カウンセリングルーム 横手(三鷹)しゃべりば

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八戸・十和田湖カウンセリング・ワークショップ

2009年10月02日 10時56分43秒 | 八戸ワークショップ
                
八戸カウンセリングセンター
理事長 八代泰光

八戸・十和田湖カウンセリング・ワークショップご案内
 
日中の暖かさとはハッキリ変わる朝夕の涼しさが、もうすっかり秋の訪れを伝えてきております。皆様にはお変わりなく、ますますご健勝のこととお喜び申し上げます。
さて、当センター恒例となっている初冬・十和田湖ワークショップを、今年も開催することになりました。
先日行なわれた総選挙では、猛烈な逆風が吹き荒れました。国民の安寧という不易をないがしろにした政治は、流行せざるを得ませんでした。それはそれとして、私たちは己の足元をしっかり見つめ、学習に励みたいと思います。
最近の学習の教材やテーマとして取り上げられるのは、「バキュウム」「虚は心斎なり」「そっくりさん」「天地イコール自己」等々で、いろいろな体験談や説明はあるものの、その具体を掴むことは困難を極めているのが実態です。カウンセリングは「自得の道」ということであるならば、それも然りということでしょう。このワークショップでの自由、自発の体験学習が本来の己の有り様への一歩となり、二歩となるよう心から願っております。



1.会 期   平成21年11月6日(金)14時 ~ 8日(日)12時

2.会 場   青森県 国立公園十和田湖畔 休屋
       十和田湖グランドホテル ℡0176-75-2121
3.会 費   24,000円(研修・宿泊・茶菓子代等)

4.定 員   20名

5.世話人  橋 悦子  三鷹しゃべりば主催
       村井 武治  八戸カウンセリング・センター
       溝口 隆造  八戸カウンセリング・センター

6. 申込〆切  平成21年10月25日(日)

7.申 込 先 〒031-0802 青森県八戸市小中野4丁目2-13八戸カウンセリング・センター事務局 溝口隆造TEL&FAX:0178-24-1492できるだけFAXか郵送でお申込み下さい。

8.交  通 ●JR青森駅発のバス・JR三沢駅発のバスがあります。●十和田電鉄・十和田駅発のバスがあります。●車で行く方の空席があれば相乗りできます。事務局にお問い合わせください

9.備  考 会場は十和田八幡平国立公園の中心地・十和田湖畔にあり、最近温泉も沸き出ております。自然の中の静かな環境に身を委ね、我が身を開放し、温泉で汗と共に、汚れ、疲れ、心の捕われ等を流し、豊かな感情を取り戻し、自然と人間共々に交感し、成長への糧となるよう念じております






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十和田湖ワークによせて

2008年11月08日 21時54分16秒 | 八戸ワークショップ
八戸カウンセリングセンター主催
平成20年11月1日~3日

8年目にして、初めて観た奥入瀬の紅葉。
いつもの年ですとワークは11月末に行っていたので、そこでは紅葉が終わった後の赤や黄色の葉っぱの上にうっすらと初雪が積もっていて、十和田全体が白黒の静寂の世界をかもし出していました。それはそれは見事で、紅葉、紅葉ってみんな騒ぐけど、人のいなくなった十和田こそステキ~って、たくさんの人たちに自慢していたのです、今までの7年間は。
それがたまたま今年の開催は11月初め、そのおかげで、しかも紅葉前線が遅れていたおかげもあってか、紅葉真っ只中の十和田を初めて観てしまったのです。
その見事なことといったら錦絵巻さながら、赤や黄色やオレンジや緑などの色とりどりの豪華絢爛さだけでも満足なのに、十和田湖までずうっと続く川の流れを横目で見ながら、時々現れる、岩の間の滝しぶきもあったりで・・・
もちろん今までの奥入瀬でも十分にすごくって、見事で、こんな世界もあったのねって唸ってもいたのですが、現実にあの紅葉を観てしまうと私は、性懲りもなくこちらの方がもっとすごい!などという言葉を平気で口に出してしまったのです。
現実に見るのと、頭の中で想像していたのとでは大違い。
来年になって、やっぱり白黒の世界がいいねぇなどと言い出すかは来年に任せるとして、
目の前で見てしまうと、ただ見ているだけの今の私がそれを感じて、すごいねぇ!と言ってしまったようです。

