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夢の羅列<山ポテト>

2015-11-27 20:53:15 | Dreams
夢の羅列<山ポテト>

私は夢の中で、
二人のピアニストの相剋の狭間にいた。

一方は若く、また一方は少し年配で、
私は二人の女性の意識や感覚の間に第三者として存在していた。

ついに台頭してきた若いピアニストが力を見せる日がやってきた。

若いピアニストはフェスティバルでその技量を遺憾なく発揮した。

しかしそれを見つめていた年配のピアニストは言った。

「あそこでなぜ山ポテトを演らないのか。
私なら必ずあの箇所に山ポテトを配置する。
山ポテトを盛り込まなかった演奏は平坦で安易な道である」

これを読んでいる僅かな読者はきっと<山ポテト>を知らないと思う。
私も、知らない。
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ケケケ

2015-11-25 21:10:30 | Diary
今日は寒いからか、隣の子はとても静か。

隣といえば、
以前に住んでいた家を思い出した。

隣にわりと年配の夫婦が住んでいて、
その奥さんが夜になるとよく叫ぶのだった。

叫ぶというよりも、絶叫するのだ。
おそらく、
音の感じでおそらくは浴室にこもって奥さんは、
力の限りに絶叫するのだった。

私も最初の頃は「大丈夫かな」とか、
「そういうプレイなのか」とか、
けっこう心配した。しかし、
毎夜毎夜、しまいには日中にまで奥さんはがんばるから、
私も慣れて、そのうち、まったく気にならなくなった。
むしろ、
絶叫が聞こえないと逆に
「今夜はどうしたのかな」と心配になった。

毎夜、長い時は数時間、絶叫タイムがあるのだが、
ところが、何か機嫌の良い時もあるらしく、
そんな夜には奥さんは、
ケケケケケ、ケケケケケと笑うのだった。

「ああ、今日は奥さん楽しいんだな」
私は奥さんのそんな笑い声を聞いて、
とても幸せな気分になったものだった。

話は変わって、
今、コンゴのキブというコーヒーを飲んでいるが、
これは単種なのに、驚くべきバランスの良さがあることに驚いている。

香りにはあまり特徴がないのだが、
あとから追いかけてくる酸味が上品で、
なおかつ、甘みもコクも十分にある。


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日常

2015-11-23 18:53:10 | Diary
となりの家の子供、3才くらいの女の子だが、
今日は機嫌が良いらしく、何か遊んでいる声が窓越しに聞こえる。

この子は日によって荒ぶっている時など、
お母さんにも怯まずに挑戦的な言葉を投げつけることがあって、
なかなか微笑ましい。

などと、ダークローストのコーヒーを薄めに
マグいっぱいに淹れたのを飲みながら書いている。

これから少し降るかな。
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コーヒー豆

2015-11-19 19:11:49 | Diary
注文したのを忘れていたが、
コーヒー豆が夕方に届いた。

ブレンドではなく、
シングルが3種類。

内訳は、
南米が2種に、
アフリカが1種。

これらに限らず、
ブレンドにしても、
これから淹れるコーヒーは、
どのようにして淹れようか、と、
淹れる前に悩んだり、考えたり、
ふと気がつくと、
2時間くらい経っている時があって、
困る。

それで慌てて、
テキトウに、
ペーパードリップで、
じゃーっと淹れたりすると、
これがまたやけに美味かったりして、
困る。
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天気

2015-11-17 20:35:06 | INFORMATION
先週くらいに、
「ここしばらくの雨が、
秋と冬の境になる」
などと予報士が言っていたと記憶しているのだが、
一向に冬は来ない。
むしろ暑い。

今も雨だが、
やけに暑い。

毎日エサをやっている猫たちも、
雨だからか、庭に姿を見せない。

それにしても、
あの猫たち、
最近、すっかり丸くなってきた。

かれこれ8ヶ月もたっぷり食わせてるからね。
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夜のインターフォン

2015-11-14 20:19:56 | Diary
すっかり暗くなってから、
小さな用事があって、
郵便局の先の細い路地を歩いていると、
どこかの家のインターフォンから声が聞こえてきた。

道に面したドアの横の壁にあるインターフォンから
お母さんの声がするのだ。

お母さんといっても、
私のお母さんではない。
知らないお母さんだ。
たぶん、お母さんだ。

つまりインターフォンが壊れているのだろう。
近くには私の他に誰もいないし。

お母さんは家の中で電話中の様子で、
その声がインターフォンからもれなく外へ中継されているのだ。

少し面白いね。

けっこう長く生きているが、
こんなことは初めてだ。

暗いし、立ち止まって聴いていると、
どうやら、

斎藤さんにお酒を持って行ったが、
種類を間違えたらしい。
大丈夫だろうか。と電話の向こうに相談している。

この故障には、誰か「親切な人」がいなければ、
なかなか気が付かないかもしれない。
家族が中と外に同時にいないと異変がわからないからだ。

私がその「親切な人」になるわけもないし。

私は小さな親切よりも「面白い」を取る方だ。
この場合の「面白い」は、
私にとっての「面白い」ではなく、
人類にとっての「面白い」であって、
本来は閉鎖された各家の内情が、
インターフォンによって「筒抜け」になるという…、
いや、そうじゃないな。

