平成エンタメ研究所

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青天を衝け 第20回「篤太夫、青天の霹靂」~篤太夫、土方歳三と意気投合する! 慶喜は幕府の限界を吐露

2021年06月28日 | 大河ドラマ・時代劇
 今回は何と言っても新選組・土方歳三(町田啓太)と篤太夫(吉沢亮)のやりとりだろう。

 ふたりの相違点はこうだ。

・土方 ~武力で将軍家に貢献する。
     将軍家に殉じる覚悟で生きている。
・篤太夫~経済で一橋家・将軍家に貢献する。
     徳川将軍家をオワコンと考えて、いつでも捨てる気でいる。

 篤太夫が徳川将軍家に見切りをつけている理由はこうだ。

・硬直化した組織。制約が多く、自分の力を発揮できない。
 篤太夫の言葉を借りれば、「旧弊を引きずり、風通しが悪い」
 そして、見切りをつけているふたつめの理由は、
・もはや徳川家ではこの国をまとめられない。
 この国をまとめられるのは帝。
 帝なら薩摩も長州も言うことを聞く。
 後者は土方との大きな違いですね。

 一方、土方と篤太夫は意気投合もしている。

・同じ百姓出身であること。
・武力と経済でやり方は違うが、この国のために役立ちたいと思っていること。

『国のために役立つ』
 僕は「国よりも個人を重視する派」なので、「国のため」と言われてしまうと、
 いささか違和感を抱いてしまうのだが、この時代であれば仕方がないのだろう。
 で、今で言えば国家とは何だろう?
 少なくとも安倍晋三や菅義偉や上級国民のために、生活や人生が犠牲になるのはイヤだな。
 ……………………

 慶喜(草彅剛)も、徳川の世に限界を感じているようだ。
 慶喜はぽつりと語る。
「もはや徳川の世は滅亡するほかないのかもしれぬ」
 慶喜が十五代将軍を引き受ける条件は──
「私が考えるように徳川に大ナタを振るうことになるが、それでよいか?」

 慶喜は旧弊を引き摺る幕府を変えようとしている。
 やろうとしているのは家柄や身分で人事が決まる組織ではなく、
 篤太夫たちのように、身分に関係なく能力があれば、市井の人間でも抜擢される組織だろう。
 実際、幕府が敗北した第二次長州征伐では、農民・町民を歩兵にした部隊が活躍した。
 もはや時代は武家の時代ではないのだ。
 しかし、これは旧幕臣の反発を買いそう。
 現在でもそうだが、人間、持っている特権は簡単に捨てられないのだ。

 最後はもう一度、篤太夫。
 慶喜は篤太夫をパリ万博に派遣することを考えている様子。
 幕府の大坂陸軍奉行所で退屈していた篤太夫の目がふたたびイキイキと輝く日は近い。
 

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