餌金日記

金魚と川魚飼いの日常です、

テーブルと椅子と川

2012-03-25 23:50:08 | アート・文化
「アンリ・ル・シダネル展-薔薇と静寂な風景-」に行って来ました。
昔初めて大原美術館に行った時教科書でしか知らなかった名作の数々に感動しましたが、妙に心ひかれる絵が。名前も何もわかりませんでしたが別の展覧会でばったり同じ作者の絵に会いました。もう見るなりわかる感じでした。
川に面したテラスに椅子とテーブル。夕暮れの暗い光でしたがとても暖かい感じでした。次に会ったのは夕暮れの街角、家には薔薇が咲いています。そこで作者の名前を覚えました。印象派の手法なのですが明るい光ではないです。夜明けや黄昏や月明かり、でも妙に懐かしく暖かい。ジブリ映画の「耳をすませば」で雫の書く小説の世界を映像化したところがありますが、その世界がシダネルだなと思いました。光が乱反射してちょっと紫がかっているのが。
残念ながら今回その2枚は来ていませんでしたが、「月明かりのテラス」という作品がありました。これはスターウォーズのエピソード2ね。ロマンティックな感じです。人がいないのに人の気配があります。ちょっと立ちすくんでしまうような光景が好きです。


突き抜けている芸術

2012-03-24 23:39:19 | アート・文化
「Anatomia Metamorphosis 解剖と変容」に行って来ました。アール・ブリュットの展覧会と言われているのですがアウトサイダーアートとどう違うのかはわかりませんでした。展覧会と93分の映画「天空の赤ーアール・ブリュット試論」がセットなのですが、映画を見た時点で疲れて休憩。お昼を食べてから再入場しました。原始的であり直感的であり精緻であり何とも表現しづらい世界です。恐ろしく迫力があることは確か。
うちのじいさんがある日その辺のもので作品を作りはじめるのですが、技術がちゃんとしていないので出来はめためた。でも数がそろうと妙な迫力が湧いてくる…あれもアール・ブリュットとよんでいいのでしょうか。まあ、家族はやめろと止めるアートです。たぶん。


緑って人の名前かな

2012-03-23 23:26:14 | 映画
映画「フラメンコ・フラメンコ」を見て来ました。
ひたすら踊りを見せる映画だと思っていったのですが、ちょっと違う。楽曲を1つ1つ丁寧に紹介していました。もちろん踊りもすごいのですが歌と演奏もすごい。ギターと歌と踊りと。ギタだけかと思ったらピアノの連弾もあったので意外。ピアノだと前衛音楽かジャズのようにも聞こえます。おじさんが3人、机に向かい合って机を叩きながら歌っていたのも楽しい。フラメンコだと「萌える」より「燃える」ね。なんだか熱いです。


段取りがむしろ冥利

2012-03-22 23:56:32 | 本と雑誌
冲方丁「天地明察」読了。
この作品が本屋大賞をとったとき丁度竹本健治さんの「ウロボロスの純正音律」を読んでいたので、竹本さんも渋川春海を扱ったミステリじゃなしに渋川春海本人の話を書いていたら良かったのかもなどと考えましたが、ミステリじゃないのは嫌なのでやっぱりいいやと(なんのこっちゃ。2010.4.29参照)。
その年にハヤブサが帰って来てカプセル公開を見に行った後、大阪市立科学館のプラネタリウムに行きました。すると「天地明察」のミニコーナーがあり、渋川春海の「天文図」がかけてある下に道策との初手天元の棋譜が開いてありました。ひどく受けた覚えが(2010.9.20)。いや渋川春海に受けたのではなく初手天元が「ヒカルの碁」で使われていたので。
ようやく読みました。2年かがりですか。いいですねぇ。おじいちゃん達がいきいきしています。囲碁に星に暦。最強な気がします。


宇宙船が目に刺さる

2012-03-21 23:49:37 | 映画
映画「ヒューゴの不思議な発明」を見て来ました。
予告編を見て「キテレツ大百科」の近代ヨーロッパ版かなと思いましたがちょっと違うかも。父親の作った発明品をヒューゴが完成させるのだと思っていましたが、父親が博物館から持って来ていたのを修理しただけでした。出てくる自動人形が大阪市立科学館にあるロボット「学天則」を思い出しました。「学天則」の方が顔が怖いけど。ロボットの話のようで映画の話だったのね。初期の映画の撮影風景が楽しいです。もっと映画の部分に踏み込んでいてもいいのになと思いました。