LGBTの家族と友人をつなぐ会ブログ

レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの家族や友人による会のブログです。

神戸新聞の記事から

2006年08月05日 | Weblog
第3回のミーティングに来てくださった神戸新聞の記者さんが、7月31日付の朝刊にこの会の記事を載せてくださいました。奇しくもこの日の朝刊のトップ記事は、5月に話題になった兵庫県の小2の性同一性障害の子どもが、県外に住む別の小4の性同一性障害の子どもと,保護者と共に対面していた、というものでした。紙面上でのつながりはなかったものの、『性は個性、多様性知って』という見出しの記事はきっと多くの人の関心を引いたのではないでしょうか。このような報道が全国各地で見られるようになっていくことで、社会の認識が少しずつ変わっていくのだろうなと思います。記者さん、ありがとうございました。これからも、社会が正しい認識をもてるような誠意ある報道をよろしくお願いいたします。

この子どもたちの記事を読んで驚いたことがあります。「同じような子どもがいるとは知らなかったし、そんな子が生きていること自体、感動した」と小2の子どものお母様は話されたそうです。ここまで小さい子ではなかったにしろ、性同一性障害についてはここ数年話題に上っていたし、政治の場でも法案として扱われていたにもかかわらず、いまだに正しい認識がなされていないということです。自分の身に起きなければ人は関心を持たないものなんだなということがよくわかります。私もそうでしたから・・。

二人とも当初は教育委員会に報告も入っていなかった。小4の子の場合は学校内だけで処理されており、名簿上は男子扱い。名前を呼ぶ時はその子だけ「さん」付けで呼んでいる。プライバシーへの配慮もあって外には出にくい問題であり、保護者が情報交換する窓口がないのが実情、と書かれてありました。しかしこれは性同一性障害だけの問題ではなく、性的指向についても同じことが言えます。一日も早く性についての正しい知識を持つことが必要です。教育が取り上げるべきです。その場、その場の問題を行政が解決しているだけでは、いつまでたっても他人の問題であり、いじめやいやがらせは後を絶たず、また自己肯定できずに自殺する場合などもあり、未来ある若者を大切に育てる土壌など日本には存在していないことになります。

小4の子どものお母様から、別れた後「あまり頑張りすぎないで」というメールが入ったそうです。記事は「同じ子を持つ母の言葉は、張り詰めた心に優しく染み渡った」と締めくくられていましたが、これは「つなぐ会」のミーティングがある度に参加者が感じていることでもあります。

統計もなく、孤立している「性」にまつわる問題は、実はかなりの数に上ることでしょう。当事者をはじめ、親、教育関係者、行政、みんなが早くつながって、本当の人間を知る教育を始めたいものです。
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