タケノコが伸び、若竹に成長する。
皮を一枚一枚丁寧に脱いでいき、天を目指す。

若竹の皮剥ぐ音の響きおる 野人
風と居る竹林の影若々し 野人

ぼくはこのベンチでお尻を温めつつ俳句を詠もうとしたのである。
頬を、五月の爽やかな風が嬲るように過ぎていく。
だがしかし、皮が剥がれる時音は聴き取れなかった。
ある俳人は、その音を聴いたというのだが・・・。

風が香る様である。
皐月の風に身を任せるのだ。
イマージュが飛び、ぼくは竹林を飽きるままに眺めた。

この竹林に源を持つ湧水の流れを追った。
白鷺が羽を休める。

水草の揺らぎのままの花流る 野人
水光る銀鱗隠し雑魚遊べ 野人

水がキラキラしている。
水の生々流転は飽きることがないのである。

水草が揺れる。
水が煌めく。
風が薫る。
五月晴れの一日であった。
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荒 野人
皮を一枚一枚丁寧に脱いでいき、天を目指す。

若竹の皮剥ぐ音の響きおる 野人
風と居る竹林の影若々し 野人

ぼくはこのベンチでお尻を温めつつ俳句を詠もうとしたのである。
頬を、五月の爽やかな風が嬲るように過ぎていく。
だがしかし、皮が剥がれる時音は聴き取れなかった。
ある俳人は、その音を聴いたというのだが・・・。

風が香る様である。
皐月の風に身を任せるのだ。
イマージュが飛び、ぼくは竹林を飽きるままに眺めた。

この竹林に源を持つ湧水の流れを追った。
白鷺が羽を休める。

水草の揺らぎのままの花流る 野人
水光る銀鱗隠し雑魚遊べ 野人

水がキラキラしている。
水の生々流転は飽きることがないのである。

水草が揺れる。
水が煌めく。
風が薫る。
五月晴れの一日であった。

荒 野人