そういえば、最近“観る”の“観”の字に執着の私は、そのあと、こんなことに思いを巡らしていました。“見る”とか“聞く”とか“感じる”とかは今のことだし、目の前に相手(物)があってできることなのだろうなあと。
ほっとくとたちまちのうちに自身の思いや考え(つまりは過去)、興味の方に流れていく私。それはそれで仕様がないし、私だけでもなく現代人なら誰もが、むしろ、そちらの方が当たり前になってしまっていることなのでしょうが・・・
それをわかった上でひとまずどこかに預けておいて、なんとか、人の話に耳を傾けていくと聞こえてくる何か、目に映ってくる、飛び込んでくる何か、さらには心に響いてくる、心まで届く何か。この何かに敏感に反応できたなら、もう少し人に寄り添うことができるのではないでしょうか?
そして聞こえてくる・見えてくる・響いてくるという反応や知覚ができたところで、そこから“何か”に対して言葉となったものを口に出してみる、あるいは口に出さないでそのまま持っておくかは瞬時の判断なのでしょうが、こういうことをすべて含めての“観”の字なのではと、私なりの理解がやって来ました。
友田先生が亡くなられた今となっては、先生に尋ねることもできなくなりましたが、何ヶ月か温めていた“観”の字が今、それができるできないは別として、私なりの納得をみてやっと落ち着きました。もちろん、私なりの理解ですが。

そういえば今回のワークは8回目にして初めて、(何年たったどころで、初めてづくしが多いのです)自分自身のさほどの揺るぎもなく、なんとか穏やかに座っていられたワークでした。
10年ぶり?にご参加のK男さん、あなたが参加して下さったおかげでどんなに多くの方々に気付きが訪れたことか、あなたが3日間、どんな場面でも揺るぎなくあなたのまんまで居て下さったことがどんなに素晴らしいことであったか、今なら本当に感謝の気持ちでいっぱいです。少しでも豪快なスゴイ人に見られるようにとか?あるいは少しでも物知りに見られるようにとか?長いことカウンセリングに関わってきたんだよとか、そういうことを臆することなく、そのまま出していてくれたからこその、今なのです。このような言い方は私の勝手な想像であって、もしかしたらK男さんのお気にめさない表現かもしれませんが。
私はK男さんとの出会いにその存在に、忘れていた何かを思い出しました。出会えたこと、とっても感謝しております。
初めてづくしと言えば、三度目の正直Y世話人の初参加は、大げさかもしれませんが、私にとってこの上なく嬉しいことでした。多くは語られなかったけれど、彼の静かなそれでいてキリリとした姿勢は、きっと参加された方々の心に残ったことでしょう。

八戸カウンセリングセンターの皆様、
物怖じしないではっきりと自分の言いたいことを言う、ことだけが持ち味?のような私をこれまで、よくもまあ8年という長きに渡って、世話人として招いて下さいました。
その懐の大きさというか、いい加減さ(よい加減)というか、そんな八戸の方々のおおらかさとでもいいましょうか、土壌の豊かさにも感謝いたします。そうでなかったら、私のような人間は育たなかったことでしょう。
M世話人、もう~!!引退はないですからね。もう~!!来年も(鬼が笑ったとしても)絶対どこかでお会いできますように。Mさん自らは何ひとつ語らず動かず?、いつでも私を見守り続けて下さったことは、時々世話人としての自分の動きに迷いが生じた時の救いでした。
私は本当にラッキーな人間です。今回はたまたまこの紙面には登場しなかったけれど、いつだってたくさんの参加者に助けられ、守られても来ました。今回もそれを強く感じたワークでした。
ありがとうございました。

