、一年後の2012年7月ミーティングの時にやっと自分が何者であるのかをお話しすることが出来ました。
その時にはぼんやりとした違和感は無くなっていて、喉に詰まっているものがストンと落ちたように、すっきりと気持ちは晴れやかになっていました。
これが自分なんだと自信を持った自分がそこにいました。
今の自分は本当の自分と言えます。
若かりし頃に本当の自分を知っていたならば、今の生活とは180度違っていたと思います。
やり直しが出来るのならば、本当の自分で人生をやり直したいです。

ターニングポイントである2011年7月、新たな自分が生まれた時。
つなぐ会と出会い自分探しが出来たことで、これからの人生をどう生きて行くべきかを考えるようになりました。
そして、もっとたくさんの人達に知ってほしい、そう思います。

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第61回神戸ミーティングを行いました。

2014年02月11日 | Weblog
第61回神戸ミーティングの報告です。

平成26年1月19日(日)、今年初めてのミーティングを行いました。初めてといえば、神戸で初めての「親だけの会」を実施しました。当日の神戸は早朝から雪がちらついて大変寒い日でしたが、遠くは関東の方からも参加していただき、またご夫婦で参加された方もあり、全員で9名の参加者となりました。

午後1時30分から3時間あまりでしたが、思ったよりもすぐに時間がたってしまいました。それほど皆さん熱心にお話しされたと思います。

参加された方の子どもさんたちが、20歳前後であったことから思春期の問題、特に性に関することが話題にあがりました。これは親といえど根掘り葉掘り子どもに聞くこともできず、またどのように対応していけばよいのかも分からない難しい問題だと思います。特にセクシャルマイノリティゆえに余計気にかかることもあるようで、親としてはやはり一番心配するところです。

また、子どもの示すいろいろなこと、例えば引きこもりやうつ的な状態、攻撃的な言動などへどう対応したらよいか、また子どもの将来がどうなっていくのだろうかという不安など普段大変気になるものの、なかなか人に話したり相談することのできないことをたくさんお話しされました。それを同じような経験をされている他のかたが共感しながら聞いておられました。またそのなかで自分の経験をお話しされたり、同じ立場でないとできないようなアドバイスをしておられました。

このように、話題は結構重たく、すぐに解決のつくようなことではありませんでしたが、親たちが普段気がかりに思っていることがそのまま素直にでてきたように思います。またこのことから、共通の立場で共通する悩みをお互いに話し合える場が重要であるとも感じられました。
 
今後も時々親だけの会をひらきたいと思うミーティングとなりました。

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