LGBTの家族と友人をつなぐ会ブログ

レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの家族や友人による会のブログです。

8月東京ミーティングの報告

2020年08月10日 | Weblog

 東京のコロナ感染者数が日ごとに増していく8月2日(日)、ミーティングを開催しました。

 今年はオリンピックイヤーどころか日本中コロナに席巻され、イベントはことごとく中止、あるいはリモート開催に切り替え。けれども、家族の会はリモートでは難しいし、当事者以上に親は孤立気味なのでリアルに会って話したいとの声もあり、開催を決めました。感染者数が500に達しようかという時期の為、参加予約数の半数がキャンセル。けれども親御さん、当事者の方、allyの方、とバリエーションに富む集いとなりました。

 この数か月のコロナ旋風の中出現したマスク警察にみられる様に、日本の社会は相変わらず同調圧力が強い。その一致団結力が日本の強みでもあっただろうと思いますが、その中で黙って耐えてきたのが各マイノリティの方々でしょう。その中でもセクシュアルマイノリティは親とも異なるマイノリティのため、長年、誰にも言えず、自分すら偽って暮らしてきた方が多いと思います。それが近年のセクシュアルマイノリティの可視化に伴いカミングアウトする人たちが増えてきました。若者は彼らに対して受容的ですが、画一的な教育を受けてきた親世代はなかなかそうはいきません。特に我が子となれば尚更。それは、この国の同調圧力を身に染みて感じながら生きてきたからに他なりません。マスク警察の有り様に、今更ながら生きづらさを覚える人も多いことでしょう。

 つなぐ会に出向く親は「理解しよう」と思う親です。が、この社会の荒波の中で可愛い我が子がセクシュアルマイノリティとして生きていけるのか不安に思うのはさもありなん。彼らのロールモデルが水商売か芸能界にしかいないと思い込んでいるからです。いえいえ、現実には彼らはあらゆる場所に存在しており、埋もれて暮らしているだけですが。

 先輩の親曰く、親が心配するほど自立の道は遠のくし、親が支援姿勢をとれば子どもは己の道を突き進む。頼もしい限りだ、と。

 確かに社会の態勢はいまだ旧世代が握っているので、厳しい。けれども、確実に次の世代も育っていて理解者は数年前より格段に増えています。この波を進める為に、親世代は我が子を受け入れるのは勿論、子どもが生きていく社会の地ならしをせねばと思います。幼少児であれ青少年であれ、社会人であれ、どの局面であっても受容され安心・安全な社会が今、求められています。親が我が子を理解するに留まらず、子どもたちが生きていく社会が変わるよう働きかけていく力が必要でしょう。カミングアウトを受けた親同士つながり声を上げていきたい。彼らが再び同調圧力の波に巻き込まれてしまわないように。

 今回もシニア世代の親御さんが久しぶりに顔を見せて下さいました。最初に訪れた時よりも晴れやかな表情で。親子の絆はあるにも関わらず、世間体や常識という枠組みにとらわれて、我が子の有り様を容認するのはなかなか難しい。その苦悩を、身の回りにいる人たちに世間話のようには語れません。でも、つなぐ会なら言いたい放題です。皆、そんな時を乗り越えてきた親達だから✌ 

皆さん、また、お会いしましょう❣                    M


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