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八戸・十和田湖カウンセリング・ワークショップのご案内

2008年10月01日 16時22分29秒 | 八戸ワークショップ
平成20年9月27日
各  位
八戸カウンセリングセンター
理事長 八代泰光

八戸・十和田湖カウンセリング・ワークショップご案内
 
いまだ暑さも残る中、朝夕の涼しさが心地良く、お店に並んでいる果物たちが、しっかりと秋の訪れを告げております。皆様にはお変わりなく、ますますご健勝のこととお喜び申し上げます。
 さて、当センター恒例となっております初冬・十和田湖ワークショップを、今年も開催することになりました。今、世の中の動きは、我欲に溢れた出来事が連日伝えられ、自然はその歯車を狂わせつつあり、本当にこの先どうなるのか、というところです。
 今は亡き友田先生のことば、「生命感覚を頼りに、己の分をシッカリと見定め、己の足で立ちかつ歩くことが、何よりも肝要な緊急時」がますます強い実感を伴った現実として迫って参ります。このワークショプで、そのための体験学習が実り多いものとなりますようにと、心から念じております。



1. 会 期  平成20年11月1日(土)14:00 ~ 3日(日)12:00

2. 会 場  青森県 国立公園十和田湖畔 休屋
          十和田湖グランドホテル ℡0176-75-2121
3. 会 費  24,000円(研修・宿泊・茶菓子代等)

4. 定 員  20名

5. 世話人 橋 悦子  三鷹しゃべりば主催
      山本伊知郎  日本カウンセリング・センター
      村井 武治  八戸カウンセリング・センター

6. 申込〆切  平成20年10月26日(日)

7.申 込 先
〒031-0802 青森県八戸市小中野4丁目2-13
八戸カウンセリング・センター
事務局 溝口隆造TEL&FAX:0178-24-1492
できるだけFAXか郵送でお申込み下さい。

8.交  通
●JR青森駅発のバス・JR三沢駅発のバスがあります。
●十和田電鉄・十和田駅発のバスがあります。
●車で行く方の空席があれば相乗りできます。事務局にお問い合わせください

9.備  考
会場は十和田八幡平国立公園の中心地・十和田湖畔にあり、最近温泉も沸き出ております。自然の中の静かな環境に身を委ね、我が身を開放し、温泉で汗と共に、汚れ、疲れ、心の捕われ等を流し、豊かな感情を取り戻し、自然と人間共々に交感し、成長への糧となるよう念じております。
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十和田湖ワークによせて    平成19年11月30日

2007年11月30日 16時20分12秒 | 八戸ワークショップ
十和田湖ワークによせて
平成19年11月23日~25日
八戸カウンセリングセンタ―主催

今回のワークはいつにも増して、お一人お一人の存在を充分に感じたワークでした。
どなたが語っても私に伝わってきたのは、もちろんお話の内容もさることながら、それを言わずにはいられない、その方の本体そのものでした。
友田流に言えば有機体であり、私が言いますと、その方の存在そのものを感じていました。
その存在にいい悪いなどあるわけもなく、語っている方の、真ん中だけをずうっと感じていました。

そんな今の私が、とても気になっていることがあります。それはたとえ語っている方の話しの内容が否定的であれ、肯定的であれ、語っているご本人が自分自身を受け入れ話しているかどうか否かということです。
この自分自身を受け入れて語る人の話は、きいている私がとても楽なのです。
どうもこちらが安心してしまい、フフ~ンって鼻歌を聞く感じできいているようです。だから時々は、すっとばしてきいてしまった場面もあったかもしれません。でもそれでいて、肝心なことはちゃんと心に響いているのです。
逆に、自分自身を受け入れられず語る人には、こちらが強く反応します。
私自身が緊張してなのか、一言ももらさないようにと姿勢を正して聴いているようです。
聴くという姿勢を、私自身もきちんと意識しているかのようです。
ようはどちらでもよいのでしょうが、自分の聴き方が今のところこうなっているのを、
今回のワークで気付かせて頂きました。

