LGBTの家族と友人をつなぐ会ブログ

レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの家族や友人による会のブログです。

12月東京ミーティングの報告

2023年12月10日 | Weblog

 今年最後の交流会。参加12名中親御さんは7名。当事者の世代は中学生から30代、親御さんの世代も幅広く、教育問題から就職問題、ジェンダークリニックの選び方までテーマも拡がりました。Allyの参加もあり、一歩引いた視点からの意見に親御さんの既存の価値観も揺さぶられたようでした。

 LGBTQ+の報道も増え認知度も高まり、ニュースとして聞く分には受け入れられるけれども、我が子が⁉となると感情がついていかないという親御さんは多いです。ニュースは他人事、現実は自分事の差ですね。自分事になって初めて真剣にSexual minorityについて考える。ここで理解しようとするか、思考停止に陥るか、境目に立ちます。LGBTQ+とは何か理解しなければ、我が子の気持ちも語る言葉も判りえません。親の既成概念では理解できない事柄です。

 カミングアウトを受けてその場で立ち止まってしまう親が多いですが、「他の親はどう思うんだろう」、とつなぐ会に足を運ぶ親は、交流会の2時間で表情が一変します。仲間を見つけ、我が子には聞けなかった当事者の思いを聴き、先輩の親からジェンダークリニックや社会状況の変容について教えられ、Sexualityの問題を抱える子供の将来が決して暗闇ではないと知ることで不安が軽減するのでしょう。ここからSexuality理解を進め、子どもに寄り添ってサポートしていけば、子どもも安心して自分の道を切り開いていくと思います。

 

 就活世代の子どもを持つ親の心配は就職に尽きます。就活の性別欄で足止めを食らい、面接でジェンダーロールの洗礼を受け、就職できたとしても内部の人間関係に悩まされ、アウティング不安に苛まれる。当事者のストレスは半端じゃありません。日本社会は9割が中小企業、LGBT+理解と取り組みの評価指標を顕すPRIDE指標を得ているのはほぼ大企業です。この流れが大企業からすそ野を広げていくのに何年かかるでしょうか。数年もかかっていたら日本は世界から完全に後れを取ってしまいます。

 ほとんどの親が中小企業で働いており旧態依然とした職場環境しか知りません。Sexual minorityの居心地の悪さを想像できるので心配するのです。そんな家族の思いを受け止めて、社内の支援や環境づくりに一層励みたいと仰ったAllyの方の言葉が心強かったです。就活生や働く社員だけでなく、彼らの背後にいる家族も安心できるように、企業側もPRIDE指標の中身をどんどん社会に発信してほしいものです。 Allyにはそのような役割が期待されていると思った交流会でした。                            M

 

 

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