平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

BG 身辺警護人~〝ボディガード=国防〟と考えると、脚本家の政治的なメッセージが見えてくる。

2018年01月19日 | 推理・サスペンスドラマ
 島崎章(木村拓哉)VS 落合義明(江口洋介)
 島崎章 VS 高梨雅也(斎藤工)

 ひさしぶりに男どうしがぶつかり合うドラマですね。
 女性主人公の恋愛物もいいけど、たまにはこういうのも見てみたい。
 …………

 さて本編。

 自信家の高梨はボディガードの仕事に不安をもつ島崎を「臆病者」と決めつけ、
「死ぬ気でやらなきゃクライアントの盾にはなれませんよ」
 と語る。

 これに対して島崎。
「恐怖心があるから危険を回避しようと思うわけで。
 怖くないっていうのはやけくそと変わりないっていうか。俺は怖くない人と組むのは怖いな」

 これは島崎の方が正論かな?
 自信家で怖いもの知らずは無謀なことをする。
 その無謀でひどいめに遭うのが当人だけならまだいいが、大抵、他人も巻き込まれる。
 一方、怖さを知っている人間は慎重に物事を考えて行動する。

 このことはボディガードの仕事ばかりでなく、あらゆることに言える。
 たとえば戦争。
 自分は強大な軍隊を持っているのから戦争しても勝てると信じ、安易に戦争を仕掛ける。
 その結果、ひどいめに遭うのは庶民。
 トランプや安倍は大丈夫かね?
 戦争を声高に叫ぶヤツは危ない。
 …………

 島崎は警視庁SP落合に言う。
「あなた方が拳銃を出さなかったら、相手(=犯人)は刃物なんか出さなかったんじゃないですかね?」

 この言葉も戦争に応用できますよね。
・相手が強力な武器を持つから自分も持つ。
・相手が核ミサイルを持つから自分も持つ。
 かくして軍拡競争が進んでいく。

 島崎はこんなことも言っていた。
「丸腰だから人を守れることがあるんじゃないですかね?」

 これって憲法9条のこと?
 たいした武器を持たない丸腰だから外交で解決する。
 さまざまな打開策を必死で考え、国連なども利用する。
 島崎は憲法9条の体現者?

 こんな島崎に対して、落合は言う。
「いいですね、民間は。偉そうなことを言えて」
 落合は権力側の人間だから、島崎の言葉を「お花畑」と考えるのだ。

 脚本は井上由美子さん。

 深読みし過ぎかもしれないけど、
 井上さん、政治的な問題意識でこの作品を書いているような気がする。
〝ボディガード=国防〟と考えると、井上由美子さんの込めた政治的なメッセージが見えてくる。

 あとは、斎藤工さんが演じる高梨。
 部屋に軍事ヘリコプターの模型があったりする元自衛官という設定。
 井上由美子さんが自衛官をどう描くのか、興味がある。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 相棒16 「暗数」 ~現実の伊... | トップ | 小室哲哉さん引退~文春やワ... »

コメントを投稿

推理・サスペンスドラマ」カテゴリの最新記事