それからもうひとつ、言葉についても話させて下さい。
ワークの最後、「世話人から一言」の場面でも多少はふれたのですが、もういちど文字にしてみたくなりました。
よく『初めに言葉ありき』と申しますが、この言葉の意味するところは置いといて、少なくとも私や、私の仲間たちが行っているカウンセリングは、初めに感じありきとでもいいましょうか。
はらでわかるとか、体で感じるとか、言葉にならない感じとか、もちろん悲しいとか嬉しいとかも含めて・・・・
それらの感じをあるいは気持ちを、なん~とか言葉にしていく。
言葉にした時の多少のズレを感じながらも、それでもあえて言葉にしていく。その感じさえ言葉にできたのなら、言葉は単純な記号なのでいつだって置き換えることができる。
1秒前に言葉にしたことでさえ、その1秒後にもっとピッタリな言葉が見つかれば、すぐ置き換えることができる。それぐらいに言葉は記号であり、大切なのは感じそのもの。
また、その曖昧な感じに少しでも近づきたいからこそ、あえてぎりぎりのところで言葉を使う。所詮は言葉だけど、使うときは、できるだけ感じにあったものを言葉にする。
それさえできたなら、言葉は所詮言葉なので、自由に置き換えてもいい。
なんかそれこそ言葉にしたらややこしくもくどくも、難しくもなったのですが、こんなことをワークの最後になって皆様に伝えたくなっていました。

最後に3、4日前に八代さんからメールを頂いて、その返信でも書いたのですが、それにも少しふれさせて下さい。
ワークの中での、私自身の学習者としての厳しい姿勢だとか、責任感について刺激になったというコメントを頂きました。これはとても嬉しかったのですが、これとて今思い返すと、皆様の存在、7年という月日をかけて少しずつ太くなってきた皆様とのつながりを感じられればこそでした。そうでなかったら、あの場面で自分を律して五分五分のところにいられたかどうか、怪しいものです。
私は友田先生や工藤先生、その他たくさんの名だたる世話人と違って、(ここに名前を出すことさえ失礼でしょうが)経験も知識も、何もかもがまだまだ未熟な世話人です。
ただし、その分、皆様のお力や存在(暖かく見守ってもらえてるような)といっしょにワークをしている感じは強いのです。
みなさんの存在を充分に感じられたからこそ、一人で立つことができたのです。しっかり、自分のところに一人でいられたのです。自分を決して曲げることなく、律することができたのです。最後に、これを伝えなくてはと思いました。

今年もお声をかけて頂き、ありがとうございました。私にとっても誠に実り多い学習の場でした。そんな場を皆様といっしょに作れたこと、今になって嬉しさでいっぱいです。
いくつになっても学習することは楽しい、そして厳しい。それを実感できた三日間でした。

                                 橋悦子
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八戸・十和田湖カウンセリング・ワークショップご案内

2007年11月01日 15時33分10秒 | 八戸ワークショップ
平成19年10月12日
各  位
八戸カウンセリングセンター
理事長 八代泰光

八戸・十和田湖カウンセリング・ワークショップご案内
 
猛暑の夏も去り朝夕めっきり寒さが増し、秋の深まりを感じる候となりましたが、皆々様にはご健勝のこと、お喜び申し上げます。
 当センター恒例の初冬十和田湖ワークショップを今年も開催する事と成りました。
自身の「生命感覚」を十分に機能せしめ其の自立を目指し体験学習の場として参画し、
十二分にご活用下さいます様ご案内申し上げます。



1.会 期  平成19年11月23日(金)14:00 ~ 25日(日)12:00

2.会 場  国立公園十和田湖畔 休屋
      十和田湖グランドホテル ℡0176-75-2121
3.会 費  23,000円

4.定 員  20名

5.世話人 橋悦子 三鷹しゃべりば主催
      村井武治 八戸カウンセリングセンター前代表
      八代泰光 同代表

6. 申込〆切  平成19年11月16日(金)

7.申 込 先  〒031-0802 青森県八戸市小中野4丁目2-13
       八戸カウンセリング・センター事務局 溝口隆造
       TEL&FAX:0178-24-1492
※上記連絡先に電話でお申し込みください。

交  通   ●JR青森・三沢駅発のバス●十和田電鉄・十和田駅発のバス●
       事務局に問い合わせください。クルマで行く方の空席があればお知らせします。
       その他、各々調べてみてください。

