エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

季節のたたずまい・・・気配を感じる感度

2011年04月19日 | ポエム
季節の佇(たたず)まいは、感度を研ぎ澄ます事から始まる。
感度の中には、当然「動体視力」の洗練も含まれる。



まるで生け花のようなたたずまいである。
ここに例えば桜吹雪が降りかかったとして、鋭く立ち向かえなければ感度が鈍ったと言わざるを得ないのである。



八重桜の枝には小さな赤い蕾が混在して、美学を完成させる。
八重桜の意図する美は、閉と開の媚であるのだ。






        季節のたたずまい



      季節のたたずまいは
      美と媚が混在した気配である

      気配は時として立ち上がり
      あるいは
      うずくまり
      あるいは揺籃する

      たたずまいは
      感度を高め
      磨き
      尖鋭化させ
      時として突き刺さり
      時として
      切り苛(さいな)む

      季節のたたずまいは
      誰の視点にも
      像を結ぶ
      それに気づくかどうか
      それが問われるのだ

      揺籃があり
      舞いがあり
      静と動とが混在する
      気配である

      季節のたたずまいは
      重層的
      多角的
      に織り混ざって一気に迫ってくる

      気づかなければ
      通り過ぎていく
      無遠慮な
      形而上の意識である






折り重なった桜花の花弁の只中にタンポポが咲いている。
ぼくはこうした佇まいが限りなく好きだ。






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