エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

女神降臨

2013年07月16日 | ポエム
ヨサコイは、弾ける。



神話の時代、女は踊ることで時代を創ったのだ。
その日本神話の最たるものが、天照が隠れた岩戸を開くために踊ったという記述である。



踊るのは、別に女だけではない。
男も踊るのだ。
今も東南アジアに残る男の踊りは、狩猟民族に多い。

自らを鼓舞し、一族郎党を養うための祈願の踊りであるからだ。
種の繁栄が託されるのである。







「よさこいの指の先から汗奔る」







卑弥呼の登場は、その実体化である。
そもそも卑弥呼は巫女であって、統治者では無いからである。



巫女が神事として神楽を奉納する。
神代の時代から引き継がれた行為であって、神聖にして犯すべからざるものである。



巫女鈴を書き鳴らし舞い踊る様は、妖しい。
しかも、神楽は基本的に夕刻から舞われるケースが多い。



神楽を舞う。
神事の舞い。
人の愉悦を誘う舞い。
本能を刺激する煽情的な舞い。



この連綿とした舞の流れがヨサコイであり、土佐の阿波踊りであり、各地に残る風の盆であり、庶民の最も楽しんだ盆踊りであるのだ。
就中、東北三大祭りは死者を弔うに、その死者をもって弔う。
大地を踏みしめるのだけれど、その土の下には無念の死体が累々と重なっている。

そうしたものが、歴史なのだ。

そうした舞いの本質を・・・。
君は知っているか?
君はそうしてぼくを翻弄したのだよ。

だがしかし・・・。
君は女神であって、確かにあの時ぼくのもとへ降臨したのだ。



      荒 野人


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