備  考   会場は十和田八幡平国立公園の中心地・十和田湖畔にあり、最近温
       泉も出て、自然の中で静かな環境に身を委ね、我が身心を振り返り、温泉で汗と共に汚れ・疲れ・心の捕われ等も流し、豊か
       な感情を取り戻し、自然と人間共々に交感し、成長への糧となることと念じております。
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八戸カウンセリングセンター35周年によせて

2007年03月05日 15時04分53秒 | 八戸ワークショップ
「わからなさ」と「大好き」を頼りに

                            橋悦子

この度は、八戸カウンセリングセンター設立35周年、おめでとうございます。
私はこの喜ばしい記念を機会に、改めて自分とカウンセリングとの関わりについて、振り返ってみたいと思います。
唐突ですが、カウンセリングといえばすぐ私には「わからなさ」あるいは「大好き」という、この二つの言葉が思い浮かびます。他に適切な表現があればそれに変えたいのですが、本当に単純な、この言葉が示すような感じだけをを頼りに、カウンセリングと関わってきた気がして仕様がないのです。
忘れもしない、私が日本カウンセリングセンターに通い始めたのは平成8年の春、工藤先生が青森から上京されてセンターの世話人となられた時のことです。それまで色々な自己啓発のセミナーに興味を引かれ通ってはいたのですが、きちんとした法人組織のカウンセリングセンターに通ったのは、こちらが始めてでした。そして、こちらでの工藤先生との出会いこそが私をそれからのカウンセリング人生に導く、大きな原動力になったのです。あの、先生と入門の時体験した訳のわからない時間があればこそ、探究心(好奇心)旺盛な私はいったいこのわからなさは何?に引かれ、すぐさま入門終了後、誰一人知る人もいない、夏の東北ワークショップに申し込んだのです。もっとも人は知らないけど、土地は知ってるというか、秋田生まれの私にとって、青森出身の先生が世話人で、ワーク(以後ワーク)は宮城県の蔵王という安心感もあったのでしょうが、何よりも、あの時の先生がかもし出してくれた、「わからなさ」に一目惚れしてしまったのです。
 そして、初のワークは東北は蔵王で迎えたのですが、ここでも忘れることのでない大きな出会いが待っていました。それは同室のお二人、谷津さん、そして川村さん親子との出会いです。この時の私は風邪のせいか(工藤先生には知恵熱と言われたような?)39度以上の高熱を出して、ワークにはほとんど出ることができずに、4日間部屋で寝たっきりでした。長いこと一人暮らしの私はそれまで、どんなに熱を出そうが、怪我をしようが他人には甘えられない、自分のことは自分でと言い聞かせて生きてきたのでしょうか、他人におまかせなどということは皆無の生活をしてきました。それなのに知らない土地で、その上初めて会った人たちにも関わらず、甘えなければ乗り切れない状況にいたのです。気がつくと、川村さんが熱いタオルで体を拭いてくれていました。そして、宿の食事を食べることのできない私に、桃を買ってきては皮をむき、食べさせてくれました。その時のつめたい桃の美味しさといったら…….どんな薬よりもありがたい、あったかな桃でした。傍らで、谷津さんが微笑んでいました。私は、初めてそこで母ではない人に甘えるという、体験をしたのです。お二人とは、今では家族以上の心の結びつきがありますが、「大好き」なワークが、お二人の地元、東北は宮城の地から始まったのでした。
 それからさらに一年後の夏、今度は三鷹での出来事です。当時「和仁ワーク」なるものが東京ではあって、たった一度きりではありましたが、我が家が会場となった日のことです。参加された方の中に見るからにいかつい、煮ても焼いても食えそうもない男性がいらして、その人こそが馬場さんでした。なるべく関わりを持ちたくない人、なんでこの人うちに来たんだろう、いったい誰の知り合い?いやだなぁもう~が、その時の彼への第一印象。大好きなワークが大好きでいられなくなるような、心がざわざわする、そんな出会いでした。いくらワークの中とはいえ、この家の主の私がなんでこんな目にあうの、とっとと帰ってよおじさん、と心の中でつぶやいてもいました。それほどに強烈な彼の印象。
