夢の羅列<山ポテト>
私は夢の中で、
二人のピアニストの相剋の狭間にいた。
一方は若く、また一方は少し年配で、
私は二人の女性の意識や感覚の間に第三者として存在していた。
ついに台頭してきた若いピアニストが力を見せる日がやってきた。
若いピアニストはフェスティバルでその技量を遺憾なく発揮した。
しかしそれを見つめていた年配のピアニストは言った。
「あそこでなぜ山ポテトを演らないのか。
私なら必ずあの箇所に山ポテトを配置する。
山ポテトを盛り込まなかった演奏は平坦で安易な道である」
これを読んでいる僅かな読者はきっと<山ポテト>を知らないと思う。
私も、知らない。
私は夢の中で、
二人のピアニストの相剋の狭間にいた。
一方は若く、また一方は少し年配で、
私は二人の女性の意識や感覚の間に第三者として存在していた。
ついに台頭してきた若いピアニストが力を見せる日がやってきた。
若いピアニストはフェスティバルでその技量を遺憾なく発揮した。
しかしそれを見つめていた年配のピアニストは言った。
「あそこでなぜ山ポテトを演らないのか。
私なら必ずあの箇所に山ポテトを配置する。
山ポテトを盛り込まなかった演奏は平坦で安易な道である」
これを読んでいる僅かな読者はきっと<山ポテト>を知らないと思う。
私も、知らない。