エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

島唄

2015年06月11日 | ポエム
デイゴの花が、上野公園で満開になっている。
場所は、西郷像の横である。



そして、このデイゴは「アメリカデイゴ」である。
沖縄や奄美で咲くデイゴの花とは違う。
違うけれど、マメ科である事は間違いないのである。



西郷象の横のデイゴの花だ。
赤く、鮮やかである。



花が大きく開いているし、花が長い。
アメリカデイゴは、鮮明である。
言い換えれば、雑味の無い花である。

デイゴの花と云えば、島唄であろう。



『島唄』 夏川りみ




夏川りみの澄んだ歌声が、心に響く。







「西郷象デイゴの花の目に沁みて」







島唄の意味を記そうと思う。
少し長い。


でいごの花が咲き
風を呼び 嵐が来た
災厄を告げるというでいごの花が咲き(1945.4.1)沖縄本島に米軍が上陸した

でいごが咲き乱れ
風を呼び 嵐が来た
繰りかへす哀しみは 島わたる 波のよう
でいごが咲き乱れる1945.4-6月に、寄せ引く波の様に、殺戮は繰り返された

ウージぬ森で あなたと出会い
ウージぬ下で 千代にさよなら
サトウキビ畑であなたと出会い
(ガマ)鍾乳穴の防空壕で
君が代にいう永久の御代との別れ

島唄よ 風にのり
鳥と共に 海を渡れ
島唄よ 風にのり 
届けておくれ わたしぬ涙
島唄よ 風にのり
死びとの魂(鳥)と共に 海を渡れ
島唄よ 風にのり 
本土に伝えておくれ、沖縄の悲哀を

でいごの花も散り
さざ波がゆれるだけ
ささやかな幸せは うたかたぬ波の花
でいごの花も散る1945.6.23に
戦闘も終わり、宝より大切な命が散り、
生き残っている者もあまりいない
日々の生活(ささやかな幸せ)は、簡単に消え去った

ウージぬ森で うたった友よ
ウージぬ下で 八千代ぬ別れ
サトウキビ畑で謡いあったあの人は
防空壕の中で、戦闘によって死んだ

島唄よ 風に乗り
鳥とともに 海を渡れ
島唄よ 風に乗り
届けておくれ 私の愛を
沖縄の思いよ、風に乗って
魂と共に、海を越えて
(あの人の居るニライ・カナイ=天国へ)
島唄よ 風に乗り
(ニライカナイへ)届けておくれ 私の愛を

海よ
宇宙よ
神よ
いのちよ
このまま永遠に夕凪を
海よ
宇宙よ
神よ(豊穣をもたらす)
いのちよ(何物にも代え難い命という宝よ)
このまま永遠に夕凪(平和)を(祈る)




これが歌われている、沖縄のデイゴである。
花は、上を向いて咲いている。
奄美のデイゴも同じである。

デイゴの花言葉は・・・。
「夢」「活力」「生命力」である。
島唄の意味と合わせ、読み解いて欲しい。



しかしながら、今日はアメリカデイゴである。


     荒 野人


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