暗く、人気のない道で、
インターフォンから「お母さん」の困ってはいるが明るい声が
放送されている。というシュールな感じが面白いのか。
なんか、家がしゃべりだしたみたいで、私は好きだ。

そういえば以前、
やはり歩いていた時に目に止まったインターフォンに、
「このインターフォンは不良です」と紙が貼ってあったのも、
ちょっと面白かったな。

外は雨。
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仮眠ソング

2015-11-13 20:00:22 | Diary
夕方には少し前、
あまりの眠気にしばしの仮眠をとっていると、
開いた窓から歌声が聞こえてきた。

ヘタくそな歌。
デカイ声。
声からすると、低学年の女の子が二人か。

今日は気分がいいのか、
二人で歌いながら帰ってきたらしい。

どこの子たちかはわからないが、
こんな目の覚め方はハッピーだ。
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なんの特徴もないコーヒーの豆

2015-11-12 22:31:04 | Diary
コーヒーの資料を読んでいたら、
ある豆の銘柄について、
「味になんの特徴もなく、風味は弱く、色も悪く、軽い」
などと、まるで斬って捨てるような説明があった。

「形容」というオブラートにも包まれず、
救いようのない説明書き序文であったが、
しかし、そのあとにこう続いた。

味になんの特徴もなく、風味は弱く、色も悪く、軽い。
しかし、このような豆をブレンドに混ぜると、
じつに円やかなコクのあるコーヒーになる可能性がある。

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夢の羅列<裏新宿>

2015-11-08 19:04:07 | Dreams
夢の羅列<裏新宿>

夢の中で、
私は電車に乗っていた。

通勤とか所用とかではなく、
知り合いが何人も一緒に乗っていたようだから、
何か行楽の帰り途という感じであった。

窓の外を流れる景色にだんだんとビルが増えてきた。
こうなると、あっと言う間に新宿に到着するだろう。

ところが終点間近になって電車の走り方がぎこちないのだ。

ぐっとスピードを上げたり、急にブレーキをかけたり。
まるで車の居眠り運転のような気配であった。

私は3号車の右側窓際、進行方向に座っていたから、
ちょうど右カーブの時に先に曲がってゆく1号車の運転手が見えた。

実際なら見えないだろうが、
夢の中だから、はっきりと横顔が見えた。

目がトローンとしていた。

あれはマズイなあ、と私が思っていると、
電車はなんと道路に出た。

出たといっても、これは既定路線らしく、
最近は、
いや、夢の中での最近の事情では、このようなこともあるらしい。

たぶんこれは京王線なのではないか。
代々木手前あたりで道路に出た我らが電車は、
細い商店街を遠慮しないで走ってゆく。

裏新宿などと題名を書いたが、
そんな呼び名はないと思う。
まあ、なんとなく、だ。
新宿も広いしね。

前方が少し渋滞していた。
最後列に古いスカイラインが停まっている。
しかし電車は速度を落とさない。

「おいおい」と私が口にした途端、
ギューっと電車は急ブレーキをかけて、ギリギリで止まった。
危ねえなぁ。
無事に着けるのかな。

私の心配をよそに電車はまた商店街を走ってゆく。

こんなとこ、あったかな。
最近、新宿も様変わりが激しく、
渋谷もそうだが、
もう、ほんの少し行かないだけで、地下などは迷うほどに
変わってしまう。

そんな感慨に耽っている私の乗った電車は
これからなぜか、なぜか踏切を渡ろうというのだ。
これがこの夢のクライマックスである。
前方に見える踏切はいわゆる盛り土凸状になっていて、
この長い電車が上って、そして下るというのだ。

と私が考えている間に、電車は一気に躊躇なく
「びよーん」とジャンプした。
踏切で正に踏み切ったわけだ。
そしてまるでスローモーションのように滞空した。
裏新宿の町並みを上から見渡すこの臨場感。
このリアルさはもう夢じゃないな。

それにしても昨日今日に出来た町の雰囲気ではない。
明大前あたりがこんな感じではなかったか。

見下ろす着地点はもちろん商店街なのだが、
ちょうどうまく人がいなくなっている。
すぅっと落ちる背中が寒いような感覚とともに放物線を描いて
電車は道なりにソフトにスムーズにテンダネスにランディングした。
着地の瞬間、少し開いた窓から焼き鳥の匂いがした。

あのトロ目の運転手、なかなかやるじゃないか。
まあ公的交通手段だから、ムラがあっては困るのだが。
フフフ、それにしても何事もうまくいくじゃないか。
Everything's gonna be alright!






