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エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

アセロラの花、コーヒーの実、木蓮の蕾

2012年02月22日 | ポエム
アセロラの花なんてめったに見られませんね。
コーヒーの実も木に生っているのは見られませんね。
そんな珍しい花と実をご覧に入れたいのである。

木蓮の蕾は、次第に膨らみ始めている。
春はまだ浅いけれど、植物たちは準備に余念がないのである。



青空に良く似合う。



それに加えて、産毛が暖かそうでこちらの気持ちまでホッコリしてくるのである。






      木蓮の産毛かすめる陽射しかな        野 人






コーヒーの実が生っている様は連想が遠くブラジルに飛ぶ。
アフリカのキリマンジャロだとか、あるいは中米コスタリカだとか南米諸国にも珈琲の産出国は多い。
多いけれど、なぜかぼくにとっての珈琲はブラジルなのである。



紅く熟しつつあるコーヒーの実。
この実から、あの琥珀色の珈琲が抽出される。

香り立つ香りと、ユラユラと揺れる紫煙のような湯煙。



こうして実を見ていると、コケテッシュな幼い少女のようであり、いたずら好きな乙女のように思える。






      朝まだきどこかの家で珈琲淹るる        野 人






さて、これがアセロラの花である。

なんと可愛らしいのであろうか!
ぼくはこの花に恋してしまった。






      アセロラの淡き花弁は春の野か         野 人






ぼくは、二日間この花に会いに行ってしまった。
おそらくもう花は、枯れてしまっているだろう。

だが、アセロラとは今年二度目の出会いであった。
実を口に含めば、おそるべき酸味に襲われるのだけれど花はたおやかに揺れ、庇護したくなるような可憐さである。





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     荒 野人