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エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

皐月煌めく

2012年05月28日 | ポエム
タケノコが伸び、若竹に成長する。
皮を一枚一枚丁寧に脱いでいき、天を目指す。







  若竹の皮剥ぐ音の響きおる  野人


  風と居る竹林の影若々し  野人







ぼくはこのベンチでお尻を温めつつ俳句を詠もうとしたのである。
頬を、五月の爽やかな風が嬲るように過ぎていく。

だがしかし、皮が剥がれる時音は聴き取れなかった。
ある俳人は、その音を聴いたというのだが・・・。



風が香る様である。
皐月の風に身を任せるのだ。

イマージュが飛び、ぼくは竹林を飽きるままに眺めた。



この竹林に源を持つ湧水の流れを追った。
白鷺が羽を休める。







  水草の揺らぎのままの花流る  野人


  水光る銀鱗隠し雑魚遊べ  野人







水がキラキラしている。
水の生々流転は飽きることがないのである。



水草が揺れる。
水が煌めく。
風が薫る。
五月晴れの一日であった。




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  荒 野人