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夢の羅列<結論の早いA>

2015-11-07 19:07:00 | Dreams
夢の羅列<結論の早いA>

夢の中の、
どこか刑務所のような施設に私はいた。

何かトラブルがあって、私は刑務官に説明を求められた。
そこに知り合いAが来て、
―知り合いといってもいわゆるムショ仲間のようだが、
彼がそばに来て、刑務官に「ちょっとこっちへ」と言った。
私と知り合いと刑務官の3人は重そうな鉄の扉の外に出た。

刑務官は、
Aがトラブルに関する情報を私の代わりに話すのだと思ったのだろう。
私もそう思った。
なぜなら、私はトラブルのことをまったく知らなかったから。
ところが、
扉の外に出たらAがいきなり刑務官を刺した。
いや、刺したというよりも斬った、か。
刑務官は呻いて倒れた。

「おいおい」と私は思ったが、
どうせ外に出ているのだからと、私たちは逃げ出した。

現実にはAは知り合いでもなく、ただ私が知っているというだけで、
会ったこともない。

この場合、礼を言うべきか、文句を言うべきかを考えているが、
どうやら秋も終わって、冬になるらしい。

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衝動の人

2015-11-03 19:22:37 | Diary
例えばアールブリュット、
もしくはアウトサイダーアートという中に
「噴き出す衝動」による芸術性は容易に見つけられる。

路線バスばかりをまったく同じ構図で描き続ける人。
トゲトゲ造形を執念深く作る人。
誰に見せるわけでもなく、貧しく孤独な部屋で、
50年以上もかけて1万5千ページにも上る長編小説を挿絵付きで書き続けた人。

彼ら彼女らは「イメージへの衝動」によって描き作るため、
そこに「私は今、何を描き作るか」という思考が介在せず、よって、
その作品はあまりにも鮮烈だ。

鮮烈さを表現しようとした作品と、
内なるイメージをただ顕した作品の結果的な鮮烈さとでは、
やはり違いが感じられ、
その違いは「どちらが良い」ということではなく、
その違いを感じることがアートの面白さのひとつではないか。

ギーガーを「衝動の人」と仮定したのは、
「絞り出す人」と「噴き出す人」を対比させたかったわけで、
もちろん彼が本当に衝動の人かどうかはよくわからない。

蛇足になるが、
もしもギーガーが自分の子供だったとして、
彼が6歳くらいで、
エイリアンの原画のような絵を執拗に描き続けたら
親として、どう思うだろうか。
巨大昆虫の解剖図のような絵を延々と部屋中に描かれたとしたら。
また例えば、食事に出た肉の骨ばかりを集めては
「骨オブジェ」を次々に完成させたら。

才能あるな。と思うか。
気味が悪い。と思うか。

私なら才能を認めつつも、
はっきり言って気味が悪いと感じるだろう。
その才能をそっちじゃない方へ向かわせようと
「ほら、空を見てごらん。もっと世界はポジティブなんだよ」
などとアホなことを言うかもしれない。

例えば幼稚園なんかのお絵描きの時間にあんな絵を毎日描いたら、
親、先生、保護者たち、さてどういう展開になるだろうか。

そこがアートの難しいところでもある。
そして「衝動」というエネルギーについて考える点でもある。

一応、終。
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イメージへの衝動

2015-11-01 18:46:22 | Diary
H.R.ギーガーを衝動的なアーティストであると仮定すると、
彼の人物像を以下のように想像できる。

  とにかく<それ>しか頭になく、
  <それ>に囚われたまま、
  何を描いても<それ>ばかりが筆の跡に残る。
  描いても描いても飽きることなく<それ>を追求し、
  <それ>については一切妥協しない。

映画エイリアンのプロデューサーはギーガーを、
「彼は異常だ」として、数日で解雇したという。
ところがギーガーの人柄ではなく才能の必要性をあらためて感じ、
すぐに映画制作チームへの復職を求め、ギーガーは復帰した。

若くに工業デザインを学んだギーガーが、
なぜそこにバイオを融合させようとしたのか。
彼のバイオグラフィを詳しく知らないため、
その発端が私にはよくわからないが、
彼の残した作品にある陰湿なまでの執拗さと、
建築物などに発展したスケールを見ると、
それはイメージへの衝動と呼んでも差し支えないのではないか。
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