なのに彼の一言、「高橋さんは、枝葉のことばかりを言っていて、肝心の幹には何もふれていない」この言葉が私の探究心(好奇心)に火をつけてしまったのです。今となっては当たり前で、もう仲間うちとは話すことすらなくなってしまった「枝葉と幹」ですが、当時はこれを知りたくて知りたくて、その言葉のもつ意味をわかりたくて必死でした。これがわかれば、この感じをきちんとつかんで表現できたなら.....人の話しを聞くことに近づける気がしたのです。正に馬場さんが、初対面なんのその、他人の家なんのその、少しも臆することなく私に向かってくれたお陰なのです。そのうち、乱暴だけどこのおじさんはちゃんと学習してる人、いい加減にカウンセリングに取り組んでる人ではないのだということが感じられて、猛スピードで彼との交流が始まりました。そこからのカウンセリングの学習は彼抜きでは成り立たないほどに、私の身近にはいつだってどっしりと、彼がいました。ありがたい存在です。
 そんな馬場さんとの出会いから月日が流れること5年はたったでしょうか、今でも若き青年、菊田さんとの出会いがかの目白でありました。当時彼は東北の著名な大学を出たばかりの繊細な文学青年、ちょっとうつむき加減で、言葉はいつだって控えめで、あら、いたの!が当時の彼の印象。そんな彼をいたずら気分も手伝って、チクリチクリと突っ込むのが私の小さな楽しみでもありました。しかし、そんな彼の10代の頃から続いていたであろう重いふたが、とっぱられる日がやってきたのです。彼の心に秘めた情熱が、解き放される日がやってきたのです。それは、彼が長い時間をかけて誰よりも真剣にカウンセリングの学習に取り組んだ結果であり、自分の皮を1枚1枚と剥いでいくような、そんな苦しみの中から生まれたものでした。ブログ『泉を聞く』は、そんな彼の心の奥の叫びとして誕生しました。どこから読んでも、何に目を通しても、詩でも写真でも評論でもエッセイでも、「菊田和弘」その人をしっかりと感ぜずにはいられません。毎朝彼のブログに目を通すことが、今では私の日々の楽しみとなりました。カウンセラーという文字は彼にはもう遠くなりましたが、今でも大切な私のカウンセリング仲間です。そして、我が家で行われている「三鷹しゃべりば」というワークの第1回目からの出席者でもあります。
 最後になりました。彼女に出会ったことこそが、私のこれまでのささやかな人生、最大の喜びです。どんな言葉をもっても足らないくらいに、お世話になりました。いつだって生きるお手本でした。彼女と話すと、不思議なくらい体の奥底からエネルギーが沸いてきました。別れた後に、すぐまた会いたくなりました。自分がこのままの自分でいいのだと、心から思えました。何をしても何を読んでも何を見ても、彼女の存在を感じていました。だから東京から彼女が去った後、私にはもう何もなくなった気がして、しばらくボ~っとしていました。自分でやれることなど、何ひとつないような気がしてなりませんでした。この広い東京に一人ぽっちになってしまった、そんな気分でした。それくらいに私には大きな存在であり、わずか4年の間でしたが、大切なものをたくさんもらいました。そんな彼女が沖縄に帰って半年たった頃でしょうか(昨年の秋)、いつも通り、八戸カウンセリングセンター主催の十和田湖ワークがありました。そこで彼女そっくりの23歳の青年に出会いました。彼と話しているうちに、私が東京に一人でいる意味がわかりました。それは、彼女大山さんから一人立ちできた日でもありました。
 私は「大好き」なたくさんの人たちにささえられ、「わからなさ」のままに、昨年まで八戸カウンセリングセンター主催、十和田湖ワークの世話人をさせて頂きました。そこで出会ったすべての方々、こんな私を6年もの間世話人として育ててくれた八戸カウンセリングセンターの皆様の懐の大きさ、そして偶然と呼ぶにはあまりの偶然ですが、前出の方々すべてが八戸ワークに参加頂いたという必然(どうか、こう呼ばせてください)に、心より感謝いたします。誰おひとりかけても今の私はなかったのだと、断言できます。ありがとうございます。そして本当に最後になりましたが、八戸カウンセリングセンターの益々のご発展をお祈りいたします。

