エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

デンファレの一輪

2009年12月02日 | 日記
デンファレは、タイからの輸入花である。
タイ国では贅沢に使用される。
仏様の前に。
家庭の飾り付けに。

使い勝手の良い花である。

日本では、切り口に栄養液の入ったパーツを着けて花屋にお目見えしている。





      デンファレに伝える


   小紫の花弁に白からのグラデーションを
   そんなにも
   妖しげに装えるのは
   南の太陽の所産なのだと

   降り注ぎ続ける
   南の太陽に
   焦がされることなく
   保ち続けて
   咲くのは
   鮮やかな色素の生命力であるのか

   デンファレを捧げる乙女の
   祈りは
   誰に通じるのかと

   埃の立ちこめる細い路地裏の
   小窓に
   コーラ瓶に挿(さ)されていた
   一輪に
   その家の
   乙女の真心を見たのだ

   デンファレのささやかでいて
   華やかな雰囲気を
   身に纏(まと)った乙女に捧げよう

   この花の一束を






タイの盆で川に流される灯篭に飾られるデンファレの艶(あで)やかな色彩が蘇ってくるのである。





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                     荒野人


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