 
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十和田湖ワークによせて 平成18年11月

2006年11月30日 15時33分12秒 | 八戸ワークショップ
十和田湖ワークによせて
                                 H18.11/24-26
                           八戸カウンセリングセンター主催

素晴らしいワークでした。
一人一人がそのまんまの自分でいられる。
よく見せようとか、ものわかりのいい人でいようとか、あるいは逆に悪ぶろうとか……..
そんなことはほとんどなく、参加された多くの方が正直に今の自分を語っていました。
それでいて、他人を傷つけることもない…….
ワークが終わった瞬間表現はできないけれど、私の中には何かふわ~っと暖かいものが流れているのを感じてました。

参加されたある方のコメントです。
Fさん“また来年もあそこであのメンバーでやってほしい。……自分の人生これでもやっていくって思えたよ”
Kさん“私が私らしく私のままで私を生かせる場、それが今回のワークだったように思う。
.帰ってからますますその思いが強くなっています。”

私は今回のワークで、たくさんの本物たちに出会いました。み~んなそれぞれに素敵だったけど、この場をかりて23歳の青年にお礼を言いたいです。
“あなたをもっとときはなってください。そうすれば、あなたはもっともっと人の役に立てる方だから…..”
私は決してこの言葉を忘れないでしょう。
「これ以上いったい、私の何を開放するの?もう十分に他人に自分を提供してるじゃない」という所にいた私の傲慢さに、彼は「渇!」をいれてくれました。

あなたの自分をときはなった姿は本当にはんぱじゃなかった。一人の人間の、本当に自己をときはなった話は万人に通じます。万人に感動を与えます。聞いていた誰もがあなたの話しを自分に置き換え、自分の魂の奥深くに行かずにはいられないくらい、本物がその場を流れていました。誰かが泣きじゃくっていました。それくらいに、あなたの存在は本物でした。ありがとう!心から感謝します。あなたが参加したこと、あなたに会えたこと、そして誰よりもいっしょに参加してくれたひとたち、私を今年も呼んでくれた八戸の皆様に感謝します。
あの場はみなさんが作りあげた場です。
ありがとう!
                                 
                                     橋悦子
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八戸ワークに参加して 平成17年11月

2005年11月30日 15時16分44秒 | 八戸ワークショップ
八戸ワークに参加して

 いい旅(他火)になったと、心から思う。食べ物も、温泉も、迎えてくれた人々も、自然も、自由度も、文句のつけようがなかった。
 正直に言うと、僕にとって今回のワークは、「カウンセリング」中心ではなかった。でも、それがよかったのかもしれない。外部から誘われ、内部から行動し、一連の流れに身を任せるように、無駄な力はなく、出会うものに対応していた。だからこそ、充実感や気持ちの明確化が、もたらされたのかもしれない。ふとした衝動に、すっと乗ってみる。その結果が、満足感につながった。そんな経験が、ますます自然への、その一部である自分への信頼に導く。安心できる。
 ワークの最終日、東山魁夷作の「道」が話題になった。そこで僕が思い出したのが、乙女の像を見たこともあってか、高村光太郎の言葉。「僕の前に、道はない。僕の後に、道はできる」。さらに連想したのが、ミヒャエル・エンデの「モモ」に出てくる、道路掃除夫ベッポの言葉。「目の前の一掃きが、大事なんだ」。東京に帰ってきて、改めて感じている。道とは、あらかじめ決められたものではなく、振り返ったとき、ああそうだったのかと気づくものなんだと。
 身近なものから、日々接する人々の間で、できることから、自分を惜しみなく使ってゆきたいと、今、強く感じている。No Where(いつか、どこかで)からNow Here(今、ここで)へ、やっと変身できたのではないだろうか。八戸ワークという、温かい自由なブラックボックスに、自主的に入って、出たことで。

 菊田 和弘
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